「波とエロスとアンモナイト」アンモナイトの目覚め あささんの映画レビュー(感想・評価)
波とエロスとアンモナイト
19世紀イギリスを舞台にした古生物学者とお金持ちのお嬢さんの同性愛もの。
静謐で繊細で時に大胆、波の音が印象的で、音楽や台詞など、余計なものを削ぎ落としたシンプルな作品。
寡黙で大人しい人が一度スイッチか入るととてつもないエネルギーを放出させる。それは仕事だったり、恋や性生活や感情面でも。
「おやすなさい」のキスから火がついた二人の関係性、メアリーの内に秘めた激しい情熱とエロスをケイトが巧みに演じている(タイタニックのローズを演じてから二十数年も経っているとは感慨深い)。
階級社会かつ、女性の地位が低かった100年前、彼女たちがいくら素晴らしい功績を残そうが名前を消されてしまうことに驚く。
近年よくあるような同性愛カップルの愛をロマンティックに美しく描いた作品とはちょっと異なり、ラストの展開ではちょっと拍子抜け。さらに二人の性描写は結構リアルなので、一緒に観る相手によっては気まずくなるかも
(長いドレスを捲り上げてのシーンは斬新である)。
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