「女帝・三吉彩花」十二単衣を着た悪魔 Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
女帝・三吉彩花
原作はたぶん長くて盛りだくさんなんだろうな。二時間の尺にまとめたからダイジェストになっちゃってた。「こんなことがありました」って淡々と説明されてる感じ。
ダイジェストにしたからだと思うんだけど、弘徽殿女御の話を描きたいのか、雷鳴の話を描きたいのか良く解かんなくなっちゃってた。脚色がうまくいってなかったから、そこを観るのは途中で諦めて、違うところを観ようと頑張ったのね。
《源氏物語》をまともに読んだことがなかったから、出てくるエピソードは面白かった。やっぱり古典は面白いね。《あさきゆめみし》でも読んで、エピソード把握しよと思ったよ。
ときどき「え、ここで?」みたいなシーンが出てくるのも面白かった。黒木瞳監督のセンスが独特なんだよね。あんまり洗練されてない感じもするの。でも、それが面白いシーンになってて良かったね。
からみのシーンも独特なの。監督が女性だとちょっと感じが違っていい。
役者では三吉彩花がめちゃ良かった。迫力合って『女帝』って感じ。
それでこれ、三吉彩花もいいんだけど、黒木瞳監督の撮り方もいいんだよね、多分。そう思って観ると他の女優さんもいいの。伊藤沙莉、山村紅葉、手塚真生、戸田菜穂みんないい。
黒木瞳監督は女優を撮るのがうまいんだと思う。
前作は《嫌な女》で、女の人二人が主役で良かったんだろうな。
この作品はいま一つだったと思うけど、特色あるシーンは面白いから、また黒木瞳監督作品出して欲しいよ。
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