「賞レースや評価機構への過剰な目配せ」ヤクザと家族 The Family ようこさんの映画レビュー(感想・評価)
賞レースや評価機構への過剰な目配せ
うーん、藤井道人監督の作品は欠かさず観てるんだけど、ヤクザ映画となるとその演出方法や構図の作り方が個人的にかなり相性悪く感じてしまった。
出てる役者もかなりいいけど、賞レース向きの題材を選び、新しい視点を提供するというのは、その題材にされるジャンルの映画を好きで見続けてる人間からするとかなり見る上でハードルが上がるんだよね。新聞記者の時も同じで題材もキャストも良かったのに映画そのものが「賞レースを獲りたい」というニオイに満ちててちょっと引いちゃったんだよなあ。役者は悪くない。構造の中の悲劇を消費してるだけのものはただの作り手のエゴだよ。
青の帰り道と宇宙でいちばん明るい屋根は演出とテーマがバッチリハマってて凄い好き。
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