劇場公開日 2021年6月25日

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「うさぎのピーターとネコのピート」夏への扉 キミのいる未来へ サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0うさぎのピーターとネコのピート

2021年7月2日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

知的

幸せ

ワンデーフリーパスポート最後は今作です。
山崎賢人と清原果耶の共演、監督はぼく明日やふりふらの三木孝浩監督ということで鑑賞。
このように期待できる要素はあるのですが、ちょっと苦手なSFなので期待はそこまでせず。

え?めっちゃくちゃ面白いです。
こりゃ、驚き。ビックリたまげました。
監督らしさ全開で一気に引き込まれ、最初から最後まですごく楽しい。ぼく明日と雰囲気がすごく似てます。

時は1995年。
ロボット開発者の宗一郎(山崎賢人)は、愛猫のピートと妹の璃子(清原果耶)との穏やかな日常の中で、研究に没頭していた。そんなある日、彼は信頼していた共同経営者と婚約者に「大切なもの」を奪われた。

見る前から分かっていたことだが、演者がいい。
脇役の原田泰造や田口トモロヲ、夏菜、浜野謙太、濱津孝之など素晴らしい役者ばかり。皆すごく楽しそう。
藤木直人はこんな役が何故かすごく似合う笑 ちょいちょい笑わせてくれるし、ちょいちょい感動させる。緩めたり引き締めたり、絶妙なバランスで映画を盛り上げている。

この映画の主演を山崎賢人にして大正解。雰囲気といい、役柄といい、原作を読んだことは無いがすごくハマっていると思う。ヤマザキパンのCMみたい。
彼の怒りながら涙を浮かべるあの表情は、かなりグッとくるものがあるし感情を揺さぶられる。研究への思いの強さがひしひしと伝わってきて、大切なものを奪われた時の彼の演技はたまらなく良かった。

清原果耶も相変わらずすごい役者だこと。
「まともじゃないのは君も一緒」「砕け散るところを見せてあげる」に引き続き、最高の演技を披露。
大スクリーンで彼女を見れることが幸せです。
過去2作ではコメディアンヌとしての底力を見せてくれましたが、本作では原点回避で優しくどこか寂しそうな役を演じています。コメディも良いけど、こういう役もやっぱし似合う。美しさが際立ちますね。

山崎賢人と清原果耶がどことなく似ている気がする。
同じ画角に2人が写った時に演技をしているという感じがせず、本物の兄弟かのように思えた。マジで違和感ない。配役完璧すぎませんか、監督。

かなり巧妙で緻密な脚本で、様々な方面で話が進んでいくため初めの語りから終わりの風景まで一切飽きない。NO MORE映画泥棒の時に「あー、トイレ行っとけば良かった」と思ったが、そんなこと忘れて没頭出来ました。やはり数多くのSF・恋愛映画を手がけてきた三木孝浩監督ということもあって、引き込み方といいムダのなさといい他の監督には真似出来ない面白さがある。

非常に丁寧で雑さが見受けられない。
語りすぎず観客に考えさせる部分もあって、最高のエンターテインメント作品に仕上がっている。近年邦画業界の問題になりつつある、「予告の大袈裟さ」がこの映画にはなく、期待させすぎず見せすぎないという割と大切な要素を予告で取り込めている。それもあって、純粋に映画を楽しめることが出来る。

見終わった後の余韻も素晴らしく、どういうことだったんだろうかとじっくり考えることが出来て、鑑賞中も鑑賞後も楽しめる映画。誰かと語りたくなるような映画なので、カップルや友人との鑑賞をオススメします。これ映画ランキングに乗ってないのなんでだろうか...。SFってやっぱり今ウケないのだろうね。

ただ、小ネタを取り入れて欲しかったかなと。
話自体はすごく面白いし楽しいのだが、物足りなさを感じてしまう。過去と未来の違いが著しくない。2025年と後4年後の事なのであまり未来感が無く、1995年もテレビの古さ位で時代を感じられない。
時代設定はしょうがないとしても、小ネタを取り込んで格差が欲しかったと思った。

でも、最高に面白かったです。
清原果耶の活躍に今後も目が離せません。(これ毎回のように言っている気がする...笑)

サプライズ
pipiさんのコメント
2021年7月2日

山崎パンのCMとNO MORE映画泥棒の下り、クスクス笑いながら拝読させて頂きました。

フォローさせて頂きますね。
宜しくお願い致します^ ^

pipi