「『冬のソナタ』を思い起こした人はどれくらいいるだろう?」新感染半島 ファイナル・ステージ kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
『冬のソナタ』を思い起こした人はどれくらいいるだろう?
最近、ワイドショーばかり見ているのでコロナの知識もそれなりに得てしまった。モーニングショー、ヒルナンデス、バイキング・・・と、考えていたら師団長の台詞「ミアネヨ」でハッとしてしまいました(ミヤネ屋はあまり見ない)。その師団長と呼ばれるちょっと気の触れたおじいちゃんが『冬ソナ』のキム次長を演じていた俳優クォン・ヘヒョ。そして、疑似家族の中のミンジョンの娘がユジンなのだ。これはもう冬ソナを思い出さずにはいられない。
マッドマックスシリーズにゾンビを加えたようなパニックアクション。前作『新感染ファイナル・エクスプレス』とは趣向を変え、まるでTVドラマ『ウォーキング・デッド』のコロニー争奪戦のような雰囲気と、最悪の廃墟となった韓国の地でのサバイバル描写が続く。走るゾンビも健在であり、音と光に反応する群れが山積みになったりするシーンがおぞましいのです。『パフューム』かよ!てな感じで。
それにしても4年も経っているというのにワクチンが未だ開発されてないんですね。『FLU 運命の36時間』なんてアッという間に完成していたのに(生ワクチンだけど)。緊急事態宣言もなく、実効再生産数も少なそうだし、新規感染者も少ないから?などと、色々とコロナと比べてしまいがちですが、ゾンビが長寿・・・というより、活動限界が長すぎるんですね。
そんなアクション満載の作品となっていましたが、もう一つ思い起こした映画は『野性の証明』でした。ミンジョンが中野良子のような逞しさを感じさせたり、主人公ジョンソクが元軍人で4年前にミンジョンと娘を助けることができなかったということで贖罪を意識したり、ついには自分の命をも投げうってしまうほどに成長(?)したためです。
全体的にCG満載だし、車の運転は嘘っぽいし、まぁ3点くらいが妥当かと思ってたのですが、最後の最後でここまでやるか!というほど感動の押し売りをするところ・・・こういうの弱いんです。ゾンビは足が速いんだから無理やろ!と突っ込ませないくらいの強引な音楽とスローモーションでごり押し。やられた。サイドターンを多用するジュニ(イ・レ)も可愛すぎるし、なんだかちょっと騙された気分。