「男の思い上がりと卑劣さへの強烈なリベンジ」透明人間 グレシャムの法則さんの映画レビュー(感想・評価)
男の思い上がりと卑劣さへの強烈なリベンジ
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体力差や社会的地位を背景に、女性に対して高圧的だった男どもが、最後にザックリとやられるというパターン。うーん、本当に好きなんだな、と自分の嗜好のひとつがはっきりと自覚できました。
だから、『女神の見えざる手』は劇場だけで5回も観たんだ、ということも今さらながら納得です。
ついでに言えば『ドラゴンタトゥーの女』のリスベットもお気に入りのキャラクターで、あの映画のルーニー・マーラを超えるルーニー・マーラはきっともう見れないのだとすら思ってます(でも、『ローズの秘密の頁』のルーニー・マーラもとても良かったです)。
で、この映画のラストシーンの彼女。
ずーっと精神的に追い詰められて、憔悴し、くたびれきった表情だった彼女が見事なリベンジを果たします。
ところで、透明人間くんは、なぜ彼女なの?という疑問も、やられた時の目線に立てば、「ほら、俺が執着するのも分かるだろう?」と言いたくなるほど秘めた強さを発揮してくれました。彼女を覚醒させるために、俺はここまでやったんだぜ、と満足しながら絶命していったように、私には見えました。
砕け散る荒波の音で始まる冒頭の10分からもう緊張感の連続です。音響効果とスクリーンに没入することで生まれる緊迫感を勘案すれば、映画館で味わうことをお勧めします。
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