「カメラワークに心酔。異常者の思考を追体験。」アングスト 不安 じっぽさんの映画レビュー(感想・評価)
カメラワークに心酔。異常者の思考を追体験。
都内で唯一公開されている場所は一か所のみ。
そのせいか平日でもほとんど満席で、初めの回を確保することができず、その次の回を予約し鑑賞しました。
そこがまずは意外な部分でもあったが、本編が上映され、本作の主人公を中心に画面が歩くリズムに合わせて振動しながら本人を追う。
その時点で撮影技法に一気に心を奪われてしまった。
その後、話は進み、釈放されてからの一件が起きる。
それまでにも鑑賞してる者に先を読ませず、常に彼から離れずに突発な心情と行動を捉えるカメラワークに心酔。それのせいもあってか、犯人の心理にいちいち同情してしまう瞬間がある。非常に目の離せない作品でした。
ちなみに邦題の"不安"
どう捉えるかは、人それぞれだ。ただ、"不安クフルト"というホットスナックを販売しているシネマートのネーミングセンスに乾杯。それを横目にジンジャエールの大きい方をつい購入してしまいました。
ある種、映画好きのための映画であり、空間であり、
作品を通して非常に上質なあり得ない体験ができたことを私は誇りに思う。
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