ハザード・オブZのレビュー・感想・評価
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9割以上がPOV
ゾンビ映画のPOV映像はそれほど珍しくもないが、この作品では終始ヘッドセットか何かで固定した小型カメラ(もしくはiPhone)で撮影したものと思われる。揺れながらも焦点はピッタリきているし、まるでプロのカメラマンが撮影したような映像。しかも、スマホや鏡に自分を映すときなどはしっかりとカメラ位置がわからないように加工してある・・・これは上手い。
ストーリーは単純で、オープングでは鉄管が突き刺さって死んだパパを置いてママと逃げる幼きエイミーのエピソード。本編はその3週間前に戻り、妻を亡くし友人ウェインとゾンビから逃げるデビッド。ジムで籠城生活を続けるが、やがてウェインが感染したとわかり、一人きりになってしまう。そして、パトリック牧師が率いる生存者グループに助けられるが・・・といった感じ。
ゾンビ設定としては、走ったりノロノロ歩いたりと美味しいところを寄せ集め、ウィルスの潜伏期間が1週間と長いという特徴がある。さらに、発症していない感染者はゾンビに襲われないという点。これによって感染者の苦悩がにじみ出てくることになるのです。
牧師がなぜか称えられ、生活必需品の他に「救いの天使」を探すことが彼らの使命。ピンチに陥ってるときでも父親とのテレビ電話を忘れないデビッド。グループのカーリーがヒロインになるかと思っていたら肩透かしといった具合に、細かなプロットは独特。そして、冒頭エピソードがラストで見事に繋がっているのだが・・・ちょっとシュール。POVじゃない映像も天使視点で破滅的美学が感じられた。
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