「汚名は挽回じゃなくて返上ね。」護られなかった者たちへ Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
汚名は挽回じゃなくて返上ね。
震災から9年、宮城県の福祉関係の仕事に従事する男性が無人のアパートの一室で手足を拘束され餓死させられる殺人事件が発生し巻き起こる話。
東日本大震災で妻を亡くし息子が行方不明となった刑事のが事件を追うと共に、放火で服役し仮出所中の男の震災後の様子を軸にみせていく。
避難所でやさぐれていた青年と、彼と意気投合した少女と老女との物語は皆何かしらを抱えながら拠り所をみつけて生きる姿をみせたり、生活保護の不正受給や、本当に必要な人が審査に落とされる現実、受給者の権利はどこまで許されるのかなどを描いたり、殺人事件云々とは別のところでのドラマだけでも充分面白い。
ただ、いつ容疑者にあがった?からの、いきなり彼が追われる展開は、背景を判っているから受け入れられたけれどちょっと急過ぎる様に感じたし、犯行のタイミングがビンゴ過ぎませんかね…なんて少し突飛なところもあったけど、悲しくやるせないストーリーがとても良かった。
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グレシャムの法則さんのコメント
2021年10月1日
ご納得いただけないとは承知ですが😅
彼が模範囚で頑張って2年早く出所したのは、大人になった○○ちゃんが暴走するのが心配だったから、という背景も原作では書かれてたと思います。とはいえ、誤差がなさすぎる点の説明としては弱い…かな。