空白のレビュー・感想・評価
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怒りでは解決しない。
俳優さん、みんな素晴らしいです。万引きも、恣意的に歪められた報道も、子どもが亡くなった時他者を責めたくな気持ちも善意の押し付けも…どこか軌道を逸脱しているかもしれないけれど、日常にあるあるな感じを、リアル以上にリアルに感じさられました。
途中から、急展開でいい父親になる感じは少し納得いかない気持ちもしますが、最後はなんとなくいい感じなのでよしなのでしょうかね。
テーマから逃げた安易な感動ラストが残念
評判がいいようなので観ましたが、ちと残念な作品ですね
社会的なテーマを重厚に描いて、最後に感動して泣かせるラストにすれば、日本アカデミー賞で総ナメでしょ?みたいな、すごく安易な作品に思えました
せめてテーマに結論出していれば許せるんですが、そこで結論出すことからは逃げてます
自分のしたことの責任は取らずに証拠隠滅して逃げた古田新太と一緒ですね
いやいや、こんな主人公が実は娘と通じてたとか、こんなとってつけたような感動ラストで泣かされてたまるかよって
スターサンズって、自民党批判かこんな安易な賞狙い映画しか作ってないですよね
今後はこの制作会社の映画は観ないでおこうと思います
この監督さんは所々良いシーンがあるんですけど、キャラクターの感情が繋がってないというか、感情がご都合で飛んでるんでそれが致命的にダメですね
松坂が娘に痴漢したんじゃないかという噂を知った古田はそこが一番知りたい情報のはずなのに、それがフワッと無くなってしまい、なぜか松坂に事故現場の再現とかやらせてましたけど、感情的には痴漢の真偽が明らかにならないと次の行動に移れないはずだし、こちらとして急にどうでもよい別な展開をされても興味が失せてしまいます
松坂が車に轢かれそうになってビビる、というシーンを監督がやりたかったんでしょうが、観客の興味はその前に古田の感情です
古田もこのタイミングで松坂に事故現場の再現をさせる理由がないはず
あと、藤原季節の役は最初に古田を嫌っていたし、また古田の理解者になる分岐点が描かれてないです
古田が手を怪我したぐらいで大変そうだから許そうレベルの嫌いでは無かったはずです
感動させよう、話を広げよう、派手なシーンをやろうのご都合でキャラの感情を不自然に操作するなんてもっての外です
そして、古田と松坂の感情に絞ってストーリーを描けばいいので、脇役の葛藤とか要らないです
しゅりのエピソード、藤原のエピソード、寺島しのぶのエピソードを描けば描くほど、話が散漫になります
ただ、寺島しのぶのキャラは面白いので、これはこれで一つの映画にすれば良かったと思いました
では、どうすればよかったというと、
万引きした証拠の化粧品は古田が隠滅
良心の呵責から自殺した野村真純の葬儀で母親に非難されると思いきや、改めて謝罪されたことで古田は自分の加害行為を悔い改めて改心する
古田は店が潰れて警備員してる松坂に謝罪
ここがラストシーンで綺麗に終われば良かったと思います
もちろん、社会的なテーマに作家として意見、結論づけていれば傑作になってました
主人公は自分の責任からは逃げて、作り手もテーマに対する意見・結論を言うことから逃げて、ストーリーにオチはつけなきゃいけないから、ポッと出のキャラに焼き鳥弁当美味かったとか言わせたり、ちょうど良いタイミングでしゅりが持ってきた娘の絵が自分の絵と同じ景色だったとか、安易な感動ラストはマジで終わってます
みんな被害者、誰も悪くない
ここ最近でめちゃくちゃ泣いた作品です。
荒さと不器用な姿から時折みせる寂しげな表情と娘を想う優しい目、複雑な人間の感情と姿を渾身の演技で見事に演じ切った古田新太って天才かよ。
事故によって娘を亡くした充(古田新太)の深淵のような深い悲しみと娘に向き合えなかった後悔を、マグマのような怒りと他者への八つ当たりによってボロボロになった自分の心をなんとか保っていたのだろう。
一方で、ただ万引き犯を追いかけただけなのに、、、不運なことに犯人は事故死し被害者の父親やマスコミや野次に攻められ人生狂ったスーパーの店長青柳。
飛び出してきた女の子を車で轢いてしまった心の優しく弱い若い女性。
“相手の為に”と正義や良心を振りかざすお節介おばさん(寺島しのぶ)。
みんな悪くない、誰のことも責められない。
充の行動については自分が彼の立場だったらと考えると仕方ないとさえ思ってしまう。だけどそんな彼を救ったのが、自殺した加害者の母親(片岡礼子)だ。彼女はある意味キーパーソンでありそれを演じた片岡礼子は随一。
腐ったマスメディアの過剰な報道や記者、はたまた学校の対応など現代社会の闇や問題も絡めながらも、手を差し伸べてくれる人の存在や一筋の光も描かれている。ラストの青柳に話しかけてきた若い男性が放った言葉に号泣。
さすがスターサンズ、吉田監督、河村プロデューサー!期待以上でした。
追い込み、追い込まれる人の心理
全ての出来事が、明日の自分かも・・・と感じらる作品。
人間の情動が、傷つき、傷つけるという実は怖いものであることを実感した。
主たる登場人物が心に傷があり、それと格闘して生きているのがよく分かるが、その中でも片岡礼子、田畑智子、藤原季節の台詞に気付かされることが多かった。
ラスト、「今までありがとう」「また弁当作って下さい」の言葉にこちらも救われて映画館を出た。
今年上映の映画はどれも見応えがあるが、今回も出演者の実力に脱帽です。
古田新太の狂気、松坂桃李の心が壊れていく感じ、寺島しのぶの偽善に走らないと自分が保てない不安定さが目を引く。
若手では、藤原季節が大健闘。
ふらっと寄った映画だったのに、得るものが大きすぎて・・・有難う。
松坂桃李クンの演技の振り幅に感動
予告編から凄く気になっていた作品
ついこの間『孤狼の血LEVEL2』で観た松坂桃李クンが土下座しているフライヤーを見て興味が湧かない訳が無いのです!
古田新太さんの狂気を満ちた父親
あれは適役だと思ったのは私だけではないですよね!
とても弱気なスーパーの店長、青柳役の松坂桃李クン
この間まで狂犬のような刑事役の彼が…
被害者と加害者という括りでは表現は違うかもしれないけど、見ていて心が締め付けられました。
少女をはねてしまった加害者の母の最後の言葉で
充さんの中で何かが変わったのがわかり、この辺りから涙を誘います。
ラストの『また焼き鳥弁当食べたい!』というトラック運転手でしょうか?
あの言葉で青柳店長も救われたのかなぁ~と泣けましたねぇ~
寺島しのぶさんや趣里さん
個々の立場の様子などの演技も素晴らしかった
松坂桃李クンの演技の幅に又 感動させられました。
イルカ雲
マスカレード・ホテルに続き、事前のネット上の評判が、
やらせと思うくらい高いものでしたが
今度はあまり期待しないで観に行きました。
ストーリーは、監督のオリジナルとは言え、よくあるお話で、
ジャック・ニコルソン主演、ショーン・ペン監督の
「クロッシング・ガード
(娘を轢き殺して服役後出所した主人公をニコルソンが追い詰めていく。)」
に似ていると思いました。
前半はドリフのコントにある、もし〇〇が〇〇だったら、という感じで
もし、古田新太がモンスターペアレントだったらというお話です。
かなり激しいモンスターぶりで、もともと人の話を全く聞かないタイプの
人間という描写がありますが、娘が轢き殺されたあとは、何重にも輪をかけた
モンスターぶりが発揮され、逆に気持ちのいいくらいです。
古田新太にびったりあっており熱演しています。
松坂桃季は、なんだか映画やドラマやCMに出過ぎており、
賞味期限が切れかかっているような印象がありましたが、
今作では古田新太に追い詰められても何も抵抗できない、
やる気のない、つかみどころのない役は意外とはまっていました。
(万引きした娘に何かしようとしたと疑われています。)
古田新太に反撃しないのでいらいらします。
寺島しのぶが、松坂桃季の経営するスーパーの店員を演じて
いますが、これが善意を押し付ける偽善者の役で、寺島しのぶの
演技がうますぎて、これは不愉快で気持ち悪かったです。
古田新太は、漁船でカニを捕る仕事をしている漁師なのですが、
漁師にしては全く日焼けしていないのが、違和感がありましたが
最近の漁師はUV対策をしているのでしょう。
酒焼けはしているようでした。
タイトルの、「空白」は「くうはく」と読むのかと思っていたら
そんな説明はサイトなどを見てもされておらず、
映画の内容からもなんで「空白」?と考えました。
古田新太は娘との関係で空白があり、娘が死んでからその空白を
埋めようとしていること、松坂桃季は、別に望んだわけでもなく
父親が残したスーパー経営を継いでおり、特に生きがいもなく
それが空白、寺島しのぶは、善意で松坂桃季をマスコミやバッシングから
かばっても、めいわくがられるだけで、ボランティアをしても
承認欲求は満たされることなく、それが空白、という感じで
それでタイトルが空白なのか、
監督のインタビューでそんな感じの話もしていましたが、
だまされてはいけません。
映画の後半で突如雰囲気が変わって、笑えるシーンも出て
きますが、その笑えるシーンの中から最後にタイトルを理解できる
ようになっており、監督はうまいと思いました。
※娘が轢き殺されるシーンは直接のゴア描写はないのですが
見せないゴアという感じでかなりリアルです。
苦手な方は観ないほうがいいです。
※娘を轢き殺した車の運転手は若い女性ですが、
何度も古田新太にお詫びに行くのですが、都度ものすごい剣幕で
追い返されてしまい、ついに自死してしまいます。
古田新太がそのお通夜に行った時に彼女の母親からあることを
言われます。泣きます。
心を鷲掴みにされました!
今年観た映画の中では、私的には文句なくNo.1です。冒頭から引き込まれましたが、花音がダンプに引き込まれるシーンはトラウマになりそうな衝撃がありました。作品を通して日本社会の病理や不条理をこれでもかというくらいてんこ盛りにしており、最初から最後まで鳥肌ものの感動作でした。
"正義"と"救済"を卓越した作品力で披露
2021年劇場鑑賞24本目 傑作 76点
長らく予告をみていて楽しみにしていた作品。
1年通しての上映スケジュールを見て、現在の個人的2021年邦画ランキングの順位の変動を脅かすラストの作品かなあと思い、前評判然り上映初動の声の後押しもあって、心を弾ませて観に行きましたが、結論から述べると順位変動はありませんでした。
十分に素晴らしい作品だし、例年だったらベストワンないし、3本の指に入るレベルだと思います。
松坂桃李は新聞記者といい孤狼の血初代といい、どこかパッとキャラ立ちしていなくて、表現が正しいかはわかりませんがモブっぽいポジションをフォーカスした映画の配役が適任すぎる。そのどことないキャラの演技が非常に上手い。
それでいったら今作のキャラクターが一番キャラ立ちしていない配役で、それでも文句ない繊細な演技に流石だなと思った。
古田新太もクソうざい頑固ジジイを絶妙に演じていて、行きすぎないところもたまに見えたり、人によっての心の許し様など、こちらも現実的によくいる人物像を繊細に演じていて素晴らしかったです。
他にも周りにいる人たちそれぞれの正義だったり、綾野剛出演の白雪姫殺人事件にも通じるマスコミや取材の報道の様、昨今の邦画では少なくなってきている描写や台詞で空気を感じる数少ない作品、などなど良い作品である要因は沢山ありますが、今年は個人的に本当に邦画において良い作品が多い当たり年だと思っているので、残念ですが順位変動はほぼなかったです。
けど間違いなく素晴らしい作品です。
是非。
少女が車に轢かれるシーンがとても衝撃的で心が痛かった。何故か池袋暴...
少女が車に轢かれるシーンがとても衝撃的で心が痛かった。何故か池袋暴走事故が頭をよぎった。何故この事故が起きたのか真実が知りたいと思う被害者遺族、問い詰め続ける。そして相手を追い詰める。追い詰められた加害者は死を考える。どちらが被害者なのか?どちらが正しいのか? やがて気づく。
大切なのは、死んでしまった人への思いやり、愛、慈しみ。
片岡礼子の演じる人物について
この映画は道徳を描くものではなく、最後に世間の望むような道徳にたどり着く人を描くものでもないですね。人間を描くことに重点は置かれていますが。
そこから浮かび上がるのは、他者に過度に道徳的であることを求めてはいないか?という我々の道徳観への問いかけですね。
フィクションの人物にすら道徳を求めてしまう人も多い中、冷静にこの作品の言わんとするところを考えたいと思いました。
一つ言いたいのは、片岡礼子が演じる女性についてです。(ネタバレになるのでこういう呼び方にしておきます)
全面的に悪いわけでもないが、かといって非がないではない、という人物ばかりが出てくるこの作品で、彼女に「非」に当たるものは描かれていません。
非があるわけないのですから当然ですが。
しかし、この映画で松坂桃李が過剰に謝るのに並んで、謝罪の場面があるのが彼女です。
この場面に感動したというコメントを見かけますが、どういう意味の感動なのでしょう?
彼女が自分で語る「非」を、まさか本当に「非」だとは思ってませんよね?
私はあの場面は、世間が望む「道徳的な姿」を先取りして「こういう態度を取れば満足ですか?」という問いを製作者側が投げかけている場面だと思いました。
本当は、古田新太をなじり、罵倒してもいいんですよ。それが人間ですから。そのあとで謝ったっていいんです。
彼女にそうした人間的な態度を取ることを許さなかったものがあるわけです。
それが我々の過度な道徳観ですね。
私はそうした批評を含んだ場面だと思いました。
それを完全に理解して演じている片岡さんはやはり素晴らしい俳優さんだと改めて思いました。
人生に必要なのは、空白ではなく、余白だ
スーパーで万引きし、店長に追いかけられ、走って逃げる途中で道路に飛び出し、車に轢かれて即死した娘の父親が暴走し、店長を追い詰める。背景には、事実を捻じ曲げて報道するマスコミ、怒りの矛先を変えるために父親に嘘を伝えた学校の存在がある。
気立は良いが、優柔不断の店長に迫る父親の原動力は、亡き娘への愛ではない。空虚で愛のない自分自身の人生への八つ当たりだ。
こういう人は、自分自身しか見えていない。周りから求められることは乱暴にはねつけ、自分の欲望だけを満たす。いつも怒ってばかりだ。そのような態度が娘を万引きへと追い詰めたと自覚したきっかけの重さに、涙が出た。
人生に必要なのは書くべきことが書かれていない空白ではなく、愛から生まれる余白なのだ。
寺島しのぶの方が恐いよ😓
古田新太の怪物的親はいそうな気もするし気持ち的にはわかりますが、寺島しのぶのまっすぐ正義おばさんこれは恐い。
自分の周りにはいないタイプなので非常に恐かった。
あとぶつかられた車の運転手の娘さん可哀想やったなぁ。
ラストで店長と親父には救いがあったけどあの娘さんには自殺で逃げて弱い人ですで終わっちゃたものなぁ。
正直あんなに泣けるとは思っていませんでした。
映画を見る前は予告等を見て多分感動するんだろなーと漠然に思っていたのですが、いざ映画を見てみると何が正しいか正しくないかどうでもよくて、みんなそれぞれ正しいと思ってることがあってそれと同時にあまり認めたくはないが正しくないと分かっていて、思っていることがそれぞれ正解で間違っていることでもあって、それが偽善者であっても被害者であってもまたは加害者であってもみんなそれぞれ思い悩んでいて、日常的に起こりうる話で何故かわからないけど涙がすごく出てそれと同時に笑顔になれて、見終わった後すごい満足感がありました。
偏見と誤解で苦しい気持ちになりました。
まず最初にパンフレットに「~古本屋で万引き~中学生~実
際の事故~20年前~」とありましたが、関係者が、この映画
の事を知ったら居た堪れないのでは、と思いました。
大切な人を亡くして時が経って忘れていって欲しいと思って
いるのではないでしょうか。
映画もマスコミなのでしょうから、表現の自由と権利を主張
されるのでしょうが、吉田氏の自分の妄想で考えられた映画
の内容には絶句しました。
吉田氏もマスコミでしょうから何を表現されても許されると
いうのでしょうか。
この映画を絶賛されている方がいますが、誤った認識を世の
中に広められて、とても苦痛に思います。私が観た回では理
由は分かりませんが途中で帰られた方もいました。
書ききれないほどの強い憤りを感じましたが、私が苦しい気
持ちになった一部をあげさせていただくと
まず最初に、この映画中に「弁護士」「裁判」という単語が
一言も出てこなかったのに強い違和感がありました。
裁判はお金が無くても法テラスに行って国選弁護人に依頼し
たり、弁護士が関わってくる話だと思います。
なので実際には、被害者と加害者が面と向かって言いあえる
なんてほぼありません。弁護士を通して、となります。実際
には手紙一通送っただけで、先方の弁護士から抗議がありま
す。
「被害者参加制度」で裁判所で加害者に強い口調で話そうと
しても、裁判官に注意されてしまいます。
その事を考えると私には、この映画が異常な映画に思えまし
た。
大切な人を亡くした遺族が加害者に何も言えないから、ずっ
とずっと心に傷があって苦しいのです。
20年前の事故と違って、道路のいたる所には監視カメラNシ
ステムもありますし、ドライブレコーダーも普及がされてる
中で、脚本や演技に違和感に思う内容もありました。
交通裁判所のシーンもないしリアリティーは一切ありません
。
また被害者宅に中傷のビラを貼っている事、スーパーの店長
を擁護するビラの配布、この様な事を実際に行ったら、どう
なるのか分からないんだな、と、思いました。
スーパーが閉店しようが人が亡くなった、人の命はいくらお
金を積んでも戻りません。命を軽視する店長を擁護する人に
強烈な憤りを感じ、この様な脚本を書いて、世の中に誤った
認識をさせようとする吉田氏の気持ちが分かりません。
私は離婚した事がないので離婚した人の気持ちは分からない
ですが、再婚してお腹が大きい母親の姿も違和感を感じまし
た。
養育権や親権を放棄した母親が、我が子を亡くす葛藤も描か
れきれていません。
大切な人を亡くした事がない吉田氏が妄想で作っているんだ
ろうな、と思いました。
私は、離婚でない一人親の父親で娘を育ててきましたが、全
員がそうでないにしても、多くのひとり親の父親は、娘の事
を大切にしていると思っています。
私はGPS付きのキッズ携帯を持たせていました。
吉田氏の父子家庭に対する認識や表現方法には強烈な差別を
感じて絶句しました。
吉田氏は父子家庭のひとり親に何か恨みがあるのでしょうか
。
またパンフレットにシングルファーザーと表現がありました
が「シングルファーザー」は差別用語です。
看護婦さんが看護師になったのと同じに思います。
シングルファーザーという表現を使わないで頂きたいです。
パンフレットには「和気あいあい」とありましたが、この様
な映画を楽しく作っていたと思うと不快に思いますし「誰か
の死と折り合いを~」とありますが、大切な人を亡くした事
がないからこその妄想で、世の中に誤解を生じさせています
。
「~大っ嫌いな人に観るように勧めて~また違った楽しみ方
~」といえる吉田氏には理解に苦しみます。
「他人を認める想像力かな~寛容になる~」とパンフレット
の文章には締められていますが、この映画を見て「認める」
とか「寛容」という文字で最後を締めていて悲しくなりまし
た。
この映画を作った全ての関係者に言いたいですが、誰一人と
して映画を作成している最中に疑問を感じなかったのでしょ
うか。
出演者も含めて自画自賛している人が多いですが、それこそ
大切な人を亡くした人の気持ち「想像力」で考えて欲しいで
す。
映画倫理機構さんもPG12としていましたが、映画の内容に
踏み込んで、いくら表現の自由を主張されても、この映画で
傷つく人がいる事を考えて適切に審査して欲しかったと思い
ます。
吉田氏に言いたいのは30年近くボクシングをしていてボクシ
ング映画を作るのは結構ですが、誤解や偏見を世の中に広め
るような映画は、自主制作と自主公開でご自身のブレーンの
中でやって欲しいです。
妄想が得意ならば異世界転生ものならいいと思います。
配給会社さんも映画における社会的影響を考慮して、今後は
映画製作をしていただきたいです。
今年は名作が多い
2021年に公開した作品って、邦画洋画共に名作が多い気がします。そして、その名作の中にまた一つ作品が入りましたね。
冒頭から、古田さんの演技力に鷲掴みされながら、万引きした娘が事故に遭ってしまうショッキングなシーンまでの冒頭は素晴らしく、掴みはばっちりです。
そこからも人の醜さがそれぞれで溢れ出てて、後半から良い意味で見てられなくなってきます。
しかし、ラスト30分ぐらいから、古田さん演じる父が徐々に変わりつつあり、そこからの展開は涙モノです。
個人的にこの作品を見てて、1番の醜さを出してたのはマスコミと同僚の2人かな。
この2人が居なければ、この物語がどうなっていたのか。。。考えさせられます。
スターサンズの新たな名作誕生です。これは見るべき。
あと、一つ注意して欲しいのが、冒頭の娘が事故に遭うシーンなのですが、かなり生々しく、尚且つ、隠さず映るので、ショッキングなシーンになっております。気をつけてくださいね。
赦せる? 赦せない?
役者が皆、素晴らしかったです。
古田新太の演じる添田充を主人公としてみれば、
こんな世の中で、人を赦し、自分自身を赦せるか?
という真摯な問いに、今は出来ないけれど、
いつか出来るようになるのではないか?
という希望を持たせたエンディングでした。
それは、映画というジャンルで、他人(添田充)の
物語を眺めているだけだから、持ち得る感興なのかも
しれません。では、観客の一人ひとり、ぼくらは
どこまで、人を赦すことが出来るのだろうか?
という自問自答が、映画を観終わった瞬間から始まります。
“空白”とは、親子でも見えない互いの心の中
だけではなく、映画の中で描かれなかった場面、
青柳直人・店長が女子中学生・花音を別室に連れ込んでから、
花音が店外へ飛び出していった間の出来事でもありました。
寺島しのぶの演じるパート・草加部さんが身を張って、
青柳店長を誘惑するも、青柳は成熟した女性には
恐怖感・嫌悪感しか抱くことが出来ません。
青柳の最初の土下座は、父親・添田充にも
土下座返しされたように、通り一遍のパフォーマンスに
過ぎなかったのかもしれませんが、2度目の土下座は
本心からの改悛の念だったようです。皮肉にも
(幸いにも)添田に真意は伝わらなかったのですが。
青柳の2度目の土下座は、花音の遺品の鞄のマスコットに
触発されており、ドストエフスキーの『罪と罰』における
ラスコーリニコフの大地へのキスと同等。もしかすると、
青柳の自殺(未遂)も、『悪霊』のスタヴローギンと
同等の罪に由来することを暗示しているのかもしれません。
でも、そんなこと、映画では描けません。せっかく、
添田が新しく生き直そうとしているのに、水を差して
しまいますもの。では、観客のぼくらは、青柳を赦して
あげられるのかしら? 監督は、静かにそう問いかけて
きているような気がします。ネットでぼろくそに中傷され、
自殺しかけるまで追い詰められ、店も潰れてしまった
……それで十分ではないか、と寛容になれますか?と。
正直、十全な感動に浸るのを阻害してしまう
もやもや感を醸し出すだけの問いかけですが、
現実って、そうですよね。綺麗に、100%赦せる
なんて、言えっこない。だからこそ、時間はかかる
かもしれないけど、前を向いて生きていこうと試みる
訳で、花音の万引を看過してあげるのならば、青柳の性癖も
……いやいや、と屈託の残る罪な映画でありました。
世の中は答えの無いことばかり
万引きをした少女を追ったら
その子が車に跳ねられて
亡くなってしまう
そこから織りなす
決着のつかないお話
そうそう無い話だけど
よくありそうなお話でもある
そしてそこに絡む人の心情も
なんとなく汲み取れる
独りよがりで
自分以外に自分の感情を決着できない添田は
ずっと孤独なレールを進み続ける
レールだから曲がり角もないし
後退することもない
ただただ進むだけ
変わることはない
こんな人、こんな感情で他人と相対する人って
身近にたくさん存在する
善意の押し付けをしまくる
パートのオバさんも
まさにそう
物語には救いはない
原因はどうあれ
中学生が亡くなるというのは
そこで時が止まるだけに
そういうものだ
大きな展開もないし
大きな感動もない
それでも心の真ん中に
ドーンっと座る何かが
観る者の心を鷲掴みする
撮り方も上手
演者も上手
音楽もわとらしくない
つまらないコメディも入れない
平凡な話を、しっかりとした質まで仕上げた
吉田監督はすごい監督だ
こういう映画が普通にシネコンで観れたことは
奇跡に近いと思う
面白かった!
全てが、「あ、こんな人居そう」て思える感じが最高でした。
脚本は元より、演者さんの質が素晴らしい!
筆頭は古田新太さんですね。
粗野で自分の理屈で無理を通そうとする人物がドライバーの自殺とそれに伴う母親の態度から自分を顧みるまでの変遷を非常に滑らかに演じられている。
娘にとても愛情を抱いている様に見えないけど、死なれちゃうとそのやり切れなさに執着してしまう、その執着の仕方も間違ってはいるんだろうけど「そうなるよな、納得いく訳ないもんな」と思えるあたりがもう、なんていうか、胸が詰まるというか…
「娘は万引きなんかしない!そもそも化粧なんて興味ないんだから!」と言っていたけど「本当に娘のことを知っていたのか?」と問われ揺らいでしまうとことか、もう遅いんだけど理解しようと絵を描くシーンとか泣いちゃったね。
松坂桃李さんの当初良心の呵責を感じながらも「俺は悪いことはしてない」と思いつつ焼香に来たけど、遺族や報道等で追い詰められていくまでの人間の弱さとかも上手く表現できていた様に思う。
ボランティアの人が「正しいこと」と励ますんだけど、それによって余計苦しんじゃう、けど自分のことを思って言ってくれてるのは理解出来るから強く拒否できない弱さとかも「分かるわ〜…」てなる。
学校の先生が最後に絵を持ってきたシーンとかも「関わり合いになりたくないな、怒鳴られたりするんだろな…」と思ってたところから頭下げられて戸惑う感じとかリアルすぎるし。
結局は最後まで万引きしたのかどうかハッキリと証明出来ないから、皆んなモヤモヤ苦しみながらのエンディングでカタルシスなんか無いんだけど…あの終わり方しか無いよな〜て感じ。
「あんなに逃げるんだから万引きしたんだろ」とも思えるし「あの父親なら事実はどうあれ万引きの疑い持たれたりマニキュアに興味持ったことに対して怒りそうだから逃げただけかも。それぐらい萎縮してるよね。」とも思えるし…
途中までツラくて身悶えしたが、前向きに終わってホッとした
中学生の娘が万引で捕まりそうになって、逃げている最中に車にひかれて死んでしまう。冒頭から、やたらクマの深い娘と、陰鬱そうに働くスーパーの店長と、赤ら顔でキレまくっている威圧感満載の親父が、不穏な空気をムンムンに醸し出してくる。
早く事故後の話に行って欲しいと思いながら観ていたが、事故シーンの映像もショッキングで、その後の登場人物が怒りや悲しみで心の空白が広がっていく過程に心情をひきづられ、苦しかった。不安な感情でいっぱいになり、うなってしまうほどツラかった。
映画って、観る人の心の空白を埋めてくれるもんじゃないの?、なんて思ってた。
しかし、ラスト近く、父親演ずる古田新太の、誰かを責めることの呪縛から晴れて泣くシーンで、心がフワーッと軽くなった。古田新太カッコいいなあ、と思わず思ってしまった。
観ていた私の緊張も解けて、いい映画を観たなあと、心の空白も満たされたのでした。
全414件中、241~260件目を表示