劇場公開日 2020年8月22日

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「【”自分と自分の大切な家族が食べる肉は、自分の家の裏山で獲る” ”ズルをせずに、野生動物の習性を熟知した上で罠を仕掛け一対一で獲る”という生き方を描いたドキュメンタリー作品。】」僕は猟師になった NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【”自分と自分の大切な家族が食べる肉は、自分の家の裏山で獲る” ”ズルをせずに、野生動物の習性を熟知した上で罠を仕掛け一対一で獲る”という生き方を描いたドキュメンタリー作品。】

2020年9月18日
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鑑賞方法:映画館

知的

難しい

幸せ

ー 私事で恐縮であるが、京都には頻繁に足を運ぶ。夜は独りで行きつけの店で酒を呑む。翌日は当然二日酔だが、朝早く起き、酔い覚ましがてら、宿の近くを散策する。そして、京都は街と山地が近い事を実感するのである・・。-

 ・このドキュメンタリー作品が面白いのは、”普段食べる肉を街で買うのは、何だか気持ちが悪い・・”と淡々と喋る千松信也さんの人間としての魅力である。
  彼の家の裏山に住む動物たちを獲る方法は、猟銃を使っての猟ではなく、直径12センチのワイヤーロープを使っての括り罠での猟である。
  彼がその罠を仕掛けるコツを話すときの楽しそうな表情。
  この罠をかけるポイントを説明する千松さんの言葉は実に興味深い。動物の習性を熟知したうえで、括り罠を仕掛けるのである。
  これは、言わば人間と猪や鹿との”命懸けの”知恵比べである。

 ・彼は京都大学在籍時代から(彼が住んでいたのは、”あの”吉田寮"である・・。)猪猟をしていた!
  実に楽しげに千松さんは語るのであるが、命懸けの猟である事は、彼が罠にかかった猪を仕留める姿から容易に想像がつく。
  武器と言えば、少し太めの”そこらへんに生えていた”木で、猪の眉間を強打し、最後は馬乗りになって、頸動脈に刃を入れ止めを刺すのである・・。

 ・彼が妻と子供さんたちと住む家は、”トカイナカ”と言っているが、コンビニまで数分の有名寺社仏閣も多い地域である。
 驚くのは、私も時折足を運ぶ京都トレイルの周辺で、猪や鹿が捕獲できるという事実である。(今まで、よくぞ出会わなかったものだ・・)
 猟期は11月15日~3月15日 それ以外は、彼はトラック会社で働いている。

 ・千松さんの生活が地に足がついているように見えるのは、京都大学時代からアルバイトをしていたトラック会社で働きながら、好きな猟をして、家族が食べる肉を調達し、家族に振舞う時の表情である。奥さんも子供たちも美味しそうに肉料理や三日間煮込んだ猪スープのラーメンを食べている。(彼の冷蔵庫は肉でパンパンである・・)
 又、蜂を飼い、プロポロリスを自作したりもしている。
 何だか、そんな彼らの姿が眩しく見えてしまう、作品なのである。

 <サバイバル登山家、服部文祥氏のように”極める”感じもないし、
 ー 尚、服部文祥氏の生き方は、彼がK2登山した際”岳人”に掲載された面白きエッセイからほぼ全て読んでいるので、同じことはとてもできないが、共感している・・。-
 飄々と生きている千松さんとその家族の姿がとても、自然で素敵に見えるドキュメンタリーの秀作である。>

■補足
 千松さんの「ぼくは猟師になった」(新潮文庫)は、登山や狩猟に興味がなくても、とても面白い本であることは、記載しておきたい。

NOBU
talismanさんのコメント
2020年9月19日

どういうの? の間違いです。

talisman
talismanさんのコメント
2020年9月19日

NOBUさん、コメントありがとうございます!確かにククリワナってどういの?とか、どんな風に仕掛けるのかは映像がいいですね。NHKでもやっていたんですね!

talisman
atsushiさんのコメント
2020年9月19日

NOBUさん
千松さんの「けもの道の歩き方」もとても良い本です。彼の自然観がよく表現されており、オススメです。

atsushi
talismanさんのコメント
2020年9月19日

NOBUさん、この本が出てすぐ読みました。とても面白くて、生まれ変わったら千松さんみたいな猟師になりたいと思ってます!映画も面白いですか?

talisman