「ケイトとシアーシャの対照的な組み合わせ凄い サイコー😍💓💓」アンモナイトの目覚め カールⅢ世さんの映画レビュー(感想・評価)
ケイトとシアーシャの対照的な組み合わせ凄い サイコー😍💓💓
19世紀のイギリスが舞台。ケイト・ウィンスレット扮するメアリー・アニングは実在した古生物学者らしい。
映画のあらすじには「人間嫌い」とあったが、そんなではないと思う。人付き合いが苦手なだけと思われる。ひとつ秀でた才能がある人にありがち。イクチオザウルスの化石を発見し、完璧な標本を作っても手柄は男のものになってしまう世界や華やかな社交界が嫌いなのだ。まあ、いろいろあって腐っちゃって、ひねくれちゃっている。40過ぎで独身だし。病気で高齢の頑固そうな母親とふたりの暮らしだし。アンモナイトの化石を観光土産に売って、爪に灯をともすようにして、質素に暮らしている。
そこへ現れたのが、いかにもミーハーっぽい化石収集家の男とその若い奥さんのシャーロット。ふさぎ込んでいる奥さんの転地療法がてらロンドンからメアリーのいる南西部の海辺の小さい町に遊びに来たらしい。しかし、シャーロットが具合が悪いのは旦那のせいのよたうだが、それに気づく筈もなく、化石に夢中な夫はメアリーに妻をあずけて、ひとりで出掛けてしまう。シャーロットを押し付けられたメアリーは海岸での発掘や貝殻拾いにシャーロットを連れていくが、自分の仕事や家事があるので迷惑なんだとあからさまに言ってしまう。海岸での座りションベンのシーンはちょっと衝撃的。こっちのほうが、びっくりして座りションベンしそうになった。スカートで手を拭いて、その手で惣菜パンを2つにちぎり、片方をシャーロットに差し出すが、シャーロットはそんなものは食べられませんといったように無表情。綺麗なドレスを着たシャーロットをやぶにらみするようなシーンも。次の日、仕方なく、ホテルから海水浴(?)に出たが、体力がないもので波に揉まれてしまう。次の日、メアリーの家の前にたどり着くやいなや意識を失ってしまうシャーロット。呼ばれた医者は木製の聴診器みたいなものをシャーロットのお腹にあてている。妊娠を疑った様子。高熱で意識のないシャーロットの看護を頼まれたメアリー。ひとりの村人(のちのち重要人物と判明)を訪ね、軟膏(ハッカ入りのメンソレータムみたいな?)を買い、シャーロットの背中や鎖骨あたりに塗ってあげる。まるで、愛撫。うなじから肩にかけての美しさ。メアリーは寝ているシャーロットの後ろ姿をスケッチする。高熱にうなされていたシャーロットはメアリーの献身的な看護により奇跡的な回復をとげた。目覚めたシャーロットはメアリーの家のピアノを見つけて、弾いてみる。それを隠れるようにして、黙って見つめるメアリー。
少し、元気になったシャーロットは家事の手伝いを申し出るが、ニンジンの皮もむけない。石炭をとってきてと頼まれるが、バケツを持ったとたんによろけて転んでしまう。顔に炭をつけたシャーロットがメアリーのもとに戻って、一瞬微笑んだと思ったら、急に嗚咽。貝殻を縁にあしらった鏡作りをやってみたいというシャーロット。シャーロットにベッドを提供して、自分は椅子で仮眠状態のメアリー。ようやくそのことに気がついたシャーロットは一緒に寝ましょうと言って、ふたりは
背中合わせで寝るのだった。
そんなおり、例の若い医者がシャーロットの具合を見にと言いながら、自宅でのチェロ演奏会のパーティーにメアリに招待状を持参した。音楽に造詣の深いシャーロットと一緒でないのなら、行かないと言い張るメアリー。ふたりはドレスアップして、馬車に乗ってパーティー場へ。社交的なシャーロットと対照的にそういった場所が苦手なメアリーは外に出て、タバコを一服。チェロの演奏が始まると軟膏をくれたご婦人に誘われるように最前列に座って、演奏中なのに、にこやかに歓談するシャーロットの後ろ姿を一番後ろの席から落ち着かない様子で見つめるメアリー。嫉妬で狂いそうになっている。演奏会の途中で、堪らなくなり、とうとうシャーロットを残したまま、雨のなか一人で帰宅してしまう。あとから帰って着たシャーロットはなぜ私を置き去りにしたのかと涙目。
海岸で化石探しに同行して、シャーロットは崖に大きな化石がありそうだとメアリーに言うが、大きすぎて、運べないとよいうメアリー。構わず素手で掘り返そうとするシャーロット。それを見たメアリーもとうとう一緒になってほり始める。泥まにれになったふたりの手がひとつの石を撫でるように交錯する様が官能的。打ち上げられたボートの板を外して、石をその上に乗せて一緒に運ぶ二人。作業場で少しずつ石を削るメアリー。頸椎の化石が現れる。疲れて寝てしまったシャーロットが目を覚ますと、イクチオザウルスの頭が現れていた。黙々と作業を続けるメアリー。明日は残りの化石を探しましょうというシャーロット。あなたはもう寝なさいというメアリー。おやすみなさいとメアリーにキスをするシャーロット。どんどんディープキスになってゆく。メアリーも答える。スカートをたくしあげる、下着を下ろすシャーロット。のけぞりながらのシアーシャ・ローナンの喘ぎの演技。なんか見てはいけないものを見てしまった感じ。
化石を買いに一人の男が来店するが、
交渉ベタで値切られてしまうメアリーに代わって、メアリーの長年の経験と才能、丁寧な仕事ぶりの労力に見合う報酬を支払うべきだと滔々と客に述べるシャーロット。シアーシャ・ローナンの顔がこのころになると、以前と見違えるほど明るくなって、健康的にふっくらとしてきている。最初のほうはわざと痩せて役作りしていたんだなと思った。
海辺にふたりでピクニックに行くシーン。それまでの曇り空で、冷たそうな海のシーンばかりだったのが、明るい日差しをうけて、ふたりの笑顔がまぶしい。海に入ってシャーロットを誘うメアリー。
しかし、シャーロットの旦那から帰ってこいとの手紙が届く。ショックで寝込んでしまうシャーロット。メアリーの顔を見ないで、すみれの刺繍のハンカチを差し出す。
その夜の二人のベッドシーン。
ケイトとシァーシャのフィジカル的にも対照的な組み合わせ、凄い。サイコー😍💓💓
そのあとのピロートークでの字幕。
サリーは男漁り(あさりー)が大好きで、極太男の膝に股がると、あっサリーイカないで~ と言ったとさ
だったっけ? 魚屋の駄洒落か? ちょっと意味不明。
そして、とうとう別れのシーンが訪れる。夫が差し向けた馬車に乗り込みむシャーロット。じっと、堪えるメアリー。
母親の死後、船に乗って、はるばるロンドンのシャーロットを訪ねるメアリー。女中の前でも憚らずキスするシャーロット。
ただの女中よ。気にすることないわ。発言。女中さんが、どことなく、倍賞千恵子にそっくりだった。
シャーロットのあるサプライズに怒りを抑えられないメアリー。ずいぶん、用意周到ね。仕組まれたって感じ。嵌められたって感じ。こんな小娘に好きかってにされてはたまらないという自尊心がむくむくともたげた瞬間なのだろう。骨董品の陳列棚に私も閉じ込める気? そして、自分の名前のラベルをはるんでしょ。そういう展開でのケイト・ウィンスレットの凛とした感じがものすごくステキ。年齢に開きのある女性の同性愛が繰り返されるストーリーでもあったわけだ。メアリーは自分の殻に閉じこもって、相手を拒んでしまう。
陳列ケース越しのラスト。メアリーの目付きとシャーロットの顔が初めのシーンに戻ってしまったように感じた。
あの医者はメアリーに気があったと思うし、冒頭、道端で婦人たちと立ち話をしている医者を家の中からそっとメアリーが見つめるシーンがあるので、メアリーも気があったんだと思う。人生、なかなか思うようには行かないということか?
セリフが極端に少なく、静かなゆったりとした音楽に、潮騒の音だけなのに、全然眠くならない。目覚めっぱなしだった。
脚本も気に入った。フランシス・リー監督いいね👍 満々満足な夜でした。レイトショー復活してよかった。
ケイト・ウインスレット。愛を読むひともすごいよかったですけど、今回、私のお気に入り美熟女リストにみごと殿堂入りを果たされました。おめでとうございました🎊
カール三世さん、おはようございます。
このレビューはとても参考になりました。
昨日は4本観た中の1本目だったので、記憶がよみがえりました。
嘉門達夫は最高ですね💛
初めまして。冒頭のシーンに出てきた山高帽の紳士は、あのお医者さんだったのですね!なるほど〜(°▽°)ありがとうございます!
ハンカチを顔を突っ伏したまま渡すシーンも、とても可愛いかったですね♫
おはようございます。
コメント頂き、ありがとうございます。
素直に嬉しいです。
静謐な、けれど女性の様々な面を描いた、良い映画だと思いました。
ちなみに、私の居住区では、鰻は直に焼きます。蒸しません。
カールⅢ世さん、美味しいものは美味しいですよね。魚も肉も好きです。京都にある牛肉お店に一度行ったことがありました。本当に美味しく素晴らしかったです。また行きたいです。
カールⅢ世さんのそのリスト見たくなりました😄
たぶん、レイチェル・ワイズも含まれてますよね⁈と願ってますが、この映画のメアリーは、頑丈そうな腰回りのケイトだからこそ、生活力に根ざした深味や重厚さにもリアリティがあったように感じました。