「ラストまで持続する緊張感」透明人間 Masuzohさんの映画レビュー(感想・評価)
ラストまで持続する緊張感
封切り日レイトショーで観賞
ワネル監督の作品は未見でしたが…
感想としては
ここ最近のホラーものでは抜けてる気がします
ありきたりなテーマを新鮮に昇華させてると思いました
病的に束縛する光学研究の科学者エイドリアンの彼女セシリアは
エイドリアンをクスリで眠らせ妹の協力で海沿いの豪邸から逃げ出します
その後友人の黒人警官ジェームズの家で匿ってもらう内
エイドリアンが自殺した報を聞き莫大な遺産を相続する話になりますが
そこから身の回りにおかしな事が起こっていき
セシリアはエイドリアンがまだ生きていて自分が
依然監視されている感覚にさいなまれます
そして徐々に妹に知らない間に誹謗中傷メールがセシリア名義で送られる
ジェームズの娘シドニーが自分の前で突然殴られ自分の罪を着せられる
事態が起こり必死に否定しますが精神を病んでいると勘違いされます
どうしようもなくなったセシリアは豪邸に戻りエイドリアンの
存在感の謎を調べると光学的に姿を消せるスーツを発見します
その後それを妹に説明しようと会ったところで妹は突然
喉を切られその包丁を手に持っていたセシリアは逮捕され
精神病院に送られてしまいますが
セシリアはギリギリ意識を保ちながら立ち向かっていきます
このようにこれまでの透明人間の映画化は
主人公が透明人間になり色々騒ぎを起こすといったもので
VFXなどの特殊効果を見せつける作品ばかりでした
ケビン・ベーコン版の欠陥や骨格が剥き出しになるCGは
話題になりましたがこの映画は正直そこは大したことありません
ただ主人公を襲う存在を透明人間にすることで
姿の見えない存在が与えてくる恐怖
周囲の人間がそれを理解してくれない恐怖
むしろ自分の精神を疑ってくる恐怖
と色々な恐怖を重ねてホラーにしてくる描写で
新鮮さを感じる作品に仕上がっていました
また伏線やネタバレ自体はわりと中盤に出て来るので
後半がダレるのではないかと思いますが
とにかく演出が優れているので猜疑心にかられながら
緊張感やハラハラが驚くほど最後まで持続するので
エンタメ性高く楽しめる作品になっています
オススメしたいです