「自助じゃどうにもならない現実」スペシャルズ! 政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話 コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
自助じゃどうにもならない現実
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まず、邦題をつけた配給会社の奴出てこい!
と文句を言いたくもあるが、それはさておき。
武器は根気と信念だけ、いま困っている自閉症の子どもとその親のために、出来る限りのことをするという、未認可施設の二人の活躍ぶりは素晴らしい。
そんな施設が国の基準に合わないからと、役人が営業の取り消しのため監査に来る。
守ったというより、今いる子どもたちの行き先はなく、誰も引き受けていないので、なし崩しに国が「見逃さざるを得ない」となるだけなのは拍子抜けながら。
何はともあれ、看護師たちを攻撃するほど、どこの医療機関も断らざるをえない重度の自閉症児たちの対応機関が不在という、制度の矛盾に対しての批判的な内容はすごく刺さった。
自助の強要ばかりで、公助の少ない我が国も思い出しつつ。
ちょっとだけ気になったのは、対処方法が20年くらい前のイメージに近い気がしたこと。
自閉症児たちは、音に過敏なケースが多いため、最近は耳栓やイヤホンの着用を試みることが多いと聞くが、それはせずにいるのに、時代設定として皆がスマホを使っていた。
スマホがあるなら、行方不明対策に、GPS装着は?
などなど。
それらのことから考えるに、時代としてはバラバラなエピソードを、直近に落とし込み再現したのかも、とも思いました。
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