「小説なんて素敵にジャパネスク以来の傑作」十二単衣を着た悪魔 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
小説なんて素敵にジャパネスク以来の傑作
2020年映画館鑑賞121作品目
原作未読
原作は内館牧子
それなら脚本も内館牧子で良かった気がするが別人
日本映画の父も言っていたが脚本さえ良ければ監督は楽である
時代を超える古典で不朽の名作源氏物語をモチーフに原作が数々の実績を誇る人気脚本家内館牧子でそれなりの役者それなりの予算なら面白いに決まっている
監督は女優で有名の黒木瞳で今回2作品目
初作品の方は知っているがまだ観ていないが現時点で黒木瞳監督の最高傑作で間違いないなかろう
パッとしない大学生が雷に打たれてタイムスリップする設定はえどたんそっくり
しかしこっちは平安時代だしそもそもタイムスリップではない
時代は平安だが源氏物語の世界である
ドラえもんの道具でいうならタイムマシンではなく絵本入り込み靴だろうか
特に弘徽殿女御役の三吉彩花が良かった
弘徽殿女御にターゲットを絞りスポットライトを浴びせた結果源氏物語の主役光源氏がわりと地味な扱いになってしまったのが残念
主人公伊藤雷役に伊藤健太郎
桐壺帝役に伊勢谷友介
とんかつDJアゲ太郎に続いてまさかの共演
残念な話である
特に伊藤健太郎はこれからの人なのに
雷は戻ってきたけど2人も戻ってきて映画の世界にいつの日か
僕はネット民の多数派とはなにからなにまで意見が合わないから共感されなくてけっこう
ラサール石井が全ての代理を務め薬物やって轢き逃げして不倫したことにして引退してくれると自分的には最高なんだが
ラーメンのメンマ的な存在の山村紅葉笹野高史が脇を固めてくれるとしっかりとした作品が出来上がる
あと伊藤沙莉出すぎ問題
事務所は働かせすぎではないか
伊藤沙莉ファンとしては嬉しいが
お茶のCMでも他の4人の先輩を押し退けて1番目立っていると感じるのは自分だけだろうか
同じ伊藤でも大きな違いである
彼女が演じた倫子は雷と結婚するが出産がうまくいかず母子ともに亡くなってしまう
最後は生まれ変わりなのかそっくりさんなのか女子大生として再登場するのはほぼ予想通り
学食のおばちゃんとして出てくるのではないかと予想したがさすがに若すぎた
ほぼ素顔でブスとわりといけてる女を演じ分けることができる稀有な存在
泣き声の演技は下手くそだが実際に嘘泣きのようだが本当に泣いている女性は世の中にいるので今回はまあいいだろう
平安時代も面白いぞ