「世にも奇妙な物語ですね」人数の町 まめこさんの映画レビュー(感想・評価)
世にも奇妙な物語ですね
あらすじだけを読んで、面白そうだなと思って観たのですが、はっきり言って私には向いていませんでした。
町ぐるみで狂っている描写を見せるのに、プールと食事を提供するところとビジネスホテルみたいな部屋しかない(映さない)ってのが狭苦しい。どんなとこで生活しているのかわかんないです。ちょっとずつでいいので点描とか入れるべきだと思います。
それとあそこに暮らしている若い世代の方々、やりたいことやれてるはずなのに全然楽しそうじゃないですね。拘束されている自由だから楽しそうじゃないのです、などと説明されてしまうとそれまでなのですが、そういう意味ではなく、結局ここに住む方々って下半身でしか物事考えてないよね、っていう描き方が雑すぎて、あと「豚が豚食って共食い」的な表現に、意図を本当に感じない(つまりああいう表現の仕方をすることが、全然人物描写になっていない)ので、不愉快になる、そして胸糞悪くなるのです。
つまり、登場人物に対して、演出する側の愛情がなさすぎる印象がありました。
あと編集が私としてはけっこうしんどかったです。奥から出てきて手前にアウトして、次の廊下も奥から出てきて的な編集ってテンポが悪い。
石橋静河さんが町に来たときも、中村さんがたどった道順をゼロから描くって、構図もそんなに変えていないし、なんの意味があるんだろうと、不思議に思いました。
構図のことを言うと、CM監督の方なのでルックにこだわる画を撮るかと思いましたが、そんなひと目見ていいなというカットがなかったのも残念です。
中村倫也さんに最近注目しているのですが、いまいち映画は恵まれていない印象を受けます。「水曜日が消えた」もあらすじだけ読むと面白いけど、本編は私としてはイマイチでしたし。
世にも奇妙な物語って、20分とかそこらの時間なので見られます(最近つまらないの多いですが)が、今作はそのくらいの時間にまとめたら面白いかもしれないな、という印象です。規模感やオチ含めて。
中村倫也さんの今後出会う作品に期待します。
bloodtrailさん
コメントありがとうございます。やっつけ感と雑さはほんと気になりますね。撮影期間2週間なんですね。短い?のですよね、きっと。せっかく面白い役者が出演しているのに残念な作品でしたね。
画の「やっつけ感と雑さ」がTV品質だよなぁ、ってのは、ずっと気になってました。撮影が二週間だったらしいので、丁寧に撮り進める事が出来なかったんでしょうね。その他、邦画の問題点の凝縮みたいな映画と言う印象でした!