「これを茶番と呼ぶな」ヤクザと家族 The Family にきさんの映画レビュー(感想・評価)
これを茶番と呼ぶな
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弟分だった細野に刺されて海へと転落した山本だったが、それでも彼が安らかな表情だったのはなぜだろうか。これには3つ理由があると考えた。
①柴咲組の報復
②由香・彩に迷惑を掛けないようになる
③翼を守ることが出来る
①最後に襲撃して撲殺した二人は柴咲組にとって紛れもなく復讐の対象。これを果たすことで柴咲組という家族を守った。
②山本自身が死ぬことで、二度と会わなくなるので、関わりが無くなる。これで、由香・彩という心が繋がった家族を守った。
③翼は服の色使いや金髪等含めて、映画序盤の山本を示していた。翼の親父殺しの復讐を阻止することで、復讐→復讐→復讐の負の連鎖を絶ちきった。翼を守ったのだが、彼自身(≒家族)を守ったのかもしれない。
とやや強引に「ヤクザと家族 The Family」という映画タイトルをふまえた考察だったが、これらを踏まえた、最後のシーン。
山本が命をかけて守った「家族」同士の会話。
兄のように慕う山本に娘がいたことを知り、驚きと嬉しさがつまった空白のあとの
「少し話そうか。」
ここから物語の続きとしては、彩と翼互いに山本をもっと深く知るだろう。そして、山本にある「家族」を想う力を受け継いでいくに違いない。
山本は報われたと思う。
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