「美しさと不気味さのギャップが生むやるせなさ」ミッドサマー ディレクターズカット版 ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)
美しさと不気味さのギャップが生むやるせなさ
冒頭のダニーの人間像、ダニーをとりまく友人たちのキャラクター造形、
実にうまく設定しているなと思う。
そして、
白と緑のコントラストが美しい映像と
ホルガの神秘的且つ不気味な文化。
祝祭のシーンがめちゃめちゃ長い、、、が、丁寧に描いているとも言える。
これがあるから不気味さが際立つ。
美しいビジュアルとグロテスクの競演。
崖からの飛び降りシーンがまずもってショッキング。
人が顔面を潰す行為もどうかしている。
72歳を超えるとああなるのか・・・。死生観が狂っている。
火葬シーンも醜悪。
顔面が潰れるのは、アリ・アスター作品らしさでもあるが、見るに堪えない。
あの儀式を見たら普通とっとと帰るでしょ。みんなバカなの!?と思う。
最初からペレが仕組んだ罠?
外部から人を招くというくだりで確信した。
ダニー(フローレンス・ピュー)の足から草が生えているイメージを自分自身で見るのも
予知的な兆候なのかもしれない。
そして全部仕組まれている気がする。
友人たちのコンフリクトも良かったと思う。
微妙にズレていく感じが、この物語をより一層不穏にしていた。
ラストに向けてはちゃめちゃな展開になっていくのもアリ・アスターならでは。
フローレンス・ピューの演技がすごすぎる。特に表情。圧倒された。
最後の笑顔は特に。あれ見て笑えるなんて怖いよ。怖すぎ。
それにしても170分は長いと感じた。
劇場鑑賞だったらまた異なる印象だったかもしれない。
アリ・アスターもヨルゴス・ランティモス同様、変態だ!
こんにちは〜。
ディレクターズカット版をご覧になったのですね。
老人役のビョルン・アンドレセンさんが出演していたのがびっくりでした
世界一の美少年、オスカルのモデルだった方が、お年を召され…
老いって残酷💧