「理解されにくい恐怖」透明人間 nakadakanさんの映画レビュー(感想・評価)
理解されにくい恐怖
クリックして本文を読む
透明人間の恐怖、といいますか、目に見えない恐怖を信じてもらえず、孤立してゆく恐怖が描かれているようでした。
主人公がDVの被害者ということで、周囲から見えない家庭内の暴力の恐怖、他人には見えず理解されにくい心の中に刻まれた恐怖、そういったものが、透明人間という存在に投影されているように感じます。
主人公の演技も、見えない何かに怯え神経をすり減らす様が伝わり、妄想か現実か分からない危うさ、切実な迫力がありました。
ラストは、恐怖の元凶に立ち向かい解放されて良かった、と思いましたが、現実的に考えると、この解決方しかなかったというのは苦さも残ります。
透明人間の光学迷彩的なところも、今風というかSFというか、昔ながらのイメージと違い、成る程という感じでした。
コメントする