「出てくる人たちの純粋さに感動する」ようこそ映画音響の世界へ Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
出てくる人たちの純粋さに感動する
「確かに音はすごく大事だな」と思ってみてくの。
かつての名画が出てくるんだけど「こんなに面白そうな映画があるんだ!」って、昔の映画も色々みたいなって思ったり。バーブラ・ストライサンドは全然知らなかったけど、「ステレオでやる」って道を切り拓いたりしてすごいね。
コッポラ、ルーカス、スピルバーグの名前が出てきて、今もう大御所だから、最初から大御所だった気がするけど、そんなことないんだよね、当たり前だけど。その人たちが音にこだわって、映画を当てて世に出てくる。そのサクセスストーリーにも感動したな。《THX-1138》とか観たいね、どれだけコケたんだろう。
それでベン・バートが出てくるんだけど、子供の頃『映画の爆発音が好きで、録音してた』って、悪いけど「ヘンタイだ」って思ったね。そんなところに興味むかないよ、絶対、普通の人は。
でも、そういう人が、音響で伝説の人になるんだよね。どのジャンルにも、なろうと思ってなるんじゃなくて、もうそうなるしかないって人がいるんだなと思ったね。
《スター・ウォーズ》を世に出したときに、誰だったか「《スター・トレック》のイベントでブースがもらえて、映画のポスターが配れるかも知れない。そうなれば最高だと思ったんだ」って、どんだけ小さい夢なんだよってことを思ってたらしいけど、そうやって作ったものが、世界を変えるのいいね。
(確かに《スター・ウォーズ》[いまで言うエピソード4]は貧乏臭いところある映画なんだよね。最初だから。)
それで《スター・ウォーズ》は音響の世界も大きく変えたんだなって。映像は変えたんだろうなって思ってたの。デス・スターに突入するときの映像の感じは、色んなところでパクられてたからね。
それからも色んな人が出てくるけど、女の人がカッコいいね。特にアンナ・ベルマー。『戦争じゃないのよ』と男女を区別する必要ないだろと入ってくる出だしから、『毎日、頬をつねってる』と夢の仕事についてると語るところまで、立ち居振る舞いふくめてカッコよかった。
見逃しがちな音響のことに意識を向けることができるようになるし、それに関わってる人たちの純粋さも、サクセスストーリーもいいし、お勧めの映画だよ。