人数の町のレビュー・感想・評価
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美しい世界は見てみたいけど
「自由と友愛の印、パーカーをどうぞ」
黄色いツナギの男に誘われ迷いこんだ謎の町。様々な事情を抱えた者達がバスに乗って次々と足を踏み入れる。
パーカーに袖を通し「人数」にさえなれば衣食住が与えられ不自由なく生きていける。
けれどそこがフェンスの外の世界で失った居場所の代わりになるとは限らないし、不自由はないがそれが自由であるとも限らない。
現代社会にはじかれた孤独な人達の気概の無さとそこにつけこむ中毒性のある町の設定は面白かった!
ただ前半の勢いやドキドキ感に比べたら後半にかけてどんどん尻すぼみしてしまった印象。
とりあえず漫画みたいなおでんが一番びっくりした(笑)
中村倫也と石橋静河の組み合わせは良かったです。
フェンスに囲まれてそこをもう越えることができないという絶望的な息苦しさをすっかり忘れて、人として生きることを諦めたら世界は美しく見えるのかな。
ちょっと見てみたい気もするけど、やっぱりノイズが怖いから私はまだバスには乗らないでおこうと思う。
中途半端な、、
中村倫也は好きな俳優なので観てみましたが〜、、
ちょっと無理があり過ぎるかな〜
最初の設定なんかは、まぁ不思議な感じで、どうなるのかな、、という期待もあったけど
その説明が長い
もう分かった、だからそれでどうするの?という展開までが長い〜〜
姉が来て展開してくかなーと思いきや、あれれ??
最後もなんでそうなったか、葛藤とか、苦悩は見えず
人間の内側は何も見えてきませんでした
もったいない
設定は結構いいような・・・
明確に虚構と認識しつつも、もしかしたら・・・と思わせるような設定とか導入部分にはかなり引き寄せられたけれど、そこで展開していくストーリーには違和感の連続でした。
そもそも肝心のディストピアがあまりそれっぽく感じられず、個人的な見方ではむしろユーロピアンなんじゃないの?などと感じてしまう。別にそう感じてしまう方向性は悪くないと思ったけれど、そういった感じ方に反するようなストーリー展開には疑問符だらけでした。まぁ最終的にはああなるんだろうなと予想通りのオチだったけれど、最後の最後まで自分にとってはユーロピアンでしかないというこの思いは、本当に狙い通りなのかどうか、見終わっても疑問符を拭い去れない作品でした。
無人島で生きる人以外は皆同じでは
奇妙なタイトルに惹かれて観賞。
日本の暗部に焦点をあてた作りは面白いが、独特な世界観も描写が中途半端で、途中現実に引き戻される場面もあり行き着くところまで行けてないので、隔離された宗教団体の日常程度にしか見えない。
隔離された世界でも元の世界でも、程度の差はあれ管理された社会の住人であるからこそある意味守られているというのは同じ構図。元の世界じゃ戸籍がないと住民サービス受けられないしね。
人数の町は刹那的に生きたい人には魅力的かもしれないけど、いずれ飽きるし、年取ったらお役ごめんで排除でしょ。
それに元の世界の戸籍を消滅できたとしても周りの人の記憶までは簡単には消せないんじゃないかな。
その辺りの精緻さが足りないので深みが感じられませんでした。
狂おしい位に惜しい作品。
話が動くまでの流れは好きだったのだがなぁ…。ウザ美(お姉さん)が出て来てから個人的なテンションはだだ下がり。わざとなのだろうけれど、スポンジ脳の正義感振り切り展開にはついて行けず、登場以降ズンズン冷めてしまった。それとは逆に、良い感じでダメな中村くんが乗っかってしまうもので…ツライ。
但し、描こうとした世界や、皆への警告的な意味合いの作りには「おぉぉぉ!」と思ったのも確かなので、スタッフロール中にひたすら「勿体ない!」と心の中で連呼しておりました。エンディングがもっと胸糞悪かったらもう少し好きだったかな?なんてね(笑)。
終わったあとも考えさせられる
女性客ばかりかと思いきや自分が見た回は半分以上男性だった。
まず面白かった!初監督でオリジナル作品ということだが、ストーリーもとてもよくできていてあっという間の2時間だった。
社会の様々な問題、悲しい出来事。すべて真正面から向き合っていると苦しくて、普段の生活の中で見てみぬふりをして生きている。それが悪いことではないけど、目を背けずにたまには考えてみようかと思う映画だった。
この世界観は好みが別れるところだが、社会的な制約のあるいまの世界が悪くないと自分は幸せな気持ちになった。
最後に、主演の中村倫也がやはり素晴らしくうまい。
俳優:中村倫也が生きてない
世界観は実に面白い。
そしてフォローするわけではないけれど、「バイトするならタウンワーク」のCM監督の荒木氏の初監督作品で、
この作品は第1回木下グループ新人監督賞で、準グランプリを獲った作品のようで、
いろいろと「拙い」部分は多目に見た方がいいのかもしれないなと、
見終わってから思いましたw
とにかく、中村倫也の使い方が雑。
主役の演出がなんだか納得がいかない。
予算が限られているのはさておき、
そこじゃねーーー!!!が多かった気がする。
終わり方もよかったけれど、
もうちょっと粘ってほしかったし、
もうちょっと説明が欲しかった。
あまりに突拍子もないことが多すぎた。
日曜日の最終で、結構なお客さんの入りだったけれど(ほとんど中村倫也目当てだろうが)、
私のように彼の演技力を高く評価している人もたくさん居たと思う。
そういう人たちは、きっと少なからず、
うーんと唸ってしまう仕上がりだった気がする。
しかしCM監督ならではの表現は隙間隙間に出ていて、
それはそれで、さすがとは思いました。
話は面白いので、それを目当てにするといいかも。
設定ありき
web社会になり、情報は有象無象、より自分らしさを探索しやすくなってるのに、結果的に社会はマジョリティー探し。なんとなく、そんな日本社会をディスってる作品に思えた。故に、設定ありき、あとは、観客個人個人で感じてくれ、と言わんばかりの流れの進行。ちょっと置いてかれると、最後まで辛い映画だったのかもしれない。そういった意味で、序章丁寧すぎないか(他と比べて)と思ったが、端折りにくいのか、とも。個人的には面白かったが、見る人はかなり選ぶ映画。
リアルさ感じた
色々評価は分かれるけど、私はリアルさを感じて、ぞっとする所もありました。設定やセットもリアルでした。役者さん達も見事でした。社会的弱者の人の受け皿として、こんな世界なくはないのでは。年間行方不明者数も改めて知りました。
制約の中の自由
借金取りに追われた男が黄色いつなぎの人物に助けられ、居場所を与えてやると言われて連れてこられたコミュニティの話。
働かず好き勝手をやっていても衣住が与えられ、食もネットにテキトーなことを少し書き込むだけで与えられし、少し危険だったり如何わしい仕事に志願するとプラスαの報酬も得られるが、子供とは引き離されて、勝手に町の外に出ることは出来ないという設定。
ルールが判らないところから、主人公が探り探りみせて行くと共に、町で知り合った女性と、行方不明の妹を捜しにやって来た姉、等の人間模様もみせていく展開で、空気感は重くは無いけど不気味だったり怪しかったり。
彼らのやっていることをみているとタイトルの意味が良く理解出来るし、もしかしたら、ディストピアではなく、ユートピアにも感じられるかも。
終盤の展開は、時間経過が見えないし、何で?どうやって?そんなに簡単に?いつの間に?という出来事も多く、唐突だったり、ちょっと練り込み不足を感じるところも結構あったけど、ハッピーともバッドとも言えない、意外で絶妙なオトし方で面白かった。
なぜなぜ?先が読めない絶妙な設定
ストーリーと設定が面白い!
なぜ?なぜ?が止まらないし、先が予想できない。終わり方も良いかと。
設定全体がバカバカしいと同時に、現実的でもある。良いバランス。いろいろな社会問題をポップに扱うので、笑えると同時にとても恐ろしい。
そして、いろいろな設定に皮肉が込められていて、メーセージ性もある。
ただ、全体的にB級感がある。低予算なんだろうな。と感じる。
映画と言うよりも、世にも奇妙な物語のような。
でも、それもいい味ともとれるかも。
苦言があるとしたら、10分間の前の舞台挨拶的な映像。知らなかったので、得したという感じもあるけど。「ここを見てほしい」とか「こんなこと考えずに見てほしい」など、映画の見方を誘導しないで欲しい。
この後「ハワイアンセンター出てくるの?」とか、余計なこと考えてしまう。
コロナ禍で、サービス精神の映像なのだろうけど、映画を楽しむためには余分。
_φ(・_・わかりやすいから怖い
直感的に香港問題と共産主義の皮を被ったあの帝国主義国家を連想してしまいました。
好きでもない無機質な仕事をして衣食住に心配しない世界で暮らすのか?
自由であるが弱肉強食の世界で暮らすのか?
奴隷として生きるか?人間として生きるか?
答えを明確に言っています。夕陽が美しく見えるのは自由がないと、、、、。
香港の夕陽は紅茶とケーキを食しながらみたいものです。
もうすぐ充電が切れる
子供を作ることも
家族という枠組みも
性行為を憚る文化も何もかも
鬱陶しいなあ〜〜と思っていた今の
この感じを皮肉たっぷりに
巧みに描き切っています!
最後の最後まで皮肉たっぷりです!
ノイズが虎馬になります!
幸せかどうか
架空の話だけど、全く荒唐無稽とは思えないところに、うすら怖いというか、ざわざわする感じで、引き込まれました。
場面も登場人物も限られてるので、わかりやすいけど余白がいっぱいあって、見る人の今の幸せの状態でも違う受け取り方がありそうです。
中村倫也はやっぱり良いですね。
最後の方にかけてどんどん存在の強さが変わっていくところ、さすがだなと思いました。
人が変われるかどうかは出会い次第か。
社会的な問題を数字化すると分かったように思うが抽象化されてしまい肌感覚からは遠ざかる。
社会から重箱の隅に追いやられた人を集めて価値を生み出す組織。まとめれば人数としての価値を持つ。なるほど。カルトでもある。
重箱の隅は永久になくならないのか。
ビッグブラザーとベーシックインカムでみんな平和になれるのか。
色々考えさせるが映画としては、展開に無理があるので ☆3。
グロテスク(褒め言葉)
現代社会への皮肉に溢れた本作への感想は一言「グロテスク」です。
もちろん、内容がスプラッタで〜という意味ではないのですが、観ていて非常に体力を消耗しまして終わった後にそんな感想を抱きました。
「1984年」の現代版
原作など未読で見ました。
最初から20分くらいで、昔見た「1984年」のリメイクではないかと感じました。設定や背景は全く異なりますが、骨格は「1984年」とほとんど同じだと思います。従って、どのように物語が進行するのか、ほとんど予想どおりの展開でした。
最後まで同じかなと思いましたが、最後だけは「1984年」と異なる展開になっています。最後の2分間で「この結末があったか!」との感があります。
評価の分かれる作品だと思います。「1984年」に比べると「甘い」ので、ちょっと唐突な部分が散見して違和感を感じましたが、私は高く評価します。それにしても「人数の町」という表題はお見事。
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