「カンヌ映画祭・銀獅子賞など多数受賞」スパイの妻 劇場版 Haihaiさんの映画レビュー(感想・評価)
カンヌ映画祭・銀獅子賞など多数受賞
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賞を取ったことが、
評価のハードルを上げてしまったんですね。
そもそも、テレビドラマとして制作されたものだけに、
やはり、チープさが色々と見えてしまう。
それでもストーリー展開やスピード感、あるいは
映像美があれば楽しめるのだが。。。
突き詰めると、
「蒼井優だのみ」
の映画になってしまっている。
女囚さそりの梶芽衣子や、緋牡丹の富司純子
などと変わらない。
実在した戦争犯罪を背景に
国家権力の象徴である憲兵と、
それに抗う高橋一生&蒼井優夫婦の闘い
を重すぎず、軽すぎず描いた黒沢監督が
国際的に高く評価されたことは、
素直に嬉しい!
だが、しかし、、、、、
・爪はぎの拷問を受ける甥っ子(フミオ)、
海に浮かぶことになる元731部隊看護婦・草壁弘子
の存在は、この映画に本当に必要だったのか
・必要だとして、満州で知り合った経緯が見えなさすぎ
→この映画の肝なのに、さらっと語られるだけ
・組織に属さない一個人が、単独でアメリカ密航を遂行
・いや、、、死亡報告書の偽造までできるなら
やはりアメリカのスパイなんじゃない?(笑)
なんて、どうでもいいことに引っ掛かりまくりました。
あと、偽らざる感想として、、、
ファンの方には申し訳ないが、
東出昌大演じる憲兵将校は、あまりに平板で
抑制をきかせすぎた印象。
パンク侍の時のお殿様と同じ。
道化役なんだとしても、物足りない。
むしろ、女中を演じた恒松祐里の演技に好感を
持ちました。今後が楽しみです!
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