「題名通りの若気の至り」青くて痛くて脆い bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
題名通りの若気の至り
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原作は単行本発行当時に既読。住野よるさんの作品は、等身大の青春像とその時代の淡さや切なさ、そして、若さに任せて突き進む姿が、若者の共感を呼ぶのでしょうね。
時の流れの中で変化していく理想…。そこに、この主人公のようについていけない若者も、世の中には多いのかもしれません。
『誰もが鳴りたい自分になって、世界平和を願う』という当初の理想像を掲げて、モアイを立ち上げた田畑と秋吉。しかし、現実と理想のはざまの中で変化していく理想論。自分が信じ、恋愛感情も芽生え始めた秋吉に裏切られたと思い込み、その腹いせに、自分が感じた傷と同じ傷を秋吉に追って欲しいと願った田畑。
しかし、その結果として残ったものは、自分自身に対する後悔と恥だけだった。大人の階段を行きつ戻りつしながら、厳しい世の中に一歩踏み込み、自分自身や人生の価値観に葛藤しながら歩んでいきます
題名通り、若さゆえに突っ走ってしまう、正に『青さと痛さと脆さ』がテーマとなるストーリー展開。あとタイトルに付け足すなら『後悔、そして成長』かな(笑)
杉咲さんは、本のイメージにピッタリ。また、吉沢君はもう少しオタク的なイメージでしたが、青く痛く脆い青年役をスクリーンいっぱいに演じていたと思います。
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