「激レアさんで気になり視聴してました。」狂武蔵 カッシーニさんの映画レビュー(感想・評価)
激レアさんで気になり視聴してました。
単刀直入に言うと期待外れでした。
極上の殺陣と日本最長とも言えるアクション長回しをとくと味わいたく、既に劇場公開を終えてから本作を知ったことを後悔したほどに私には期待感がありました。
きっと、近年のハリウッド映画、1917やジョン・ウィックシリーズに並ぶエンターテイメント作品なのではと…。
しかし、リアルティーの無い敵と殺陣。工夫のないカメラアングルによってその期待は劇場に足を運び残念な気持ちにならななくて済んだことへの安堵に変わりました。
切られると不自然にフェードアウトする敵。間合いに入っていながらも切り付けない敵+間合いまで接近して囲むのに切り付けない敵。なんならそこから舞台装置のように走り回る敵など…。
血糊で汚れた死体を踏みつけながらも戦う今までの時代劇では味わえない迫り来る死とその緊張感を体感したかった私にとっては残念でした。
ましてはそのような感極まるような映画だと銘打ったポスタービジュアルにまんまと騙された気分です。
但し、坂口拓の演技と殺気、その動きには驚かされました。
酷い構成でも役者の皆さんの演技は見応え十分です。その分、その面白いコンセプトと優秀な役者陣を活かしきれなかった制作陣の努力は無駄に終わったと感じるのです。
もちろんそこには役者の使い回しや血糊の少なさ、衣装や髪型も含めたメイクの不自然さなど明らかな予算不足な部分は致し方ないと痛感します。
今後、このようなエンターテイメント作品の発展を心から望み、このデビューを書かせて頂きます。
そんなに気に食わないと思うのならお前が作れよとお思いになられるでしょうが、一映画ファンとして愚直に書きました。
そして坂口拓さんの今後の活躍を心から楽しみにしています。コロナで大変な状況が続きますが映画業界の発展を願っております。