「カメラワークの素晴らしさ」ヤクザと家族 The Family パプリカさんの映画レビュー(感想・評価)
カメラワークの素晴らしさ
ひさびさに重厚な作品だった。
賢治はもちろん、取り巻く人々の人生を丁寧でかつ劇的に描いていた。
古き良き華々しい所から、居場所を奪われていく時代の流れが痛烈に心に響く。
驚いたのはカメラワーク。
アクションシーンの迫力はもちろん、原チャリのあおりのカットで見せる乾いた青空や、賢治の心情にリンクする画面の暗さ。
そこからは芸術性が漂い、ビシビシと心の機微が放たれる。
オーソドックスなヤクザ映画を思わせながら、美しさを備えた見どころに溢れた作品だった。
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