「フランクフルト食いたい」アングスト 不安 村井さんの映画レビュー(感想・評価)
フランクフルト食いたい
いつか忘れたが昔にイギリスかどっかで公開されてあまりの凄惨さに上映1週間で中止になった作品
・カメラワークが素晴らしい
一人称になったり三人称になったりと思ったら引きの画になったり かなり引き込まれた
中でもお気に入りは主人公が刑期を終えて保釈されるという時に刑務官と一緒に歩くシーン
撮り方がなんというか蟻視点
・音、音楽が心地よい
前半の主人公が歩いている時の靴の音が心地良すぎる 鳥が羽ばたく音もまるで自分の近くにいるような感じ
音楽も不気味だがずっと聴いてられる
タイトル通り不安になるはずなのになぜか心地良い気持ちになる自分に不安になる
・殺害シーンは予想よりマイルド
罪のない一般人が次々と殺されていくのは見るに耐えないが、思っていたより刺激は強くない
しかし、主人公の言動に関しては恐ろしくなる
残虐シーン序盤の興奮しすぎてフラフラになりながら被害者の両手足を無理矢理縛るシーンには恐怖を感じる
テキパキやらないのが逆に怖さを増している
「人を殺す」という恐ろしいことをしているのに、前半はそっちのけで自分の幼少期のトラウマのことばかりが頭の中を駆け巡るのも、こういう凶悪な犯罪者を上手く表現していると思った
また、殺し終わったあとにアドレナリンが出まくって震えるシーンは恐怖を通り越して気持ち悪さを感じた
暴力的というより精神的な恐怖の方が強い
役者の演技力も後押ししてかすごいリアルだった
正直、カメラワークと音が良すぎて何回でも見れる映画だ
この内容でしかもコロナにも関わらず席は結構埋まってた
終わった後口を押さえて気持ち悪そうにしていた女性もいたからあまり人にオススメする映画ではない
・結論
犬、すごい