「荒んだ自分にはいい話過ぎたのかも知れない」マルモイ ことばあつめ エロくそチキンさんの映画レビュー(感想・評価)
荒んだ自分にはいい話過ぎたのかも知れない
1910年から35年にわたる朝鮮の日本統治時代。日本人が行った悪業の数々は周知の事実となったが、今作はそれらを分厚いオブラートに包み、言語に焦点を絞った一大エンターテイメントであった。
時は1930年代から40年代へと。日本語を話すことを強要されながらも自分たちの言葉を守ろうとする人たちがいた。多数存在する方言をかき集めて全国統一の辞書を編纂するという高い志があった。
優れた脚本とユ・ヘジンの名演で感動的なドラマが生まれた。館内のあちらこちらから嗚咽が聞こえてきたのも久しぶりだった。しかし荒んだ自分には少しいい話過ぎたのかも知れない。
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