「もっと走って欲しかった」神在月のこども Uさんさんの映画レビュー(感想・評価)
もっと走って欲しかった
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神域を越えるなら
「走り」が結んだ母と娘の絆と、母の死によってもたらされた「走り」へのトラウマがテーマであるのは分かる。でも良きにつけ悪しきにつけ、カンナにとって何より重たい「走り」が、迫力をもって描かれていない。脚を動かしているだけでした。
ウサギのシロも、鬼の子の夜叉も一目散には走らない。母も遂に本気の走りを見せてくれなかった。
たおやかな母と、つぶらな瞳の娘が韋駄天の血を引いていると言う発想は絶対、悪くなかったと思います。だからこそ、神域を目指す一途な走りを期待してしまった訳です。
美しき韋駄天姿にホッと
現代の黒い神に取り憑かれたカンナが「私は走りなど、好きではなかった」と、本心とは裏腹なことをつぶやいて、物語は最大のピンチを迎える。
しかし目覚めたカンナは、必死の思いで神殿へたどり着く。
カンナの韋駄天姿には、本当に胸がときめきました。この異世界感は素敵だった。
それと、いく先々で披露された土地神様たちの大らかな温もりには、癒されました。
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グレシャムの法則さんのコメント
2021年10月10日
少し時間が経ってから改めてUさんのレビューを読み直しました。
おっしゃる通り、〝韋駄天〟の走りが全編通して無かったのが、致命的だったのかもと思いました。
色々と足らない点があっても、ごちゃごちゃ言わずにこの疾走感を体感せよ‼️
というシーンがあったとしたら…
例えば、『崖の上のポニョ』が嵐の時に波の上を飛ぶように走っていたシーンのような、これぞアニメというものがあれば、印象はだいぶ違っていたかもしれないですね。