「もうあの日々は戻らない」追龍 Masuzohさんの映画レビュー(感想・評価)
もうあの日々は戻らない
ポスターで知り面白そうだと観賞
感想としては
60年代香港のおどろおどろしさ
九龍城の異世界館溢れる雰囲気など
色々新鮮に味わえる作品でした
60年代香港は英国領下で裏社会の魔窟
英国人も香港人の警官も汚職まみれで
実質マフィアに裏社会を仕切らせている現実でした
(これは当時では当たり前でラスベガスもそうだった)
香港警察の探長(刑事クラスっぽい)ロックは
組織の中でのし上がりつつ
英国人警官ハンターを仲間を守るため暴行し
消される危険性のあった潮州からの不法移民
ン・シーホウ(ホウ)を救い二人は友情で結ばれ
ホウはマフィアの親玉チウのもとで働き
裏社会で力を付けて九龍界隈で知られた存在に
なりますが香港に呼んだ妻と子供は
密航に失敗し死んでしまいます
ある日マフィアの抗争が激化してきたため
騒ぎを静めるためロックは九龍のボスを買収しようと
しますがボスの息子にハメられ
殺されそうになったところを今度はホウが助けますが
その際チウに左足をだめにされてしまいます
ロックとホウの友情はさらに深まります
やがて二人は共に成功し富を得ますが
ホウは麻薬で利益を上げながら弟が麻薬漬けになるなど
問題を抱えていき
ロックはあまりに力を付けてきたホウを危険視せざるを
得なくなり英国人から麻薬の取引相手を増やすよう
指示されホウを麻薬の取引先のタイに仕向けますが
そこでホウは命を狙われ仲間を失い
ロックに対し疑いを感じ始めますが逆に命を
狙ってきたマフィアを始末してしまいます
(ここで出てきた工場のセットがこないだ見た
プロジェクト・グーテンベルクでも出てきた気がします)
ホウが香港へ戻ると麻薬漬けの弟が麻薬を売って
貰うためチウに近づき英国人警官ハンターによって
植物人間にされてしまいホウは激高しハンターに
復讐しようとしますがロックは英国人には手を出すなと
くれぐれも言いますが聞こうとしません
お前は英国人の犬かと罵倒される始末
そんなところへ香港警察のトップが変わりこれまで
汚職を見て見ぬ振りしてきた方針が覆され
ロックの元へ徐々に逮捕の危険性が高まるところで
ロックはホウに共に国外逃亡を持ちかけますが
ホウはハンターへの復讐しか頭にありません
そしてホウはハンターを仲間と協力して
暗殺しようとしますがあと一歩の所で失敗
仲間を殆ど失い九龍城に逃げ込みますがそこへ
国外に逃亡したはずのロックが戻ってきて何とか
ホウにハンターを殺させるのだけは止めにきます
その結果は…
昨今ニュースでもあるように
今の香港の情勢は映画界にも波及しているようで
不入りで厳しい状況と聞きます
特に警察組織が中国政府に掌握されたことで
警察ものの人気もだだ下がりだそうです
中国の横暴に英国政府も怒ってますから
こうした「反英」作品なら今後も作られていく可能性が
あるのかななんて考えてしまいました
足をやられてしまう関係上ドニー・イェン特有の
カンフーアクション等は期待できませんがやはり
存在感のある演技は健在でした
アンディ・ラウもスーツの着こなしから
決まってましたね
公開規模がどれほどかはわかりませんが
やってたらオススメしたいです