恋する寄生虫のレビュー・感想・評価
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奇抜なのに奇抜ではない普通のロマンスなところがいい
恋する気持ちというのは単なる勘違いだと言われますが、その勘違いの原因が虫であるとしたのが本作だ。つまり虫の存在がなくともロマンス作品として成立するのだ。そしてそこが面白いところでもある。
奇抜な設定を盛りに盛っていてもただの恋愛物となんら変わらないところがいい。
ファンタジー世界のような映像表現が林遣都演じる主人公の潔癖症が和らいでいくにつれ次第に現実的になっていく。
言い方は悪いが恋の高まりにつられて普通になっていく、二人の距離が近くなっていく。
主人公の見る世界が恋の色付きにより夢見る世界のようになるのではなくてリアルな世界になる逆転状態が面白い。
最初に書いたように恋はバグだ。この物語の虫がいようがいまいがバグは発生するのである。
主人公の作ったプログラムがバグにより作動しなかった。停電による暗闇の代わりに主人公が目にしたものは、最初に見えていた細菌のように広がる現実の電飾の光。
バグがあるというのは、少なくとも人間にとっては何も悪いことなどないのだ。
虫を排除しても人の心のバグは残るのである。
普段の生活に苦労する二人の境遇が似ているからこそ惹かれていくところがいい。ある意味で価値観が似ているといえる。普通の人にとっては下らない困りごとでも、互いが互いにそうであるから受け入れ理解できる。
この人ならという想いが芽生えるのは必然だった。
そして、恋のバグが発現しても急に普通の恋人のようになれるわけもなく、目標がクリスマスまでに手を繋ぐという中学生みたいな距離感なのも面白い。
劇的な運命の恋のはずなのに燃え上がらない。大人なのに大人らしくないじれったさが面白いのだ。
ダサかった
終始日本のPVとかおしゃれな感じのCMみたいでダサかった。
小松菜奈、帰る時ちゃんと帰るって言ってておもしろかった。
映像あんねんから言葉にせんでいいのに。
井浦新ってこんなクサい芝居する人やっけ?て思ったけど、そもそも演技の幅がそんなない人なんかな。
ウルフウォーカーの吹き替えも違和感やったし。
俳優さんの良さを引き出す、活かすのも監督とか演出の仕事なんじゃないんかな。
ダメ出し含め。
原作好きな人にはオススメしない
三秋縋の「恋する寄生虫」が好きで見に行きました。
三秋縋特有の傍から見たらバットエンド
本人たちからするとハッピーエンドという所がとても好きですが、全然違いましたね。
個人的に金髪→黒髪ってのを省いたのもだいぶでかい
邪魔が多いが足りて無い
高坂の部屋に和泉がいたとこで飲み込めなくなった。。。
映画の日で安かったので観れる時間帯にやってる映画という縛りの中で選んだ映画。だからハズレを引いてもしょうがない。
そもそもストーリーがファンタジーかそうで無いかが解らずどう観たらいいかハッキリしないまま迷ったまましばらく進行した。
頭の中に虫がいる。
これは本当なのか、狂った医者の言うことなのか?
視線恐怖症と潔癖症、トラウマになるキッカケも描かれてるのに結局、虫のせい。途中からそれぞれの病気も曖昧になる。
なんか本線を邪魔する設定も度々あった。
サナギヒジリって名前。ヒジリの母と和泉の関係。。。
それ必要な設定なんだろうか?
説明がクドい映画は嫌いだが、必要な設定が伝わらないのは問題外。気を衒った突飛なストーリー。
なんかついていけなかったわ。
良かった点は先に主人公2人の紹介をストーリーとは別にはじめにしたことか。
もう一つ良かったのはそれぞれの病気を視覚的に表現した点。これは感情移入の助けになる表現だと思った。が、他に邪魔するものが多すぎた。
ラストは鮮やかな映像であったがそれ以上では無かったな。
残念ながらあまり面白い映画では無かった。
小松菜奈に救われた映画
今年、「恋の病」という台湾映画を観た。潔癖症の男女が恋していくラブストーリーなのだが、普遍的な恋愛問題を描いていて考えさせられた。本作も潔癖症の男の子と視線恐怖症の女の子のラブストーリー。
でも、雰囲気はかなり違う。そもそもあまり恋してるシーンも控えめ。さらには、脳にいる寄生虫が宿主を恋させようとしているという設定が待ち構えていた。この設定が本当なのか、それともイカれた研究者の戯言なのか判別できずにかなり戸惑ってしまった。寄生虫の名前もCTの画像も出てこないし、引きこもりとか潔癖症とかの7割は寄生虫のせいだなんて学説怪しすぎるでしょ。この寄生虫設定がウソなんじゃないかと意図的に思わせるようにしていたのかと思ってしまう。
他にも、なぜ彼にたどり着いたのかの説明も適当だったし、いろいろとモヤモヤしてしまった。でも、観終わったときにそれほどひどい印象でなかったのはすべて小松菜奈のおかげ。「ダサいこと言ってんじゃねーよ」は最高のセリフだった。
映画は別物
三秋縋先生の作風が好みで、小説の映画化が決定したときはとても喜びましたが、やはり映画と小説は全くの別物といった感じでした。映画のみの感想としては、出演者の演技に文句はなく、映像美、音楽の演出もうまくはまっていたと思います。
しかし小説のファンとして見た場合、はっきり言ってかなりショックでした。尺の都合上しょうがないこととは思いますが、小説と漫画のイメージとはかなり遠く、多くの設定変更が私には受け入れることができませんでした。
想像していたキャラクター像との乖離が序盤から大きく、ラストがどうなるのか不安なまま100分を過ごし、ラストシーンでは落胆した、というのが正直な感想です。
出会いが冬の公園でなく、白鳥も花筏もない。
佐薙が金髪でなく、タバコも吸わず、マフラーもプレゼントしない。
などなど、原作との違いが多すぎて…………
ほの暗く芸術色の強い映画
林遣都さんのファンで見に行きましたが、小松菜奈さんも素晴らしい。主演2人の熱演がすごいです。林遣都さんはやはり内に秘めるキャラクターが本人とも溶け合い、よく似合います。小松菜奈さんはお若く見えずっと可愛いだけでだけでなく、演技も存在感があり、素晴らしい女優さんです。
しかし、主演2人の熱演と映像美・音楽美で引っ張っていく色が強いので、場面場面は美しかったり印象的でも、よく考えるとよくわからなかったり、あるいは考える時間をくれないで置いていかれる感が強いです。映画への印象が場面が変わるごとに良くも悪くも変わっていく感じです。他方で話自体は理屈っぽく、映え全振りというわけでもないので、そこに齟齬を覚える人が多いのではないでしょうか。
あと、たしかにヒロインとヒーローの役者のタイプが少し違うかな。小松菜奈さんは2次元的な、理想のヒロインが良く似合う女優さんですが、林遣都さんにそういうヒロインは合わないと思います。
以下、原作未読ですが、映画を観て考えたことです。
これだけ色々な要素に手を出しておいて結局古典的な恋愛至上主義に帰着するのか、というがっかり感はラストで感じましたが、これは今の若者向けの王道恋愛映画なのかもしれないと思いました。今の若者は感情的で熱いというよりは、冷めていて理屈っぽい人が多いといいますので、普遍的な話題である恋愛を主題としながらも、単純に好き、運命というように直情的に結ばれるのではなく、様々な理屈を経る本作は、感情よりも理性というような現代の若い層に適合しているのかもしれません。
2つ目には、極めて個人的な観点で恐縮ですが、自身も軽度の社会不安障害を抱いており、その感覚を虫と喩えることは中々的を得ているように感じました。精神疾患は当事者以外に理解されにくいですが、例えばガンなど身体の病気と変わらず、特定の脳内物質の過剰など体の異常でしかなくて、その人の性格や気のせいではないんです。ですから、自分でもおかしいと思っていても、勝手に体や心が違う行動を選んでしまうという苦しさがあります。自分の意思や性格由来でないものに気持ちを支配されて、しかしそれを自分の性格や選択なんだと思っているというのは、まさしく寄生虫と同じでしょう。思うに原作者さんも、精神不安を経験した上で考えられたのではないでしょうか?
最後に、主人公たちが潔癖や視線恐怖に苦しむシーンは少し自身の経験を思い出し、少し恐怖を感じたので、本当にそういった症状が強い方は観るのが辛い可能性が高いと思います。しかし、「自分はこんな問題を抱えているから人と深い関係になることなんてできない」という諦めと絶望を覆したいという意図を自分は感じました。そのメッセージは、社会不安のあるなしに関わらず、普遍的で王道の人間愛の物語の結末といえるでしょう。
あと、前半がちょっとグロめや嘔吐のシーンが多くて、それもちょっと怖かったな。本当に苦手な人はちょっと気をつけた方がいいかも。
恋は盲目だから。
極度の潔癖症の高坂と視線恐怖症の女子高生ひじり。
とある依頼によって出会った2人が辿り着く愛の境地とは。
12月24日クリスマスイブ。
あのツリーの下で、世界の終わりを共に。
予告編のフタゴムシの件に惹かれて鑑賞。
映像作家柿本ケンサク監督による、芸術的な令和の恋愛映画。
マスク姿で閉じこもりがちな高坂の姿は、どうしてもコロナ禍の人々を彷彿される。
相手を勝手に形作り、他人を拒絶し破壊衝動を抱く。
そこに現れた救世主ひじり。
似た苦しみを抱えながらも、2人で少しずつ克服、更生していく姿は今の世の中の希望でしかない。
共通点を感じ惹かれあった2人は恋に落ちる。
それは虫のせいだというが、
本当に愛までもが虫に侵されているのだろうか?
目に見えず知らないうちに身体を蝕む寄生虫。
虫とは共生できるという最後のアンサーも、withコロナ社会への暗示に感じた。
厨二病のMVだけで終わらない、2人の変化を追える点は良かったけれど、個人的には勢いのある前半が好み。
最終的には愛に落ち着いたけれど、テーマも常に揺らいで安定していなかった印象。
虫の生かし方も難しいながらも頑張ってはいたけれど、少々物足りなかった。
一方、映像と音楽には文句なし。
正直今年1番のものを見せられた感覚。
カメラワークといい、無理のないCGといい、紛れもなくアートだった。
音楽もどタイプだった。Awichさんの主題曲含め、劇中曲の芯の通った強さと包容力のある優しいメロディー。
サントラ出ないかな。
そういえば…
小松菜奈さんご結婚おめでとうございます。
正直なところ、あまり今まで魅力的に感じたことはなかったけれど、結婚報道から少し意識し出して今回この映画で良い女優だと確信した。
女子高生役いつまででも見られそう。
メインキャストが4人ともあって、主演の2人にしっかり目が行くようになっている。
林遣都のゲロ、小松菜奈の鼻血。
鑑賞後すぐにはピンと来なかったけれど、なんだかんだ好きなのかもしれない、この作品。
メリークリスマス
原作をだいぶ前に読んだことがあり、不思議な話だなと繰り返し読んでいた時期がありました。なんかどこかで聞いたことのあるタイトルだなーと思い調べて見るとドンピシャ。
小松菜奈さんの美貌の宿命というのもあると思うのですが、どうしても彼女をどれだけ美しく撮れるか合戦が勃発している様に思えて、「ムーンライト・シャドウ」は、そこに特化しすぎたせいで、物語が疎かになっている印象でした。
ただ今作、そこを改善していていました。互いに何かしらの恐怖を抱いている者同士のトラウマの克服を恋愛に結びつけていくという流れがそこまで長くない尺にしっかり詰め込まれており、飽きることなく物語を堪能することができました。少しずつ互いを理解し、干渉し過ぎず、でも遠過ぎずの距離感を維持し、林遣都さん演じる高坂はマスクを、小松菜奈さん演じるひじりはヘッドホンを外していくのも地味ながら凝った演出でとても好きでした。
監督の柿本ケンサク監督はMVだったり、CMだったりを手がけている方なので、映像の迫力へのこだわりが合間合間に感じることができました。視覚恐怖症の演出では、写真に映る目に不気味な加工を施したり、背景に目玉が現れるなど、もしも実際にこうなったらを、視覚的に感じ取れるので凄いなと思いました。潔癖症も、虫が湧きまくるというもので、実際にこうなったら自分は卒倒してしまうなと思ってしまうほどでした。オープニングのSFチックな映像もかなり好みです。
これだけ奇抜な題材を用いていながら、ラブストーリーとしても純なものに仕上がっているのがまた驚きです。マスク越しのキスから口を重ね合わせたキスと、両者とも既婚者なので少し複雑な気持ちではありますが、とにかく映える映像になっていました。人々が逃げ惑う中、2人がキスをするシーン、とにかく美しかったです。
主演お二人の演技は言わずもがな素晴らしく、井浦新さんの不気味ながらも優しさの感じる演技もとても心地が良かったです。
ホッとする作品を観ることができました。メリークリスマス。
鑑賞日 11/18
鑑賞時間 16:10〜18:00
座席 K-7
自我って何?
とんだ文学作品だった。
井浦氏はミスキャストだと思う。
てっきりコメディよりのラブストーリーだと思っていたのだけれど…いつまでたっても笑い所は出てこない。
どころか…哲学的でさえあり困ってしまう。
恋の病とは言うけれど、それを「寄生虫」の生存戦略の一環としてしまった世界観。
なんかの比喩かと思っていたのだけれど、どうやらあの世界ではマヂらしい。研究し対処し、ついには外科的手術を用いて、寄生虫を排除してしまう。
えええ、そうなんだぁ…。
なので、主人公達が寄生虫に支配されているのは、ほぼ間違いない。
その上で、なんだか核心らしい事を小松菜奈は叫ぶ。
うん、でも、それも言わされているだけだから。
で、まぁ、2人は外科手術を経て、各々のトラウマを払拭する。
で、それでも惹き合うのなら、本心から好きだったんじゃないのってのが落とし所なんだけど、その前に寄生虫の卵の存在が明かされる。
お互いの寄生虫が結びついて、産卵したんだと。
なので、その卵の成せるワザかもしれない。
だからさぁ、それだとさー
どこまでいっても傀儡なわけで、寄生虫に支配されたままのラストなんだけど、それでいいの?
「自我など持っても無意味」ってメッセージなのかしら?でも、なぜ無意味なのかが読み取れない。
なんか厨二病を拗らせまくった末に出てきた、クソメンヘラ原作に見えなくもない。
なんだろ、脳内宇宙で溺れてればって感じ。
寄生虫の反乱
小松菜奈さんが持ち歩いてた「寄生虫なき病」を昔読んだが、これがこの映画のモチーフになっているのかなと思った。
現代はいろんな公衆衛生の向上や薬によって、感染症は減少したが、それと反比例するように新たな病が増えてきていて、花粉症やアレルギー、自己免疫疾患、ひいては精神疾患、発達障害、がん、うつ病まで、まだまだ人間の力では解明されていない病が出てきて、それに細菌や寄生虫が起因しているというのがこの本の説だった気がする。
今回は現代病とも言える潔癖症や視線恐怖症など不安障害も取り上げられ(これらも寄生虫が影響しているかも)、2人が恋愛しながらそれらを克服していく様子が描かれている。
それと同時に人は実は自分の意志ではなく、寄生虫など外部要因に影響されて生きているというところも共感できた。現に心の病や体の不調などの大半は、実は食べ物や生活習慣、仕事や人間関係のストレス、ひいては体内の細菌や寄生虫など自分以外のものが影響しており、そのバランスが崩れた時に人は不調に陥るというのは現代医学の一つの説としてあり、それらが人の思考や判断に大きなウエイトを占めてくるのは事実その通りでもある。
内容としては恋愛のおかげで2人が病を克服し、悪とされる虫を取り除いても、2人の気持ちは消えずに、普通の生活もできるようになってよかったよかったという感じだったが、映像や音楽が情緒的で美しく、表現は若干グロい部分もあったが、恐怖症の症状を可視化している表現は本当にリアルで面白かった。
寄生虫と恋愛というテーマをうまく融合しながら、その奥に現代病の闇や人の意思や本能、生きる意味的な所も考えさせられて、観終わった後に心地よい余韻が残った印象的な映画だった。
奇妙な恋愛ストーリー
世間を避けて生活する様な、精神的疾患を持つ男女が、何故かお互いにだけは嫌悪感を感じず、惹かれ合うと言う恋愛設定。ストーリーや映像の感じが恋愛物と言うよりは少しグロ的な感じです。
A24で作ってそうな雰囲気
極度の潔癖症で人に触られたりすると吐いたり気絶してしまう賢吾と、人から見られるのが怖い視線恐怖症のひじりが出会い、お互い壊れてる同士惹かれ合う話。
とにかく映像が綺麗。東京の見栄えするスポットで撮影してる所はもちろん、何気ない電車の中や歩道橋ですら全部綺麗なカット。この映像見るだけでも映画館に見に行く価値はある気がする。『そしてバトン』でも出てきたお台場のとこはもちろん、私的に国立科学博物館のところ上がったな。
話はほんっとにしょーもないって思ったけど(頭の中の虫のせいみたいな題材がアホらしくてダメでしたごめんなさい)、シネマカリテとかヒューマントラストシネマ系でやってそうなオシャレ良質海外映画の雰囲気がとても好みだった。
アホらしい題材を上手く綺麗な画で包み込んでるって感じ。それも監督がCM、MV畑の映像派の人だからだな。良い邦画ってどうしても画が地味だからさ、こういう雰囲気の邦画もっと増えて欲しいな。
ただ、途中で賢吾の部屋のカーテンが真っ赤になるのは映像的に見栄えは良いけどちょっとやりすぎではと思った。いくら恋愛でウキウキだからってそんなカーテン真っ赤にするんじゃないよアンタ、余計落ち着かないよって思った(笑)
あと個人的にひじりの「目線が怖いから耳をふさぐ」というのが絶妙に自分にもしっくり来た。音楽聞いてなくてもイヤホンしてると、満員電車でも他の人のことがあんまり気にならないんだよな。良い意味でも悪い意味でも自分の殻に閉じこもれる。
ファイトクラブ?
神経症状を描くには、ちょっと考察が足りなかった。
小松菜奈さんが視線恐怖の患者には見え難く、、
不潔恐怖の林さんは、割と上手く演じているように思えた、他人に踏み込まれた時のパニックぶり等、、
ラストシーンはファイトクラブを彷彿とする世界の終わりを眺める2人とか、
症状は実は能に住む寄生虫が生み出すとか発想は面白いけど、
症状を抱える2人がお互い対峙する事により、症状が改善されていく様子を描くのには、表面的で不自然さが目立った。
その意味だと恋するジャック・ニコルソン演じる恋愛小説家が秀逸だった。
恋する二人は止まらない
同時進行する二つの物語
潔癖症の青年と視線恐怖症の女子高生が、父を含む医学者の仕掛けにハマり、やがて恋に落ちる物語。
一方で、肉親の死がきっかけで寄生虫の研究に没頭しているうちに、フタゴムシから離れられなくなる、二人の医学者の物語。
二つの話が絡んでシネマは展開。
医学者たちが若い二人を脅かす
若い二人の物語は、幼少期に親の自殺を体験した話を背景に、何処かに救いを求める形で進んでいく。ただしこの辺の悲惨さは、かなり控えめな表現になっていた。
一方、医学者の物語は、若手の研究者が車の中で賢吾にひじりの見守りを依頼したことから始まる。寄生虫を研究して、自殺者を減らそうと言う彼らのストーリーが、不協和音として若者の物語を脅かしていく。
確かに恋は重篤な病であって、生き物を支配する寄生虫が絡んでいても不思議ないです。
ただ、それ専門に研究する医学者と施設がばちっと全面に出てくると、奇想天外な感じは免れないとは思いました。興味深いけれど。
危ういストーリー
世界を拒否して独りでいると寄生虫に巣食われて恋患いに罹り、やがて身を滅ぼす。でも「独り」に共感してくれる別の「独り」がそばに寄ってきてくれると、その理解者の温もりで虫のタマゴができて、本物の幸せまで掴める。
ただしこの作品は、一つ間違えばいつSFホラーやコメディータッチに変わっても不思議ないところもありましたね。
もしかしたら、観る人は最後まで簡単には着地点を見いだせない、そんな危うい感じを出すのが本作の狙いだったとか! 恋は危険な綱渡りでもあります。
小松菜奈が導くハッピーエンド
でも、不登校な女子高生の小松菜奈だけ見ている限り、幸せへ向かう道のりは確かに望めました。
彼女の、あのハンバーグの食べ尽くし感、
あたしを抱きたい? と聞く時のぶっきらぼう感、
ヘッドホンを奪ってPC画面を覗き込む時の、人の物はあたしの物感、
そして部屋のドアを全力で蹴り飛ばす時の、爽快な傍若無人感。
不貞腐れて生意気でも、可愛い……のではなくて、不貞腐れるほどに、生に対する飽くなき欲望のようなものも漂わせていました。
作品によって、人生に対するスタンスは変わっても、彼女にアンハッピーエンドは似合わないとな思いました。
I feel you
そんな体験をしたらそうなるだろうないやはやこれは二人とも大変だ...と思いながら観始めました
視線が怖くてイヤホンを付けるなんて
おかしいよね?
(解るよ そうなるよきっと...私も)
賢吾が話すより前にそう思っていた
「解るよ 僕も同じようなものだから」
わたしのなにがわかるのって気持ちは生きてる限りずっと続くものかも
でも、「解るよ」って言われるとやはり嬉しいし気持ちもアガる
解るよ はこの作品の重要ポイントとなる言葉だと思う
夕暮れの自転車二人乗りにヒラヒラと光舞う風景
恋ですよこれはまさに観てるこちらまで高揚してくる
あなたから心をもらい君から生命(おそらく生きる躍動感みたいな)をもらうそれが二人を逆に苦しめる
なぜってそれは頭にいる寄生虫のせいだから
「心は胸にあって頭にはないんだよ」
ひじりが叫ぶ
(そうだよね 私もずっとそう思っているよ)
手術で寄生虫を除いたら心からあなたは居なくなる
はずが!
涙を流すひじりの様子
明らかに消え去ってはいない
何?何が起こったの?
その原因は!!な、なんと!タマゴ
そっ...そっか
私としてはそれでなく違う理由で
心に温存されていて欲しかったかも
いやでもそれだと寄生虫感が薄まってしまう...うむむ 恐るべし寄生虫
そう寄生虫も生きたいし恋もする
偏見は捨てるのだ
ラスト二人はハッピーエンド
でも時間差で世界の終わり感もやってきた 幸福感に終末を暗示させられると気持ちが安定せずに揺れる
この不安定な気持ちをひきずりながらのエンド
クリスマス時期におすすめです
追伸
気がかりなのは和泉さん
新たな恋をぜひに
ひじりパパ先生手術してあげて
本人が嫌がるか
余計なお世話だけど和泉さんが
切なすぎる 生き残り同士の方割れと突然変異で恋に落ちる
続・恋する寄生虫が観たい
美しすぎる林遣都くん。愛でる映画
推しの林遣都くんの映画、楽しみにしてました。残念だったのはストーリーがいまいちよく分からなかった所です。川でのキスシーンの後が何故か手術後になっていて、その後2人はクリスマスまで音沙汰無くて、寄生虫除去し遣都くんは就職もしたのに、再びウイルスを作ったり、小松菜奈ちゃんは3日も行方不明になっていたのに、クリスマスの日にツリーの所で再会、イマイチ無理やり繋げたような展開に納得いかず、ハッピーエンドだったのかもしれないけど、全くキュンキュンしませんでした。寄生虫の知識も無かったので、後半、井浦新にも卵があった辺りはちんぷんかんぷんとなっていました。学校に行ってないのに何故かいつも制服姿だったり、ストーリーの矛盾を考えたら不満が残るので、林遣都くんと小松菜奈ちゃんのファン達が、2人をひたすら愛でると割り切って楽しむ映画だと思いました。鑑賞した日に、小松菜奈ちゃんと菅田将暉と結婚の発表もあり、おめでとうございます。
寄生虫をしっかり理解して出来てる映画でした
私はある勉強から寄生虫を学んだことがあり、戦後は寄生虫も居なくなったと思われて、駆虫剤など学校などで飲ませなくなったので、一般には居ないと思われています。
ですが、農薬を使った野菜ならともかく、食に対する意識の高い人ほど、無農薬野菜や有機野菜を好んで食べるようです。
なので、寄生虫は普通に体内に居ます。生野菜を食べているので。
脳に存在する人も多いです。
脳には卵で侵入するようです。以前脳に寄生虫が繁殖している画像を見て、驚愕したものです。
寄生虫に踊らされて、わざと鳥の前に出て行ったり、ネズミに食べられるように逃げなかったりは、寄生虫の仕業とか。繁殖の為です。
この映画の中でも説明されていましたが、納得できることも多かったです。
アメリカなどで末期のがん患者が、犬の駆虫剤を飲んで、完治したとか言われているのは、寄生虫が癌だと診断されて、どうせ助からないならと駆虫剤を飲んで、治ってるのでしょう。
癌も寄生虫も最後は物凄く細胞分裂するので、似てますね。もしかしたら癌は寄生虫と言うのが正しいのかも。わかりませんが。
映画の中で、自殺して愛する気持ちを消したくないとかは、どうかな?と思います。私の知識不足ですが。
最後のシーンは素敵でしたし、興味深い映画でした。
心と体の本質を探るファンタジーラブストーリーと言えるでしょうか⁉️
この映画の予告編を観て、奇怪な寄生虫が出てくる気色悪い映画かと思ったりもしましたが、全然違いました😅
(虫は全く出てきませんでした)
確かに、頭の中に虫がいるというのは、気持ち悪い発想かもしれませんが、一つの仮説と考えると、全くあり得ない話ではないかもしれませんし、虫の存在そのものを問題にしたものではないかと思います😋
この映画は、肉体と心(=虫)と意識(=脳)の本質を探っているところに引かれました。
心って、何なんだろう⁉️
柿本監督のインタビューにも、恋する寄生虫=恋する心の話になると…✴️
そして、映画としては、その役を小松菜奈が見事に演じ切っている‼️
いずれにせよ、映画のテーマも小松菜奈の演技もとても見応えがありました(^-^)/
ラストシーンが素敵だった
ハリウッド映画にありそうなSF的な華やかな演出とファンタジー。国際的な柿本組だからか?と思ったが普通の日本映画にしては煌びやかで斬新だと思った。
潔癖症と視線恐怖症の2人が、脳内の寄生虫に導かれて恋をし、ごく普通の恋人同士の小さな幸せをやっと味わえた。でもこれを続ける事で死んでしまう、愛する人を失いたくないという葛藤は切なかったが、こういう苦しい恋設定は林君は得意なので、納得だった。
全編BGMが満遍なく盛り込まれていて、特にメインテーマとラストのクリスマスツリーのシーンで使われていた曲が心地良かった。
一方で、林遣都君が吐きすぎてて、吐瀉物が前半多すぎるのが少し残念だった。
全体で見ると恋する2人の中盤から後半のシーンの美しさで帳消しされるものの、やっぱりあれをもう少し見せない演出の方が良かったと思う。
自転車の2人乗りと、湖のシーンが非常に良かったし、ラストのツリーのシーンはセリフも2人の表情も最高に良くて、表情とかうますぎた。
林遣都くんと小松菜奈ちゃんのキスシーンは本当に綺麗で素敵だったので、またいつか共演してもらいたい。王子と姫君の役とかどうかな。
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