ヤクザと家族 The Familyのレビュー・感想・評価
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俳優たちの熱演に👏
俳優たちがみんなカッコよくそれぞれの役割をしっかり果たしていた。月日が流れていく中でちゃんと歳をとっていき、さまざまな表情を見せてくれてそれだけで満足。
話はどちらかというと淡々としているが、なんか目が離せないというか、世界に引き込まれている感じがした。やはり演技がいいからだろうな。ヤクザとして生きることの熱さ、絆、プライド、苦しさ、、時代が変わる中で形も変わっていく。。。復讐の連鎖や、ヤクザというだけで大切な人を傷つけてしまうこと、、見てて苦しかった。。
綾野剛は素晴らしかった。世代を演じ分け、さまざまな表情が見事。恋には不器用な感じもかわいく、人間味に愛着が湧く。
舘ひろしはずーーーっとカッコよかった。。組長はあんな感じの人がいいな。ほんとカッコよすぎる。
他の方々も書きたいが、みんなよかった。尾野真千子も市原隼人も豊原功補も磯村勇斗も子役の子も。
すべての熱量が凄まじかった
あまり普段ヤクザ映画は観ないけど、藤井監督だし綾野剛だし、家族を扱った作品だから面白そうと思って観ました。
まず、出てる役者がみんな凄い!上手いし、あの生きづらい世の中を本当に生きているみたいだった。
綾野剛くんの、若い頃のキレッキレの痛々しいぐらい尖ったチンピラ風や、大人になって1番勢いに乗ってる時のギラギラ感、そして40歳前後な設定なはずなのに憂いをおびて隠居したような佇まいと、どの時代もその世代として生きていて圧巻でした。
磯村くんの現代の若者らしい、だけど何をしでかすかわからないキリキリした存在感もすごかった。
尾野真知子ちゃんとのシーンが唯一ほっこりできて、ステキでした。一瞬だったけど幸せのシーンが救い。
これを書き上げて撮った藤井監督の底知れぬクリエイティブの才能が今後も楽しみ。
こんな時期ですが、劇場で観れて良かったです。
居場所さえあれば
※以下、一部ネタバレ含みます。
前半はガッツリ彼らヤクザというものの「生」を、後半はゆるやかな「死」を描き、多くの観客は間接的にその社会的「死」に加担していると言っていい。
私もそうだ。
ヤクザ映画の中でこれまで手段や根拠として正当化された「暴力」「脅し」「復讐」「落とし前」「メンツ」なんてクソ喰らえと思っているし、そういう意味で私の望み通りの凋落をみせるヤクザたち。
人は、自分を受け入れてくれる場所があってこそ自分自身でいられる。その場所をここでは「家族」と呼んでいて、登場人物たちもその血の繋がりに重い意味をおいている。
しかし、血の繋がりなどというものは便宜的なモノでしかないことは、皮肉にもヤクザという関係性そのものによって主人公がまさに証明してみせた。
ここではあえて登場人物がヤクザだから社会的に叩かれる理由が付く。作中でも「これまでの行いを考えたら(ヤクザへの社会の態度はしょうがないよな)…」とマル暴の刑事が言う訳だが、実は日本においては外国人や性的マイノリティ、貧困に喘ぐ人々も実情は同じと言っていい。
彼ら社会的弱者が、居場所さえ与えられない絶望の末、主人公は結果的にその連鎖に幕を引く。
ラストは痛々しく悲しみに溢れているものの、消えゆく彼の口元に浮かぶ笑みは「魂の救済」とも感じる。
可愛がっていたあいつへの最期の言葉は「ごめんな」だったが、「(終わらせてくれて)ありがとう」と聞こえた方も多かったのではないだろうか。
観た日その1日の気分を左右する、ズンと来る映画だが、これこそ映画体験。
予想以上に感動。
結果から伝えると大変良い作品でした。今まで観て来たヤクザ映画とはひと味もふた味も違いました。この手の映画はどうしてもバイオレンスシーンが満載になってしまいますが、この作品は少ないです。もちろんありますし、苦手な人には多少キツいのかとも思いますが、個人的にはマイルドだと思います。その分内容がとても濃く大変丁寧に描かれていました。実際のヤクザの世界は分かりかねますが、なんて人情味熱い!しびれちゃいました!綾野剛さん1人の男性を年代別に見事にやり切りました!カッコ良かった‼︎舘ひろしさん、市川隼人さんもハマってましたね!ラストに向けてなんとも悲しく切なく寂しい気持ちなります。涙が出てしまいました。最後のエンドールまで是非観て下さい。エンドールで号泣、重要です‼︎
主人公は本当にダメだけど、その人生を否定することは出来ない。色々う...
すっごく哀しいけど興味深い作品
あることからヤクザになった男を軸に
20年の間での組の変化を描いた話。
ヤクザ映画といえば
おいこらわれ、抗争じゃあ!ってイメージですが
この映画は全く違いました!
時代が経つにつれてヤクザのあり方も変わっていて
観ていて純粋に興味深い内容だと思います。
個人的にびっくりしたのは組の車。
あの車を観て驚いた人も少なくないはず。
それだけでもオススメな映画なのですが、
すごいのは20年間の登場人物を
ほぼ全て同じ俳優が演じていること。
全員ちゃんと歳を取っていて、
改めて俳優さんってすごいなーって思いました。
特に綾野剛さん。
妻夫木さんが綾野剛の集大成と言ってましたが
ほんとにその通りだと思います。
10代の若々しい姿からアラフォーの哀愁感漂う
おじさんまでしっかりと演じきってました。
舘ひろしさんも素晴らしかったですが
個人的に1番良かったのは、声!!
映画館で聞くとあの渋い低いイイ声が
体の芯にズーンとくるので
そこもオススメです。笑
タイトルから、もっとファミリー!って感じの
感動映画かと思いきや、さすが藤井監督。
そんな簡単にはいきませんでした。
家族を求める男が家族のせいで
家族を壊していくというなんとも悲しい話。
motherの鑑賞後と同様に
すごく重たい気持ちになるのでご覚悟を。
全体から漂うヤクザの終焉
これほどまでに胸を締め付けられるヤクザ映画は観たことがありません。
「アウトレイジ」や「孤狼の血」とはまた違った、現代のヤクザを時代の変遷と共に描いていたのが何よりも印象的でした。
ここ最近乗っている藤井道人監督の最新作。
「新聞記者」や「デイアンドナイト」等、ここ2年で何本も作ってるという鬼のような人です(笑)
でもどれも傑作級に素晴らしくて、毎年のように個人的ベスト10に入ってしまうと思うと本当に凄いです。
そして、今回またしても傑作を作ってしまいました!
本作の特徴は、ヤクザを単に怖い存在として描くのではなく"人間"としてのヤクザが描かれていました。
なので、主人公が入るヤクザ同士の絆や他のヤクザ映画とはまた違う「仁義」を描いていました。
しかし、決してドラマの「ごくせん」といったヤクザをマイルドな善人として描くのではなく、我々堅気が怖れるヤクザの危うさと怖さもしっかりと描かれていました。
そこの二面性がまたバランス良く描かれていて良かったです。
映像も他の藤井道人作品同様に綺麗でした。
ドゥニ・ヴィルヌーヴ作品をも彷彿とさせる空からの美しいカメラワークやスローで魅せる煙の描写、そして臨場感溢れるロングショットといういつもの藤井道人イズムにヤクザの泥臭さや血生臭さを映していました。
やはり、藤井監督の作品の撮影監督は今村圭佑さんが一番合っていますね!
また、主人公の賢治を演じた綾野剛の演技も凄く良いです。
正直言うと、今までの綾野剛は演技にわざとらしさが感じられてあまり好きではなかったのですが、今作は主人公の不器用さが合っていたのか、わざとらしさを感じる演技が1シーンも見付かりませんでした!
組長は舘ひろしが演じていました。
台詞回しは御世辞にも上手いとは思えなかったのですが、表情から感じる凄みを感じさせられて良かったです。
2019年時代のやつれる演技に関しては完璧です!
好きな場面は沢山ありますが、強いて言うなら綾野剛が出所した現代パートになった時の肌から感じる虚しさ、そして何といってもラストシーンです。
非常に印象に残りました。
この映画で描かれていたテーマは時代の変遷と"ヤクザの人権"でした。
ヤクザはやはり怖い存在ではあります。
でもそれは単に数々の凶悪な事件を起こしてるからだけじゃなくて、自分達が全然ヤクザを知らないからかも知れません。
理由は無論、実際に会ったことが無いからです。
だから自分も今までヤクザを排除する目的の規制法には全然否定もしなかったし賛成もしてました。
でも逆の立場で考えてみるとヤクザも同じ人間であるわけで、排除するヤクザの規制法によって生活の自由を奪ってしまってる現実が確かにある。
そう考えると今あるヤクザの規制法も考えものですね。
ただこればっかりは非常に難しい話ですね。
ヤクザ達を一人の人間として見れば明らかにやり過ぎに感じるし、堅気では無い者として自分達の視点に戻すと今の規制法が無いと怖く感じてしまうのも事実です。
そういった意味では今の時代においてヤクザは終わりを迎えてしまう存在なのではないか、つまりは「終焉」を描いた作品なのではないか。
この映画を観てそう感じずにはいられませんでした。
このように非常に考えさせられる映画ではありましたが、王道のヤクザ映画らしい内容であった前半に比べて現代パートになった後半は少しダレました。
現代パートは本格的に話が動き出すまで長くかかっている気がしました。
また、「ヤクザと家族」というタイトル。
正直そのまま過ぎる気がします。
覚えやすいタイトルではあるものの、個人的にはしっくり来ないです。
何個か気になる部分はあるものの、それでも観た後に余韻が強く残る素晴らしい映画です!
良くも悪くも攻めていた「新聞記者」が好きになれなかった人でもこの映画は観てほしいです。
確かにSNSの時代だけど
作品はメチャメチャ面白かったです。136分って自分にとっては長過ぎる時間だけど、それを感じさせませんでした。
舘ひろしの組長が強くて優しくて前半は義理人情のファミリーの世界観がよく描けていたと思います。確かに任侠映画にはありがちなのですがそれでいいのです。綾野剛も舘ひろしも豊原功補も良かったですが、翼くん役の若い人(すいません、名前は分かりません)が凄く良かったです!
しかし時代の変化を一つのテーマにしているのは分かりますが殺人で刑期を終えた元ヤクザと一緒に住んでる家族が職場や学校からSNSの書き込みが理由で追いやられるなんて言うのは盛り過ぎだと思います。
SNSの書き込みを真に受ける人事もおかしいし、例えそれが真実でも今の労務基準では不当解雇ですよ。逆に時代に逆行していると感じました。それだけ気になりました。
演技力のみ評価します。
役者陣の演技は全員もれなく最高でした。
ただ、ストーリーはあまりにも酷すぎですね。
柴咲組の連中の行動の幼稚さ。
せっかく舘ひろしが過去の木村の死の件もあって、ホントは悔しい中、みんなを守る為に警察にけつを拭いてもらう事を決めたのに、他の連中が無鉄砲に向かってって短絡的。
その癖、戻ってきた綾野剛を強く抱きしめる舘ひろし。
違くない?せめて一発思いっきりぶん殴ってから抱きしめろよ。ケン坊にだけ甘すぎて意味不明。
終始シャブに対しての嫌悪感も描かれてないからよくわからないし。
14年後の描き方ももっとできるでしょ。
SNS拡散が、いかにも今っぽい演出にしてるつもりだが、はっきり言って寒かった。
"この人の奥さん市役所で働いてるよ"
どんだけ世の中狭いねん。バカか。
良かった点。
①序盤の親子の杯によりタイトルシーンの出し方。
②何回もわざとらしく映した工場の排ガス。
時代が変わっても物作り日本というのは変わらない。
そして未だに環境に悪そうな煙というのも。
22年前
あと20年経った頃には
ヤクザ、なんて知らない若者ばかりになるのかな?
私もよく知らない世界だけど、
絶対に近くに居る方々なので見た事はありますよ。
大体が男の人達のみで行動してるイメージです。
中に女性が居ても大概お店のお姉ちゃんで、奥さんとか彼女とかましてや家族なんて想像も出来ない。
極妻の世界観はまだあるのかな?
内容はかなりハードな暴力シーンがたくさんあって
観てて辛くなったけど
その後はどうなるんだろ?って、後半は
かなりのめり込んで最後まで観てました
磯村勇斗のこういう役は本当に良いですね!
チャラくて悪いのが良く似合う!
綾野剛兄さんは、イキってる若者やボロッボロからの凛々しいアニキや優しく弱く情けない男まで
本当に色んな顔が見れました。
集大成と思います!
舘ひろしさんの14年後の変貌ぶりも凄い
何も言わずとも、語りかけてくる凄味とか
病床でのやつれた感じとかは、本当にちっちゃく見えるから驚きでした!
色んな意味で繋いでいく、繋がってる
がテーマの話しで
最後は繋がれた子供たちで終わってるから
ヤクザ映画なんだけど、なんかちょっと違う余韻に浸りながら帰りました
舘ひろしと磯村勇斗の無駄遣い
舘ひろしが最近カッコいいって思ってて、しかもヤクザの組長を役やるって聞いて楽しみにして観に行ったのに。
事務所から止められて、台本を読んだ舘ひろしが出演を決めたっていうのと、扱う題材が面白いじゃんって理由でワクワクしたのに。
舘さんはガッキーとの入れ替わるドラマくらいしか知らんけど、カッコ良い!って思ってからYouTubeで動画検索して観まくってた。とんねるずとの絡みが最高にお茶目で可愛い舘ひろし。
あぶない刑事観たことないけど観てみよう。
綾野剛の演技が元々好きではない。前から思ってたけど、らりるれろをハッキリ言えない俳優ってどうなの?それをカバーできない演技力この人にあるとは思えないのに舘ひろしと共演すんの?
狐狼の血の冒頭から豚の糞を食わされてヤクザに殺される駿河太郎が、この映画では敵対してるヤクザ側で嫌ーな役ってのをニヤニヤ観てた。加藤役の豊なんとかってキョンキョンの不倫相手の俳優は何か綾野剛より嫌い〜。あの顔でカッコつけてる演技がきもい〜。
尾野真千子は、小栗旬の妻役で出てた映画も観に行ったけど、なんか喚き声が雑音なんだよね。自分に酔ってるのは良いんだけどマジで感情込めたシーンやると声が雑音なの。ここまで耳障りな声を発する女優観たことない。最高の離婚なんて終始雑音。この映画に出なくても良かったんじゃない?
そこまでの綾野剛と尾野真千子の恋愛シーンなくて、刑務所から出てきて尾野真千子を求めるところを観ていたら、しつけー男だな、ほっといてやれよって思った。
現代のヤクザ映画しか知らんけどアウトレイジ、龍三と7人の子分たち、狐狼の方…。いつも公開されれば観に行って満足して帰ってた。今回も予告を観る限り面白そうと思った私が馬鹿だった。
ヤクザが廃れていく話なら、たけし映画の龍三と7人の子分たちのが一億倍面白かったよ。好みによるでしょうけど。
見せ場だと感じたシーンは舘ひろしの「俺のタマを…」のくだり。舘ひろし渋い〜。ヤクザが廃れていくストーリーなのはワカル。だけど、だったらニューヤクザの磯村勇斗のところでドキドキワクワクするシーンもっと魅せてくれても良くねーか。
舘ひろしと磯村勇斗の無駄遣いだと思った。あと地味に寺島しのぶも無駄遣い。
ヤクザ映画!しかも舘ひろしに磯村勇斗\(^o^)/って思って行ったからダメだったのかな。
いやー、そんな下心なくても面白くなかったよね。なんでこんな評価高いんだ。一緒に観た人は良かったって言ってたけど。
付き合ってくれた人に、この映画の直後なんだが私2回めだけど口直しで新感染半島観たい!って言ったら付き合ってくれた。観終わったら「瞬きする間がないくらい面白かった!」だそうです。私は2度め泣かなかったな。初回はハンカチ口に押さえて号泣でしたが。
時代の流れだねぇ。しかしそれが人間の進化。【後ろ相変わらずiPadの故障で意味不明の尻切れトンボ。すいません。】
綾野剛演じる主人公が、舘ひろしの柴咲組に拾われて、5年後おそらくみかじめ料等でブイブイ言わせている時、シマをめぐって都市開発も絡み、抗争勃発。若頭の事実上の身代わりで14年の服役後、見たものはロクにシノギもままならず暴対法で衰退したヤクザ、組の姿。暴力描写だらけだがアクション映画ではなく社会派ドラマと言える。ヤクザは絶対悪に相違ないが、足を洗った者の人権を全否定するのは間違いだし、新たな憎しみ、悪の連鎖を生むだけです。
肝心の主人公ろくすっぽ様々な社会的信用も得られないから組を脱退しても一苦労。服役前に付き合っていた尾野真千子演じるクラブで働く当時学生にも実は娘ができていたが、よりを戻しても自分が父だと名乗るわけもいかず。最後はSNSかなんかで暴露され、娘にも彼女にも理解されず、家を追い出される。
まぁ基本ヤクザは非合法活動で、ほぼほとんどの連中がヤクもやれば暴力も行使する。この映画のような描写は文字どおりの反社会団体だから仕方ないとも言える。ただ昔は第三国人等との関係で実は日本の秩序守る必要悪だった。警察ともズブズブだったのはこの映画のマル暴の薄汚い警官の描写以上だよ。現実は。ただ憎むべき悪であり退治すべき対象であったのも事実。
でもねぇこの映画で言いたいのはヤクザの世界にしか自分の居場所を得られなかった境遇の悪い人たちの愛情と生き様だろねぇ。ヤクザと言っても親子兄弟的情の繋がりはあるのだろねぇ。人は一人では生きていけないから。ただ不器用ゆえに時代についていけず、淘汰される悲しい運命。皮肉なことに主人公に憧れてた抗争で死んだ組員の息子が、ヤクザでも暴力団でもない「半グレ者」として僅かに残された闇社会を衰退した組とも組んで仕切っていく。勿論、クソ野郎のマル暴警官なんか関わりを持たないし、相手にしない。
ただこの映画尾野真千子が演ずる恋人が公務員?か何かの職場を追われるクビになる描写があるが、ここは間違い描写。別に配偶者ないし同居人が元ヤクザでも民間みたいに裁量がゆるくないから、クビに出来ないって。職員本人が悪いことしなきゃ。それから、社宅×→官舎な。
工場の煙突から出る煙がなんかこの映画全体を象徴している。「煙に巻いてきた人生」「狼煙をあげる人生」「煙たがれる人生」ということとパンフにあった。抗争アクションはあるのだけれど、やっぱり今の時代には合わないねぇ。昭和40年代後半の「仁義なき戦い」の時代は遠くなったねえ。ただヤクザを擁護するつもりはないけど。ある一定の育ちとか境遇の悪い若者はいつの時代もいなくならない。ヤンキー超えのいわゆるワルだ。
それからおのまちkp
今の時代のヤクザ映画でした。
1999年チンピラがあるきっかけからヤクザの親分の世話になり、徐々にのし上がっていく美談のヤクザストーリーなのかと思って見ていたら、そう単純な展開ではない後半の意外性が面白かったです。
この監督の前作『新聞記者』は冷たい淡々とした印象でしたが今回は真面目な熱い直球の人間ドラマでした。
2019年現代のヤクザたちの生き様が生々しい。年寄りヤクザの夜中の鰻の稚魚の密漁シーンは興味深かったです。
ラスト近くの主人公のモノローグ、ごく普通の日常をずっと過ごしたかった。には今の自分の環境の有難味を感じました。
とにかく義理人情のヤクザを賛美しないヤクザ映画らしくないのが良かったです。
綾野剛、舘ひろし、北村有起哉、尾野真千子が熱演でしたが個人的には市原隼人と二ノ宮隆太郎が印象に残りました。今の時代に見るべきヤクザ映画です。
重い題材だけど泣ける
今年1番かも。
今年で1番かもしれない、人生に残るような作品かもしれない。そう思うような作品でした。
青年期〜30.40代までを演じ切る綾野剛。その他キャスト。役者だけに変化があるのではなく、スクリーンへの映り方にも変化があり感心させられました。
作品を通しては主人公に全く救いがないなと思いましたが、確かに幸せな時間はあったのです。
柴咲組の人達や由香たちと過ごす時間。そこには血は繋がっていなくとも家族の絆が、愛がありましたね。
やはり1番辛かったのは北村さん演じる中村が「薬をやるほど堕ちてない!」と言っていたのに最後シャブを打ってしまう、その末路がすごく辛かったです。
時の流れは社会だけでなく人を変えてしまう。その影響力の大きさを感じる作品でした。
キャスティングは何も問題なかったと思います。個人的には磯村勇斗さんが素晴らしかったと思います。
もちろん、ほかの役者さんたちもその「登場人物」にしか見えませんでした。
また、劇中の音楽や主題歌が素晴らしいなと。
主題歌のfamiliaもあってこの作品が完成するのかなと思います。歌詞が映画にリンクしていてすごく切なく心に残ります。
映画を見た方はぜひfamiliaを聞くだけでなくMVも見て頂きたいです。
とにかく、見て損はない映画です。私の人生に残る作品になりました。こんなに素晴しい作品に出逢えたことに感謝しております。
星5をつけるしかない作品
ヤクザ<家族
大変満足致しました。
オススメです。
かなり期待値高めで見始めましたが、
タイトル出るまででかなりボルテージ上がりました。
そして、そのまま、だれる事なく主人公の波乱の人生が綴られていきます。誇張した芝居もなく、極力リアルに徹しながらも、要所に緊張感を持たせることで飽きることはありません。
キャスティングも抜群で、体格や顔つき、所作まで隙がありません。衣装、小物、美術全般も時の流れをうまく説明するアイテムとして機能し、無駄なセリフを使わずに自然に事柄を理解できるので、シラけることもありませんでした。
圧巻は、綾野剛の演技ですが、泥臭いアウトローをやらせたらこの世代ではNo.1ではないでしょうか。
主人公の波乱の人生と冒頭書きましたが、彼を取り巻く人々と、社会との関係がこの作品の肝で、たった20年程でここまで社会は変わったかと改めて意識させられました。ヤクザの息苦しさは半端なく、当然の報いと言えばそれまでですが、それ以上に考えさせられる、深いテーマがありました。
親分と子分。親と子。「分」とは何か。身の程、分際。
親であろうとする、子であろうとする。血のつながりの無い分、家族であろうと血のつながり以上の絆を求める。ヤクザは、家族である事を重んじるが、組を抜けることを勧めたりもする。それは家族への思いやりなのだ。理想では語れない現実を身をもって表してくれる。
主人公を軸に社会のありようを炙りだし、次の世代への希望を見せてくれたようにも思えるラスト。しかし、自分にはこの鎖が切れるようで切れないように思えてしまった。映画館を出ても、その先が気になってしょうがない。
凄いの観ました
脚本、俳優、撮影、照明、音楽、編集全てが素晴らしい。
無駄なカットが全く無く、最初から最後まで引き込まれっぱなしです。
コロナで新作映画不毛時代の中、タイミングが最悪の中、勇気を持っての上映決断に心から感謝します。
描かれているのは人間です。
ヤクザという背景はたまたまで、映画ではとことん人間が描かれるのみです。
演じている俳優が誰も損をしていない稀有な映画で、その演技を引き出した監督にはただただ敬意を表しますし、俳優陣にも感謝しかありません。
好きなセリフ、好きなシーンがいっぱい詰まった珠玉の作品です。
あと2回は観に行くと思います!
「追伸」
2回目見に行きました!
1回目にも感じましたけど、エンディングのテーマ曲が近年稀に見る最高のマッチングです。
安っぽい歌謡曲じゃなく、映画の世界観そのままの詞と曲で最後まで席を立ちたくありませんでした。
最後が少し残念
派手なシーンは序盤で大きな抗争なども描かれてはいない、ヒューマンドラマに近いので女性も楽しめます。
最後、市原隼人演じる弟分に刺されるのはいただけなかった。
あのシーンで、誰かに殺されるだろうとは予感していたが、他の方も言うように動機が薄いこと。
あとは、綾野剛演じるケンジが時代変化の被害者かのような終わり方。
もちろんケンジが主人公でケンジは仲間の仇打ちという正義が大義だが、彼は殺人犯に変わりはない。
どんな奴でも殺された人にも家族や仲間がいるのだから、その殺された人の家族や仲間に今度は逆に仇打ちにされる終わり方の方が考えさせられるのではないか。
ヤクザが現代では、社会的に弱くなった理由にも繋がっていくと思う。
ケンジも被害者でもあり加害者ということを出した方がよかったと思う。
それ以外は、主題歌含めとてもよかった。
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