劇場公開日 2021年10月1日

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「☆☆☆★★★(ちょい甘💧) 原作読了済み。簡単な感想。 予告編を見...」護られなかった者たちへ 松井の天井直撃ホームランさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5☆☆☆★★★(ちょい甘💧) 原作読了済み。簡単な感想。 予告編を見...

2024年3月19日
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☆☆☆★★★(ちょい甘💧)

原作読了済み。簡単な感想。

予告編を見ていたので、原作からの大きな改変があるのは事前に了承済み。
以前から、この監督だと原作からの改変は必須だろう…との予想は出来ていた。

結論から先に言うと。原作の良い部分は残しつつ、原作では足りない部分を補完してはいた、、、一応は。
「じゃあ良い作品になってるんだよね!」…と言われたなら「まあ…そこそこには」、、、と言わざるを得ないかも💦
この監督作品の場合、以前から(原作の改変を)少しやり過ぎてしまうきらいがあるのを気にはしていたので…

原作では《全ての人は護られる資格がある》との視点から物語は語られる。
しかしながら、映像化された本編で優先されていたのは〝 震災で亡くなった人々への鎮魂歌 〟の意味合いが強く出ていたように思える。

思うに原作者目線では、せっかく社会的弱者を救う制度でありながら、不正受給やヤクザのシノギ(映像化だと千原せいじの場面)等の隠れ蓑となり本当に必要な人には届かない。
その原因として。申請しても上限が決められている為に、より多くの人を振い落とした者が評価されてしまうお役所体質への批判が描かれていた。
しかしながら、映像化された作品で重要視されていたのは【震災】
映画本編は、あくまでも震災に心を押し潰された人達の苦悩に寄り添い、そんな人々の近い将来に訪れて欲しい《希望の光》を描いては、感動作品として描きたい、、、との思いが見て取れる。
それが良いか悪いかは、作品を観た人に委ねられる訳ですが。

とにかく、原作部分の多くで細かな改変があるのですが。1番デカイ改変部分は、やはり最後に明らかになる◯人像でしょうね。
原作だとちょこちょこっと登場するだけに、真相が分かる場面では「ああ、なるほど」…と言った感じではありました。
でもこれを映像化してしまうと、《如何にも◯人感》が強く出てしまい。「なんだかなあ〜」と、文章だと読者の想像の範囲内であるものが、映像化すると映像ではっきりと見えるだけに。大胆な改変が、逆に仇となって(如何にもな2時間ドラマっぽい)薄っぺらく見えてしまうのが本当に勿体ない。

とは言え、映像化には映像化の良さがあったのは書き込んでおきたいと思う。

…とその前に、原作の1番ダメな部分として、連続殺人が起こる時期の都合の良さがある。

何故この時期に?

まあ、そうでなければストーリー的には盛り上がらん訳ではありますが、、、

そしてその順番は1番接触が難しい人物を最後に。

原作にはっきりと書かれていたのが「2人目の殺人が明らかになると(その繋がりがバレてしまい)3人目のターゲットは直ぐに知られてしまう」〝 だから急がなければ 〟とゆう事だった。
読みながら「だったら最後のターゲットを1番先にすれば良かったモノを!」…との感想しか浮かばなくなってしまう。

更には。この事件の発端は、震災による悲劇から生き延びた人達の辛い日々や苦悩があった。
それは事件を追う刑事の笘篠にも言えた。
原作には描かれてはいなかった笘篠の苦悩。
それを前半部分に伏線として映像化し、後半に回収する脚本は、原作での中途半端な描かれ方のモヤモヤを解消してくれていました。

それを映像化だと、ラストの或る人物の告白で【明らかになる真実】から。笘篠の心に澱んでいた苦悩が浄化されるストーリー展開に…
う〜ん!やっぱり少しやり過ぎかなあ〜と。
急に狭い範囲の話になっちゃってるしなあ〜(^^;;
ただ、、、それだけに、原作では震災部分は(詳しく)描かれないだけに。映像化では笘篠の過去の描写を描く事で、映画独自の伏線を生み。それらを後半で回収する事によって、映像化の狙いでもある【家族愛】の物語の側面を描く…とゆう意図はそれなりにしっかりとは伝わって来た。

原作では1番下衆な人物だったターゲットになる人物が、何故か人間味のある人物像として描かれていたのか?は1番の謎。
最後に明らかになる、けいが書いた障子の◯書は原作の方が良い。
(原作だと)けいの死体解剖結果で、胃の中にはティッシュペーパーしかなかった…事実を描かなかったのは、何かに配慮したからだろうか?

2021年10月8日 TOHOシネマズ錦糸町オリナス/スクリーン4

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松井の天井直撃ホームラン