「おみごと」スパイの妻 劇場版 Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
おみごと
1940年兵庫で商社を営む夫が、甥と共に訪れた満州から、軍事機密に関わっている可能性のある謎の女を連れ帰ったことから、憲兵に目をつけられる様になって行く話。
満州から戻って直ぐに、甥は仕事を辞め小説家になると有馬温泉の旅館に籠もる。
又、夫が連れ帰り有馬温泉に仕事を斡旋した女は水死体でみつかって…。
この時代というのもあるのだろうけど、正に一途な、旦那無しでは生きていけないとばかりの妻の思いと、巻き込んではいけないという思いから隠そうとする旦那。
更に、それを知ってからの流れは、倫理感も載っかったであろう強い意志と決意が有りつつも、何だかそれを楽しんでいるかのはしゃぎっぷりもあって、ちょっと可愛らしいw
まあ、その性格も読んだ上で、尚更隠そうとしたんだろうなと思いが及ぶ。
全てがみえていざアメリカへ、からまさかの密告?
まあ、この段階の密告といわれた瞬間読めてしまったけれど、気付いた時の主人公のリアクションは正におみごと。
きっとこの国では…は今の世の中にも思うことや、感じることのある感覚だよね。
字幕でのラストはもの足りなかったけど、そこは想像を膨らませてねということで。
軍事機密がどうこうではないし、スパイじゃないのに「スパイの妻」というタイトルだったり、あくまでもそこに於ける女性の機微をみる、ある意味恋愛ドラマという感じかな。
Bacchusさんへ
結局、「男と女」→「女の一生」的な流れなんですが、戦中の情勢や憲兵隊、731の扱いが雑過ぎるんじゃないかと...
731を止めたいなら海軍に匿名密告すればいいじゃん、とか、上海の赤十字に国連監視団に...で俺的には終わりました。アメリカに渡る意味が、全く分からないw