「シンデレラストーリーにコメディとサイコホラーを加えたら・・・なんでそーなるの!?」哀愁しんでれら ゆり。さんの映画レビュー(感想・評価)
シンデレラストーリーにコメディとサイコホラーを加えたら・・・なんでそーなるの!?
本作は、予告編もあらすじも読まずに鑑賞しました。チラシの肖像画が不気味なので、ホラーだろうと予測してました。最初の内は、あれ、違ったかな、という感じでしたが。
真面目に生きてきたのに、立て続けに不運に見舞われる小春。王子様が現れて、頑張ったご褒美、と喜んだのにだんだん不穏な雰囲気に。あれ、何か違う、こんなはずじゃなかったのに、どんどん悪い方に転がっていきます。何度もため息をつき、次第に諦めていく小春。友人の言葉を思い出します。
最後は、「あー、怖かった」とか「あー面白かったぁ」とはなりません。不思議な感覚。ホラーだとしたら、不気味さが足りず、そもそもミスキャスト(演技ではなく、キャラクター的に)なので、狙いはそこでは無いのでしょう。ブラックコメディーになるんでしょうか。
土屋太鳳さんや田中圭さんは頑張ったと思います。子役はうまかった、あれはやってるなあと思いました。
以下は、未見の方は読まないで下さい。
個人的にはもっとホラー感があった方がいいので、惜しかった点。
・展開が急なので、もっと徐々に怖くなる方が良かった。大悟が妹にキレるところを見せるとか。前妻の死も実は?、とか。
・小春の母親が出て行ってしまうシーン。どんなヤな夫なのかと思ったら、父親は気のいいオヤジでした。母親は、「あなたの母親は辞めました」と言った。これを生かして、小春が実は幼い時から形にならない狂気を滲ませていて、母親だけが気付いていた、なら説得力があるのに、と思います。
今晩は。
決して、鑑賞後の余韻が良いとは思えない作品でしたが、イロイロと考えさせられた作品でした。
人間は、ちょっとした事で、モンスターになってしまう”弱い生き物”なのだなあ、と。
では、又。
イジメやDVといったものを絡めていたのは上手い脚本だと思ったのですが、度が過ぎると大変なことになる・・・そんな教訓めいたものもありながら、嘘に関してはブラックとなり小春も感化されていく。
素直になりたいですw
家族3人とも狂気ですよね。
子役も含め、すごい狂いっぷりでしたが。
結局、、、子供は殺していなかったのに、、ってことでいいんですかね?
最近は実話の事件の方が狂ってると思っていましたが、これは予想を超えていました。
「幸せになるコツは、夢を見ないこと」・・・行き場のない小春はこの異常な家族の一員になることを決意しました、仕方なく。と、思ったのに、その後驚くべき行動に!・・・実は小春にも異常性があった、と思いました。ダーク・ファンタジーと呼んだ方が良いのでしょうか。現実には、DVやいじめにいやいや巻き込まれたはずが、いつの間にか積極的に加担する、なんて事が起きていますが。
なるほど!
幼いときからの狂気というのは面白いですね。
現在の自分と同じような仕打ち。もしかしたら小春もヒカリのような難しい性格だったのか・・・考えれば考えるほど色んなパターンがありますね。
「お母さんを止める理由」が小春の残虐性だとか、大悟に殺されかねない恐怖から「老人ホームに自ら逃げ込んだ」「嫁が悪い母親だから大悟が…」などなど。その手のエピソードとか欲しくなりますよね!