「ニンゲンコワイ」樹海村 みみずさんの映画レビュー(感想・評価)
ニンゲンコワイ
ホラーに怖さを感じたことはないし、求めてもいない。
刺激的なシーンを単純にちりばめるだけのホラーにはうんざりだ。
その観点では、ベースに家族愛が流れているだけいいと思う。
母親の娘を思う気持ちには心が動く。
どんな化け物が出てこようと一番怖いのはニンゲン、
そして、それを凌駕し克服するのもニンゲンなのだ。
一方、ストーリーの流れは非常にぎこちない。
まず、もっとも肝心なバックグラウンドが全く分からない。
犬鳴村では明確だった、この母娘がターゲットになる理由が最後まで分からない。
その他にも伏線めいたものが結構ばらまかれるが、ほぼ回収されない。
ラストにも大いに不満だ。
全く救いがない。
この理不尽な出来事がまた繰り返されるのか。
妹が犠牲になった意義はなかったのか、
フラストレーションを抱えつつ、暗澹たる気分で観終えた。
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