「人を死なせては感動させる安易さの極地」いのちの停車場 東鳩さんの映画レビュー(感想・評価)
人を死なせては感動させる安易さの極地
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終末期医療の話なんで当然と言えば当然ですが、たくさんの登場人物が死にます
それで観客を感動させるの繰り返しでストーリーは進むんですが、それがとても安易だなと思い、まったく没入できませんでした
この映画はまるで24時間テレビのような、感動ポルノそのものですね
製作者の意識が低いのか、吉永小百合のパブリックイメージを汚さないためにこうしたのか、製作委員会の権限が強すぎて作家性は表現しづらいのか、はたまた観客はこんな話で喜ぶと思われてるのか、理由は定かではありません
しかし、現実に劇場では多くの観客(高齢者)がすすり泣きしていました
偏差値45の作り手と偏差値45の観客の需要と供給がマッチしてることだけはハッキリと分かって、私は1人劇場で絶望しました
コロナでも映画を見にきて欲しいと吉永小百合がアピールしてましたが、こんな低俗な感動ポルノしか作れない邦画だったら、いっそこのまま潰れて良いとさえ思いました
あと、本編はよく分からないラストで終わります
安楽死を望む患者のエピソードなんで、日本で安楽死の是非は例え創作でも主張出来ないから敢えてよく分からない終わり方をしたんだと思いますが、だったら最初から安楽死のエピソードを出さなきゃいいのに、と呆れています
大の大人が揃いも揃って有限不実行って、ほんと邦画(製作委員会方式)は終わってます
邦画はいつ安楽死するんでしようね
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