「若い人が希望の持てる社会になって欲しい」滑走路 chikuhouさんの映画レビュー(感想・評価)
若い人が希望の持てる社会になって欲しい
世の中がうつむき加減になっているこの時期、若い人も今苦しんでいる人も、生きていくことのの辛さや、先行きに希望を見いだせなくなっている今、「このままじゃいけない」という思いを歌人の萩原さんは訴えたかったであろうに、その自らも自死される、それぐらい生き続けることはとても苦しいことです 私たちも苦しんでいる人に対して軽々に他人を励ましたり、見守っているような声かけをするけれども、なにかのはずみで弱さの方が大きくなって、展望の持てない人間に変わってしまう 子どものときの体験がその後の人生に大きな影響を残していくこと、こんな経験を誰しもがして、あるいは受けてきて今日の自分がある 最後に3人の話がようやくつながるのだけれど、互いの言葉や気持ちがずっと大人になっても引きずったり、励まされる糧になったり、重いけど若い人だけの話ではなく、私のようなリタイア直前の人間にも深く染入りました 子どもを失うことに対しての親目線というところもあるけれども、今の若い人たちが生き抜いていくこの社会が、希望の持てるものであって欲しいと願います
萩原さんという歌人は知りませんでしたが、「そこのみにて光り輝く」などの佐藤泰志さんも死後高い評価をされた方でありましたし、こうやって亡くなってから生前の思いに多くの方の共鳴を受ける、それもついこの間まで同じ時代を生きていた人の作品はとても尊いものです(12月3日 MOVIX京都 にて鑑賞)
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