フライング・ジャットのレビュー・感想・評価

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5.0最後のほうはもう普通にカッコイイ

2025年11月20日
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鑑賞方法:DVD/BD

初めて観たインド映画はラジニー・カーント主演の「ロボット」だった。そのハチャメチャさが楽しくてインド映画をあさり始めた。
「きっと、うまくいく」でインド映画の幅広さを感じた。
「バーフバリ」で世界一の映画大国らしいスケールのデカさにおののいた。
今では観られるインド映画は全部観る気持ちでいる(もちろん全部は観られないが)

本作「フライングジャット」を観ているときに、不思議な懐かしさのようなものを感じた。
アメコミの模倣シーン(ちゃんと作中で理由があり模倣している)の多さもあるだろうが、初めてインド映画に触れた時の衝撃、つまり「ロボット」と同じものを感じ取った。
そして、今ではあらゆるインド映画が好きだが、自分の中で本当に求め続けていたものはコレでは?と気付いた。
これはもう星5にするしかない。

インド映画の魅力といえば、まずは歌とダンスだろう(歌もダンスもない作品もあるが)
そして、次に思うのは、ハチャメチャさと、ツッコむ隙があることだ。
もちろん文句のつけようがない完璧な作品というのは良いものだが、失敗したわけではない隙というのは、不完全なものに美を見いだすわびさびの如く魅力的に写る。

今回は、環境汚染VSシク教徒のヒーローものだったが、ストーリーはユルいし、キャラクターは軽いし、無駄に歌うし無駄に踊るし、時間も長い。
しかしこれら全てが自分には魅力的なのだ。
愛すべきインド映画、愛すべきシク教徒、愛すべきフライングジャットなのだ。

何だか褒めてんだか貶してんだか分からなくなってきたが、マーベルシネマティックユニバースに連なるアメコミ作品と比較しても真ん中以上の面白さだと思うね。
あちらさんは続編とか前後関係があるから、単純な1作目基準でいったら「フライングジャット」は普通に1、2を争うと思う。

ヘンテコなヒーローコスチュームだと思っていたのが最後はカッコよく見えるのだからヒーローものとしては成功だろ?

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