「「ジェイン」の助けを待つ韓国国民」新感染半島 ファイナル・ステージ Masuzohさんの映画レビュー(感想・評価)
「ジェイン」の助けを待つ韓国国民
2021年1本目に観賞
今年も色々観ていこうと思います
韓国のゾンビ映画新感染シリーズの続編
このシリーズ未見でしたが
問題ないと聞きました
で感想としては
・崩壊した韓国の印象的なビジュアル
・既視感はそれなりにあるが演出で押す
・ゾンビの特性の「使いこなし」バトル
・どことなく感じる現実風刺
など面白かったです
ゾンビパニックにより国家が崩壊した
韓国では米軍の協力で市民を船で国外に
逃亡させていた軍人ジュンソク
途中クルマが故障し助けを求める家族を
見捨ててでも助けようとした親族は
船内で発生した感染者(ゾンビ)の
犠牲になり助けられず
香港で唯一の親族チョルミンと
迫害を受けながらこそこそ暮らす日々
でした
ある日「ボス」から国家が崩壊した
韓国に置いてきた2000万ドルを
取り返してこい
分け前は半分という条件で依頼を受け
最初は韓国に入るなんて正気じゃないと
ためらいますが今の生活を続けても
しょうがないとチョルミンは決意
ジュンソクも仕方がなく参加します
トラックはあっさり見つかりますが
やはりゾンビに囲まれたのと
謎の攻撃を受け仲間は全滅
絶体絶命のところを謎のクルマに
乗った少女に助けられたジュンソクは
母娘と爺さんの家族に出会います
チョルミンは生きてましたが
攻撃してきた連中に連れ去られます
家族の話では救出部隊だった軍の
631部隊は完全に気が狂ってしまい
ゾンビを飼いならして人を喰わせて
遊んでいる凶器の集団に変わり果て
略奪の日々を送っているとのこと
その母娘の母をよく見ると4年前
助けを求めるのを振り切った
その女性でジュンソクは仕事の
最初で渡された衛星電話から
助けが呼べると話し631部隊から
トラックを取り返す計画を立てます
爺さんはジェインという連絡先
が救助に来るとその場を離れようと
しませんが連れ出します
631部隊のアジトに行ってみると
チョルミンが囚われてゾンビに
喰わせるゲームに参加させられて
いるのを知るやジュンソクは救助に
向かいます
アジトは
「ゾンビより危険な奴」
ファン大佐やソ大尉がさばり
もはや倫理が存在しない空間
ジョンソクはチョルミンを助けに
殴りこみますが結局チョルミンは
ジョンソクをかばって
凶弾に倒れます
ジョンソクはまた家族を
守れませんでしたが
かつて自分が見捨てたミンジョンが
助けに来て辛くも脱出し
ジョンソクと母娘と爺さんで
インチョンの港を目指します
ここからが怒涛のカーチェイス
光や音に反応するゾンビの特性を
互いに利用した攻防が繰り広げられます
事前に屋根付きの歩道橋内部に
ビッシリ埋め尽くされたゾンビを
利用した「ゾンビ津波」は見ごたえ
ありました
最後は迎えの船の直前で
ソ大尉が横取りに入り
ミンジョンは足を撃たれ爺さんは死亡
金の乗ったトラックごと奪われますが
迎えの船の連中は最初から
実行者を消すつもりだったので
ソ大尉は撃ち殺されます
しかし最後っ屁でソ大尉がゾンビを
船に引き入れ船も終了
もはやこれまでかと思っていると
するとバラバラヘリの音がして
爺さんが助けを呼んだ呼んだと
言い続けていた「ジェイン」は国連軍の
救出部隊だったのでした
ところがミンジョンは走れず
ジョンソクに娘二人を頼んで
自分はゾンビを引き付け
自殺しようとします
ギリギリのところでもう誰も失っては
いけないとジョンソクはミンジョンを
助けに行き結局全員助かります
まあなにせ韓国のディストピア感が見事
夜明け前のような薄明るい夜の表現も
特徴的でゾンビがどこに潜んでいるか
わからない不気味さを醸し出してました
そしてゾンビの登場も一筋縄じゃなく
何か異形の新生物のように積み重なって
いたりこの手の某ゲームのような
ビジュアルをよく研究しているようでした
韓国がこうなったら北朝鮮はどうなるとか
(たぶん防げずにあっという間に崩壊する
気がするけど)といったリアルさを挟みつつ
助けに来る人の名前が現大統領と
同じだったりなんか色々思います
国家が崩壊して必要なくなった
韓国国内にあるドルをとりに行くってのも
なかなかゾンビ映画としては斬新な気も
します
展開はそんなに凝ってはいませんが
スリル感と緊張感が演出で引き立ち
なかなかバリューは感じる一作でした