劇場公開日 2021年5月21日

  • 予告編を見る

「どのような最期を臨むかを考えました。」いのちの停車場 チャックファスナーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5どのような最期を臨むかを考えました。

2021年5月28日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幸せ

冒頭、交通事故による救急救命医療の現場から始まり壮絶な状況を真っ向から観ることは出来ませんでした。ひょんなことから咲和子は父親が住む故郷に帰り在宅医療のまほろば診療所に勤めることになりました。一転、救命医療センターの仕事とは違いそこは終末期医療の患者を抱える比較的ゆっくりした患者と向き合う医療でした。

咲和子の名声により徐々に患者も増えますが、それぞれ患者さんには当然一人一人違った事情によって咲和子と医療を通じて繋がりを持ちます。

それぞれ自分の最期をどのように過ごすのか、どのように医療行為とかかわるかを決めることを余儀なくされます。それは医療行為を続けるなかで自分には回復の可能性はないのだと悟った時に自分自身がどのようにその時を迎えるのか?

私も個人的に膀胱癌による治療を約2年続けて来ました。外科手術から抗がん剤治療、キイトルーダの治療から放射線治療まで基本治療は行いました。しかし残念ながらアイツは進行しております。現在は患部の疼痛に悩まされています。

作品内で出たケースそれぞれに身につまさせる内容で、重たく感じましたが不意にその時を迎える人もいれば、充分に時間をかけてその時を迎えるのか?
私は悲観的にならずに好きな映画を楽しみながらその時を迎えたいと思います。

本当に良い映画を作っていただき感謝致しております!
またコロナ禍の緊急事態宣言下での全国上映ですが幸い私の福岡県ではこうして映画館で観ることが出来ました。出演者や関係者の方々本当に良い映画をありがとうございました!

チャックファスナー