「アマチュア参加の作品としては良いのでは?」のさりの島 バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)
アマチュア参加の作品としては良いのでは?
本作はプロとアマ(専門学校生)混在で制作するプロジェクトの作品だそうですね。そうか、だから舞台挨拶で監督がこのような作品に出演するプロの演者にメリットがないっておっしゃってたのかな?商業的云々は二の次っぽいですもんね。けど、未来のプロであるアマチュアの方々に、映画界・映像界にもとても有意義ですよね。素晴らしいと思います。
さて、本作。そんな背景があるとは知らずに藤原季節さん目当ての鑑賞です。天草を舞台にした事情がありそうな若い男と高齢の女性とのエピソードを基軸に進んでいきます。天草の地元紹介色が強めというところは致し方ないです。それも含めての企画ですしね。ですが、天草という舞台とテーマをうまく繋いでいるなぁと思いました。
「のさり」とは「自分が求めなくても天の恵みを授かった」という意味のこの地方の漁師言葉だそうです。良いことも悪いことも授かり事。起きたことは受け入れましょうと。そこに「まやかし」というキーワードがうまく絡んできて人間が生きていくための心の平穏を保つためには・・・・って話に昇華させていくストーリーはよくできているなぁって思います。
人間はずるいんだよな。けど、そうでもしなくちゃ天の恵みを乗り越えられないんだろうな。
発生したことで不幸だなぁと思うんじゃなく、なんでこんなことが!って悲しむんじゃなく、それも天の恵みだと受け入れることから始めることで、さまざまな事象に前向きになれるかも知れないなぁ
・・・と思いました。
そういえば、天草出身の仲良し友人のどんなネガティブな状況もスッと受け入れて、前向きに取り組む姿を思い出しました。
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