「映画から学ぶ日本の現実」護られなかった者たちへ M hobbyさんの映画レビュー(感想・評価)
映画から学ぶ日本の現実
3.11から今年でちょうど10年。
あっという間に時間が過ぎて、次から次へと日本国内では災害やコロナといったものがニュースとなり、その都度私たちは過去に起こった大切な事や人を置いてけぼりにしていっているように思う。
ただ、本作を見て、過去を振り返ることができ、現在を改めて見直すことができた。
自分自身の身に起きた事でなければ、なかなか想像力や人の話を聞いただけではことの重大さに気付くことができない。残念やけど。
実際にこの映画の当事者のような人たちがたくさんいて、そんな方々はこの映画を見て何をどう感じるのか。
東日本大震災以降、この日本という国で、人間が大切にされる世の中になったという実感が私には湧かない。そもそも、苦労したことのないおっちゃんが首相してたんやから、それもそうかと。
本当に必要とする人達へ、行政からの助けがいかないのは生活困窮者だけではない。いろいろなケースがある。
何度も何度も児童虐待など悲しいニュースを目にするが、そこも似たような事が問題なんじゃなかろうか。
本作品に出演していた役者さんが皆どのような気持ちでこの作品に挑まれたのか分からないが、よくこの映画に出ることを決め、素晴らしい演技でこの映画を世に送り出してくれたなと思う。
清原果耶さんへの評価がとても高くされているように思うが、将来が確かに楽しみな女優さん。
アミューズの映画!感アリアリですが、良い映画を鑑賞できたなぁ。。。健くんの演技力には今回も大満足させていただきました。静かな正義と激しい怒りを見事に演じ、魅せてくれました。
世の中にはいろんな価値観や考え方があるけれど、護られなければいけない人が、その立場を権利を声に出せる世の中を私達は作っておかないと、自分がその立場になってから動くではやはり遅いんですよね。
今晩は。
共感頂き、ありがとうございます。
私事ですが、東北に縁があり、彼の天災、人災後、一昨年までは、福島に友人が二人いるので、足を運んで復興状況を現地現物で、確認してきました。
そして、復興が進んでいないのに、政府が”もう、処理は済みました!”と言うトーンで国会答弁する内容を翌日新聞で読む度に、切歯扼腕していました。
今作は、そのような現況を視野に入れた上で、”まだ、あの人災、天災は終わっていないんだ!”と言う強烈なメッセージが琴線に触れた作品でした。
映画は娯楽ではありますが、私は重要な社会的メッセージを発する貴重なアイテムであるもと思います。
又、血のつながりが無いのに、深くつながった年代を越えた3人の生きる姿も心に残りました。では。