ヘッド・フル・オブ・ハニーのレビュー・感想・評価
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ユーモアと分別…
認知症、今は7人に1人、この先5人に1人がなるであろう病。愛する人さえも自分が何なのかも分からなくなる残酷な病。映画の前半は妻に先立たれ、アルツハイマーが進行しているアメリカに住むニック・ノルティをマット・ディロン演じる息子家族が住むイギリスに呼び寄せ、一緒に暮らしたことで起こる大騒動をユーモアに描いている。後半は唯一の理解者である孫娘がニックが新婚旅行に行ったというベネチアを二人で目指すロードムービー。前半は息子夫婦が互いに浮気したことで関係が冷え切っており、双方仕事が忙しく家庭を顧みない様子が描かれている。娘ともきちんと話さず、ましてやアルツハイマーに向き合う暇すら、向き合う心もない。大騒動を面白おかしく、時にはハチャメチャに描いており、認知症の過酷さを軽んじていると思われるかもしれないが、周囲の協力がないとだめという部分を突いている。只でさえ義理の父と同居することの難しさに文句ばかりいうエミリー・モーティマーが憎たらしく映るがマイブックショップとは全く違う役柄を上手く演じている。花火暴発、大混乱のパーティー時の微動だにしないディロンは良かった。後半は夫婦二人反省し、旅に出た二人を探すうちに夫婦愛を取り戻す。一方、旅二人組は行先ざきで出会う人々の親切さに触れ、ベネチアに着く。全体的に音楽は素晴らしく、旅先の景色も綺麗だった。認知症を治す薬はない。実際、同居は難しく、24時間共にするのは周囲に多くの犠牲を生んでしまう。介護施設の人の最初は嫌がる保育園と一緒と言うのは印象深い。ましてや、前半の様な子供である家族に支える気持ちがなければ残酷な話だ。ユーモアと分別の気持ちがなければ。見終わり、孫娘を演じていたのがニックの実娘と知ったことが一番驚いた!血縁関係でないと演じられない二人の関係、自然な演技が何よりも最大の見どころ。しかし、娘って、、孫じゃないんだ。。クレア・フォラーニも少しだったけど、久々に見れ、ティル・シュワイガーが渋い役で出てて、監督だったとは驚き。原作も見たい。
認知症の描き方があまりに甘い。
コメディタッチでこの病気を描くことは否定しないが、家族に同じ症状をかかえる側からみると、甘すぎる描き方に違和感を感じざるを得ない。
作者の認識不足があり★2の評価。
同様のテーマを扱った邦画のペコロスは、秀作だったが。。。
孫娘マチルダ役がニック・ノルティの実の娘だとは!
劇中では66歳という設定のニック・ノルティ。孫娘マチルダは10歳。この子がニック・ノルティが66歳の時に生まれた実娘ソフィア・レイン・ノルティだ。アルコールとドラッグ中毒を克服するためリハビリ施設に入ったのも、娘の成長を見守りたいからというノルティ。2人とも実に微笑ましい演技を披露していた。
アルツハイマーだという話なのですが、どことなく単なる女好きのボケ老人風だったのがイマイチでした。また、息子夫婦のマット・ディロンとエミリー・モーティマーの浮気話の方が重点的に描かれていたし、派手な失敗を繰り返す光景にも笑っていいのか悪いのか・・・死ぬまで好きにさせておくような雰囲気にはちょっとついていけなかった。
序盤にもヨーロッパ旅行の一部が描かれ、その本編たるロードムービーが後半に展開するのですが、風光明媚なアルプスの山々やのどかな田園地帯に心和まされます。全体的にはコメディ風なので、気軽に楽しめる作品でした。
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