「不幸を精算した綾野の笑み」ヤクザと家族 The Family 三輪さんの映画レビュー(感想・評価)
不幸を精算した綾野の笑み
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綾野の映画はネガティブな終わりが多い。今作、一見そう観えるが、最後は自らのカルマを清算して亡くなったような気がします。海の中の彼は笑みさえ浮かべていました。生まれる前からヤクザとして苦闘して、精算して死ぬこと選んできたとしか思えません。確かに私たちの生きる3次元の世界では、ヤクザは悪です。しかし、宇宙の流転から見ると、悪でも善でもない。ただ、生まれた環境の中で起きる出来事でしかないのかも知れない。それにしても親父の舘ひろしの貫禄が凄かった。いぶし銀のような輝きがありました。いずれにしても、3次元の現代社会はIT の凄まじい発達により、グレーの世界が成立しなくなりつつあります。悪を隠蔽することがますます出来なくなりました。ただ、悪がなかったら善がないわけで、悪が消える事はありません。仏教で言う10界互具は永遠なのでしょう。
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talismanさんのコメント
2021年2月8日
三輪さん、こんばんは。チンピラの時からの仲間に刺されて、彼は彼を愛を込めて抱きしめて、微笑んでました。書かれていらしたように、世界は白か黒かで分けられるほど単純ではないと思います。三輪さんの素敵なレビューに感動しました。
rin*さんのコメント
2021年2月8日
こんにちは
悪を憎んで人を憎まず、ですね。
聖書にもこの言葉はあるそうです。
国や地域関係なく生まれ着いたところが何処であれ、その人の行ないが大切なんだな、と感じました。