ホテルローヤルのレビュー・感想・評価
全27件中、1~20件目を表示
傍観者的目線の主人公
主演の波瑠は、淡々としすぎている感じ。母の駆け落ちも、父の死も、泣いたりわめいたりしない。そもそも芸大合格にしゃにむというわけでもないし。最大のイベントも、何だか他人事のよう。松山ケンイチが引かなければ、彼女はどういう表情であのシーンを過ごしたのだろう。醒めた感じの主人公、達観した感じを見せるなら波留はありかな。濡れ場は似合わない女優さんなんだよな。
昭和的な雰囲気も漂うラブホテルと、オムニバス的に展開される人間模様。これはこれで面白くはあったが、いろんなことがあった割に残らない。劇中の心中事件の報道みたいなものか?
今一歩、二歩…
足りない。折角のラブホテルという舞台があるのに、様々な客やならではの話など、もっと毒っ気がほしかった。波留の透明感そのままにストーリーも綺麗すぎて、人間臭さや、メリハリがなく、残念。
大好きな作品
とっても良かった〜!
大好きな映画です。
映画からの、原作を読んでます。
ハルさんかわいかった。
傍観者は終わり、傷ついてもいいから
自分が主人公になりたい気持ち
リアルでありたい気持ち
若い頃にそう感じて仕事を辞め上京した自分の痛い程切実な気持ちを思い出しました。
ちゃんと胸を痛めること。
ラブホテルで起こる悲喜こもごもを従業員の目線でちょっと冷めた目線から眺めるのは、「さよなら、歌舞伎町」っぽい感じ。でも、伊藤沙莉と岡山天音のエピソードは、冷めた目線のままではいられない重たさがあった。絶望のどん底にいるのに、カラカラと笑う二人のやりとりはとても見応えがあった。
主人公であるはずの波瑠はどこか影の薄い存在だけど、だからこそ、最後に失恋して「よかった、ちゃんと胸が痛んだ」と言うところが染みた。
余貴美子さんが素晴らしい
この方、美しいのに、この中ではその美しさを隠している。
演技は言うまでもなく、涙腺崩壊でした。
一緒に働いていた役の原扶貴子さんも大変素晴らしい。
このお二人の独特な空気感がたまらない。
そして、この映画を観ようと思ったのは、
ひょっとして波留さんの濡れ場シーンがあるのか!?
と期待したため。
でも、観られなくて残念。
いいんですけどね。その終わり方で。
ただ、ちょっとね。
箱入り蜜柑なんか食ったことないw
「白いページの中に」が沁みた。1978年の曲らしいですね。懐かしい、本当に久しぶりに聞きましたもん。
3週連続で冨手麻妙さんですが、役どころがバンラバら。振り幅の広さに女優魂を感じます。と言うか、まあ、あれが。大きかった。と言うか、度肝抜かれました。マジか?ってなりました。
贅沢な小品だよなぁ、ってのが次の印象です。なんの変哲もない地味な話にしては、役者さんの顔ぶれが豪華!
ラブホを訪れる人々と、働く人々の、赤裸々で時に切なく、時に悲しく、時に痛ましい生活と出来事の数々。愛だとか夢だとかは、日々を生きる為の糧にもならず、働いて笑顔でいられる事が一番の幸せなのかも。
恐れいた事とは言え、伊藤沙莉ちゃんの女子高生は、軽くコスプレ感が出てました。久しぶりに見ましたが、制服女子高生役w
ホームレス女子高生くらい、救えなくてどうする、先生。ってのはさて置き。
生まれた歴史も、抱いていた夢も、全てを置き去りにして走り去る雅代。ホテルに残してきたスケッチブックの白いページの中には、誰にも語れなかった、彼女の物語りがありました。的な。
沁みた。良かった。とっても。
ラブホには色々な物語がある
母親の失踪により、いきなりラブホテルの女将になった娘の奮戦記かと思いきや、結構、鬱な展開が待っていた。
前半はコメディタッチの人情物として進行していて結構楽しかったが、女子高生と先生が登場してから急転。
一気にトーンが変わってしまった。
二人が自殺するのは良い。(一般的にはよくないが)しかし、そこからの遠退いた客を呼び寄せるのではなく、店を畳んでしまうとは。
いや、実際に同様の事が起こったら、同じような展開になるかと思うけど、エンターテインメントとしてどうなのよ?と思ってしまった。
全体的に何を訴えたかったのかよくわからない映画だった。
演出が好み
お話自体は武監督らしいベタだけどあっさりとした人情もので好みだし、演出も凝っててよかったな。
場面転換ではカットを割らずに、天気が変わることや窓の外の光の加減が変わることで時間の経過を表現したり、カメラが追って戻ったら別の人物がいたり。こういう取り方の工夫で見せる演出は、古い手法だけど楽しい。
またかつてその部屋で起こった出来事についてフラッシュバックで見せるのではなく、窓や鏡にその人物や影を写し込むことで思い出させる演出は、よりその場に残る思いの強さを感じさせる面白いやり方だと思った。こういう現実にはありえない絵的な演出は大好物。窓の外の美しい風景も含めて、映像的に見応えがある作品だった。
往年の伊丹作品の様な匂いがする、ちょっと惜しい作品です。
面白そうな設定で興味を惹かれ、鑑賞しました。
で、感想はと言うと惜しい!
物凄く良い感じなのに、何かが足りない。
釧路にある歴史あるラブホテル「ホテル ローヤル」の廃業までの歴史を振り返ると言った、何処か寂しくて隠微な感じが好奇心をもぞもぞさせる感じが良いんですが、全体的に何かマイルド感があると言う感じで作品の全体の雰囲気は伊丹十三作品を思い出させる様な感じですが、そこにアクと言うか、毒な部分が薄いんですよね。
立ち入り禁止なのに勝手に忍び込んで、投稿ヌード写真の撮影をするカップルのスタートは良いんです。
隆盛を思い出させる様な映像もクロスさせて、ワクワク感があります。
ラブホテルと言う名前は今や古い感じで、ラブホテルと呼ばれる以前は連れ込みホテル、アベックホテル、モーテルと呼ばれていて、今はファッションホテルなんて呼ばれたりしてますが、ラブホテルと言った呼び方は何処か卑猥な感じがして、昭和レトロで隠微な匂いがプンプンしますねw
そんなラブホテルが舞台でホテル名が「ローヤル」とはベタベタな感じが素晴らしい。その辺りを狙ったとは思いますが、またエンドロールで流れる「白いページの中に」は柴田まゆみさんの役40年前の曲ですが、いろんな方にカバーされている名曲。
この選曲はめっちゃ良い♪ 良いセンスの選曲です。
そんなノスタルジーに浸れる感じの良い物が多いからこそ、作品にもう少し毒は欲しいです。
子育てと親の介護に追われる熟年夫婦なんかが使っているなんて何処か地域に密着した感じも良い。また部屋にはミカンが常時置いてあるなんてサービスもたまらんw
ラブホテルは非日常を求める場と言うのは分かるし、ワイゼツな部屋の雰囲気とミカンのギャップさが良いんですよね。
個人的には回転ベッドかウォーターベッド、鏡張りの天井や壁なんかも欲しかったですw
それぞれに悩みを抱え、行き場を失った女子高生と妻に裏切られた高校教師が宿泊した所から物語は動き出すんですが、そこまではまったりとし過ぎw
もう少し、他の事件と言うか、問題があっても良いのですが、どうにもスロースタート。
そこがマイルド感を感じさせてる。
心中事件が起こり、ホテルはマスコミの標的になる事でローヤルは廃業の道を辿っていく形になるんですが、そこまでが遅いかな。
またラブホテルを大学受験を失敗し、甲斐性のない父、大吉に代わり半ば諦めるように継いだ雅代は流される様にホテルを運営するんですが、何処か疲れていて、卑猥な感じと言うかエロの匂いがしない。
ラブホテルの経営者が皆卑猥な感じがする訳ではないんですがw、主演の雅代役の波瑠さんは透き通る様な感じがして個人的にはちょっと綺麗過ぎるw
だからラブホテルと言う隠微な感じから何処か遠くて、違和感があるんですよね。
また、アダルトグッズの営業マンの聡史役に松山ケンイチさんが演じられてますが、豪華なんですが、アダルトグッズの営業マンにしては男前過ぎるw
もう少しくたびれた感じの中年男性なら違和感も無かったかな?と思うのですが、綺麗過ぎる波瑠さんと男前過ぎる松山ケンイチさんのコンビがどうにも違和感を拭いきれない感じです。
余貴美子さんの疲れっぷりは凄いですw
夏川結衣さんは綺麗ですw
釧路の自然が良くて、釧路湿原や釧路川と言った風景に卑猥で何処か古臭い感じのラブホテルとのギャップさは監督の狙い通りかと思います。
雅代の美術への拘りや未練をもっと昇華する事で良くなると思いますし、言わんとしている事や狙っている事は分かるし、とても良い物があるだけに惜しい。
ミニシアター系の映画館を中心に上映していればスマッシュヒットな感じもしますが、今や「鬼滅」ブームで勢いに乗る東宝館での上映ではちょっと埋もれてしまいそう。
また、北海道の釧路が舞台なのに何故か名古屋の放送局「メ〜テレ」が製作幹事なのもちょっと変な感じです。
ちなみに北海道のラブホテルの多くはバリアフリー化が進んでいるそうです。
バリアフリー化を進めるのは良いにしても、そこに掛かる費用の捻出と地域の過疎化で利用客の現象で経営が厳しいホテルにはなかなか難しい所。
そんな儚さを兼ね備えた作品かと思います。
でも捨てがたい魅力があるので、興味がありましたら、如何でしょうか?
原作を上手く再構築している。背景に流れるタンゴがそこはかとない昭和感を漂わせて宜し。原作の持つ時の流れに対する無常感・諦感が薄まっているのは残念。
(原作既読)①連作短編の形を取っている原作は大変上手く出来た小説だ。ラブホテルを舞台に選んだのは良い視点だと思った。②さて、その映画化。最初と最後のエピソードはそのままに、間のエピソードを雅代を中心に時系列で綴ったのは脚色としては間違っていないと思う。③始まってすぐに、原作で「女の一生」ものの形でハイライトとなるミコさんのエピソードを先ず持ってきて一気に映画世界に引き込む。ここは上手いと思った。余貴美子も好演。ただ、友近は芝居も上手い人だが、北海道の開拓民には見えないのが難。④若い出入り業者と関係を持ちトンズラする雅代の母親役が、若い頃は清純派、最近は良妻役が多い夏川結衣なのがちょっと驚きのキャスティング。でも女優としての幅は拡がったと思う。⑤原作では高校教師と教え子の道行きだけを描いたエピソードを、映画は道行き後の心中までを描く(まあ、そうでしょうな)。ただ、この二人が何故心中という道を選んだかは原作と同じく具体的に描かず観客の想像に任せる。ここでは、伊藤沙犁が女子高生に見えるかは置いといて達者なコメディエンヌぶりをみせる。⑥原作にある貧乏寺の住職の妻のエピソードをバッサリ落としたのは映画の脚色として仕方ないとは思うが、その代わりにセックスというものが人間社会の中で一種の潤滑剤のような役割を果たしているということを表す意図は薄れてしまったうらみはある。(まあ、ラブホテルを舞台にしていることや松山ケンイチ扮するエッチ屋の存在を大きくしたことで代用していると言えなくもないが)。⑦映画はややコメディタッチを加え、背景に流れるタンゴやラストクレジットに流れる正に昭和のニューミュージックみたいな歌とかでノスタルジックな雰囲気を醸し出しているのは悪くない。ただ、原作で最後に男盛りの雅代の父親とまだ男に頼りきりの初さを持つ母親とが未来に夢を託してホテルロイヤルを建てる姿を描くことで(読者はその時点ではその後にホテルロイヤルがどういう運命を辿るかはわかっている)時の移り変わりの無常感・諦感をしみじみと(悪い意味ではなく)感じさせたが、その域までには達っしてなかったと思う。でもひとつの映画としては出来は悪くない。⑧性的な匂いを感じさせない波留を雅代にキャスティングしたのは良い選択だと思う。もっと肉感的な女優うであればもっと生臭い映画になったであろう。⑨不倫の話が多いが(私は不倫は良いことでは無いかもしれないが絶対的に悪いことだとは思わない)、愛という目に見えない不確かなものより(少しの例外を残して熱など数年で覚めてしまうし)、直接肉体を触れあう(即物的かもしれないが)行為の方が時にはより人間を結びつけてしまうものかも知れない。
釧路市民
地元が舞台の映画ということで、楽しみにみにいきました。
なまりが違う……上映中にあんな田舎くさいなまりしないから!!って叫びたくなった。
あそこのホテルの位置からあの景色は見えないんだよなーって地元出身ならではのツッコミどころ満載でした。
はるちゃんがキレイだった、何を伝えたい作品なのかわからなかった。でも、あの熟年夫婦がいちゃいちゃしてたのはなんだかほっこりした。
印象に残らない映画なので多分来月には中身をサッパリ忘れてると思います…
最果ての町のラブホは人間交差点
冒頭は廃墟のラブホで写真を撮る目的のカメラマン気取り?の男とおねいちゃん(冨手麻妙)。元AKBの女優さんらしい。頑張るねぇ。潔い脱ぎっぷりでした。ホテルローヤルは北海道の釧路湿原のそばに建つラブホ。全10室。休憩3800円。宿泊5600円。
従業員役の余貴美子、原扶貴子のコンビがよかった。地下のボイラー室の換気ダクトから漏れて来る客室の話しや喘ぎ声で盛り上がる二人。潜水艦か?
美大志望のひとり娘、雅代役が波瑠で、札幌の美大に受からなくて、家業のお手伝いをしていた。大人のオモチャ販売員のエッチ屋さん(松山ケンイチ)。なんか浮いていたねぇ。インチキ臭くて、雅代(波瑠)が好きになるかなぁ?キャストに無理があったかなもね。ラブホにおいてあるオモチャは割高だから利用する人少ないだろうけど、営業して回っている人がいるんだと勉強になりました。重要な役ではなかったけどね。
お父さん役は安田顕、お母さん役は夏川結衣。お母さんは御用聞きの若い男に入れ込んで、出て行ってしまう。狭い町なのにねぇ。女将さんを次いだ若女将の雅代。法事の帰りで来た?中年夫婦。奥さん積極的。部屋のど真ん中のシースルーのお風呂がエッチすぎ。そこで、ご無沙汰の夫婦の会話。心暖まるいい場面でした。バブル入浴剤の使い方をふたりに波瑠が指導する場面が面白いけど、それある?
伊藤沙莉と岡山天音のカップルは新鮮でした。おもしろい取り合わせ。家出女子高生伊藤沙莉の防寒ブーツが相当臭いらしい。ブルーチーズの臭いがしたような気がしました。低い声が渋くてリアルなんだよなぁ。「正真正銘の家出女子高生と最後にセックスやっとく?」なんて言ってたな。
心中騒ぎで、経営困難になり、安田顕が娘の若女将に任せっきりで、自堕落な生活から体調をくずして、死んでしまい、ホテルを閉じる準備をする。エッチ屋さんが手伝ううちに変な展開。雅代は処女?初めてで、ごくぶとバ○ブ使うの?
父親と母親の若い頃の場面は希望に輝いていた。部屋に置かれるみかんが絆の象徴だった。ミカ役の余貴美子の息子が事件を起こして逮捕されてしまうなどの場面でも、手から手へ渡されるみかん🍊。
直木賞作家の自叙伝的小説の映画化。チャプターごとに違う話しをまとめた小説のようです。映画で一本の話しにまとめるのは、散文的過ぎて、難しかったと思いますね。深夜ドラマでよかったと思いますけど、笑いとペーソスを両立させるなら、キャストを考えないとね。
人は変わっていき、変わってしまい、変われる
予告でなかなか面白そうと思い観賞
原作は知りませんでした
場末のラブホテルの娘雅代を主人公に
周囲の人々の様々な人間模様や悲劇を
綴りながら心の移り変わり
人はなぜ不倫をしてしまうのかをテーマに
グランドホテル方式で映します
ラブホテルだけど
感想としては
・意図の明確なカメラワークや演出
・極限まで薄味に作った主人公のキャラ
・異世界感十分な昭和ラブホの雰囲気
・エプロンの波瑠かわいいやんけ
・やや強引だが魅力的なキャスト
・時代設定は結構いい加減
・みかん
など大ウケはしなさそうですがかなり面白かった
高台から釧路湿原望む場末のラブホテル「ローヤル」
従業員はもはや関係が冷め切った夫婦田中大吉・るり子と
おばちゃん2人
そして美大受験に失敗し進路の決まっていない娘の雅代
雅代は家業に心底ウンザリしすぎて無感情に
ただただ客室のみかんを絶やさないなど
手を動かす日々でしたがアダルトグッズの
営業に来る妻帯者の宮川に淡い恋心を抱く日々
ところがそんな折るり子が酒屋の若者と蒸発
雅代ははからずもローヤルの切り盛りをする事に
なりますがそもそもるり子も不倫の末結ばれた
関係なのもあり父を許すことが出来ません
そんなある日客の高校教師と教え子の女子高生が
なんと二人で一室で心中
そのせいで大吉は心労で倒れ
ローヤルは客も来なくなり雅代はアッサリ廃業を
決意しますが最後に宮川に思いを伝え
来る客の事など考えもしなかったローヤルで
最後に宮川に迫り「客の立場」に初めてなります
結局宮川は一線を越えられず雅代の「恋した男」
であることがわかり未練なくローヤルを去ります
…その去り際すれ違うように何世代か前のクルマに
若き日の大吉と雅代が同じカットで降りてきて
ローヤルが開業する前の名前の理由やみかんを
絶やさなかった理由がハッキリして物語は幕を閉じます
このラストのシーンが印象的でした
景色が大きく変わらない北海道の片田舎
シャッター商店街などを逆手に取り時代変化を
演出に用いるなど感心させられました
昨今不倫を覚せい剤よりも重罪かのように
日々メディアやネットで叩く風潮には辟易としますが
なくそうと思ってもなくなるものではなく
交通事故と同じで当事者で解決するだけの事
別に自分は不倫は文化だとか思ったことはありませんが
正しい間違ってるで捉える事そのものがナンセンスじゃ
ないかなぁと思います
戦争と同じでそうなるまでに色々な理由があるわけで
波瑠のエプロン姿もかわいいし
北海道が舞台ならやっぱりヤスケンも外せません
松山ケンイチもかなり特殊な役柄を巧みに演じており
それだけでも観る価値あると思います
伊藤沙莉の女子高生は最初全然見えなかったので
コスプレかと思ってしまいましたが
ラブホの特殊な世界観に放り込んだ事で
奇妙さが際だって面白かったかもしれません
大人向けの作品かもしれませんが
やってたらオススメしたいです
波瑠は飛びたつ!
直木賞を取った自伝的作品ですから、波乱万丈というストーリーではありません。それでも観終わったら、何か主人公の持っていた宿命みたいなものが、さらりと溶けていく様な明るさに救われました。ヒロインの人生は、確かに幾分歪んでいますが、逆に言えば生きているだけで、儲けモンだという発想が、彼女の中にあるようです。初恋相手の松山ケンイチと波瑠は、肉体的な結びつきはありません。それでも、何かを捨て、何かを掴むという意味では、確実に彼女は殻を破っています。ローヤルというラブホテルが舞台ですから、性に対する賛美的なものが出てくるのはよく理解できます。人間模様としても、不幸物語がいくつか展開されます。特に不倫というのは、人間の持つ一つの魔の存在のような面がありますが、考え様によってはそれによって破滅しても、その人間の根底では、それを願って行っているので、本来後悔するものではないのかもしれません。不幸を味わいたいと願って生まれ落ちてくる人もいるわけですから。いずれにしても、恋愛はゲームであり、結婚は宿命だと言えるかもしれません。波瑠さんの新しい面と
北海道の自然の美しさが見れて幸せでした。
釧路と時の流れを
原作のファンで劇場に行きました。
映画化で100点はまずないと思っているのでそれは良いのですが…
1990年の開業から2018年ごろの廃業を描いていたと思います。
ここはもう10年でも前に倒した方が良かったかと。
釧路が豊かな海洋資源と炭鉱で栄えていた時代と寂れている現在を比べるには90年では遅すぎたのではないでしょうか?
実際に丸三鶴屋が閉店したのは96年です。
冒頭にある小説の「シャッターチャンス」のパートを掘り下げていれば、カメラを回す男性とモデルをする女性から寂れた釧路の今を表現することが出来たと思います。
それで大吉が結婚をした時代との対比に活きると思うのですがね…
全体にメリハリがない印象に収まってしまったのはそんなところかと。
役者は揃ってました。安田顕はさすがですね。
まぁ、同作家原作「起終点駅」の映画よりは良かったです。
大胆な波瑠にビックリ
前田敦子の「さよなら歌舞伎町」は都心のラブホテルが舞台だったが今回は北海道釧路が舞台の偶像劇。
都心も田舎も同じやな。
オープニングのエッチなシーンは、全くのプロローグ。
その後は、大学受験に失敗した波瑠が家業のこの仕事をイヤイヤ手伝う展開になり冷めた感じがたまらない。
【以下、衝撃的ネタバレ注意】
ラスト近くで波瑠が松山ケンイチに、「それを使って私と遊んでください」と言い服を脱ぎ始めるシーンは衝撃的だった。
いろいろ想像してしまうわ!
その後次第に寂れていくホテルローヤル。
しかし、その昔、このホテルに思いを込めて商売を始めようとする夫婦の姿とか感慨深い。
ラストに流れる名曲「白いページの中に」のカバー曲がなんともいえなく素晴らしい。
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