「惜しい・・続編に期待」東京リベンジャーズ よっちゃんイカさんの映画レビュー(感想・評価)
惜しい・・続編に期待
とても大ヒットしているということで期待値を上げすぎたのかもしれない。
どんなに大興奮するんだろうとワクワクしていたのだが思ったほどでもなかった。
いや、もちろん唾を吐いて捨てるほどの駄作というわけではない。
要所要所の場面の再現度は素晴らしいと思う。
しかし、原作の名シーンを切り取って繋げたパッチワークとしてはかなり歪な印象がしてならない。
東リベのようで東リベじゃない、何かが惜しい。
そんな感じ。
一例を挙げてみよう。
武道と日向の出会いのシーン。
原作では公園で泣かされている日向を武道がボコボコにされながら守るのだが、映画だとコンビニでちょっとヤンチャな客からイチャモンをつけられているに変わっていた。
別にシチュエーションを変えるのは構わないと思う。
原作とは年齢設定が違って当然だし、場所が違っていようが核さえ同じなら問題ない。
僕が問題だと思うのはその後。
映画では武道がまるで異常者かのように振る舞って客を呆れさせるという結末に変わっていた。
原作のあのシーンは武道が負けると分かっていながら飛び込んで、そして徹底的に殴られるというところに武道の“強さ”が表れているからこそ大事な回想シーンたりえるわけであの改変はちょっとどうかと思わざるを得ない。
直人を救うシーンにもそれは表れている。
最初にタイムリープ公園で絡まれている直人を救うのだが、その時はちゃんとかっこいいセリフを言ってキメているのだ。
その迫力に恐れをなして退散するわけで、それが映画ではギャグシーンに変わっていたのも残念。
その後も直人に度胸や覚悟を説かずにひたすら立ち向かえと未来を変えてくれの連呼。
度胸と覚悟は現代パートの武道に足りないところを自覚させるという意味でも重要なシーンだったようにおもう。
中盤のパーちんが捕まる〜ドラケンとマイキーの喧嘩〜武道の仲裁といった展開がカットされていたのも時間の都合とはいえ残念。
東リベほど展開が二転三転する作品ならばもう30分伸ばしても楽しめたと思うのだがそれはねだりすぎか。
そもそも原作ではヤンキー要素にプラスしてなぜマイキーが闇堕ちしたのか?なぜドラケンは殺されたのかというような推理要素が多分にある作品であるが実写ではこの推理要素が薄まっているのも残念。
原作では武道が頭の中出る考えていることをそのまま文字で表現してるのだが、この映画ではナレーションベースになるのを嫌ったのか武道のナレーションがほとんどカットされていることも原因の一つではないだろうか。
もう少しナレーションを増やしても良いと思う。
さっきから残念ばかり言っている気がするのでここでこの作品の1番いいところを言うとズバリ役者陣の演技とキャラクター造形。
特に目についたのはドラケン、マイキー、武道、稀咲。
稀咲なんかは出てくる場面は少なく悪役特有の全部俺の計画だと暴露する場面すら無いのに、作品全体を貫く悪役としての存在感は流石。
稀咲の笑みが原作の下卑た感じとはまた違った良さがあった。
原作もかなりわかりやすく章分けされているので“血のハロウィン編”“聖夜血戦編”“天竺編”そして現在原作でやってる話という風にシリーズ化していってほしいと思う。
【追加】
巷では吉沢亮さんのマイキーの言い方が違うという声があるらしいが、これはもう仕方ない気がする。
アニメに寄せる必要は無いし、そもそもこの映画の撮影はアニメの放映より前だろう。
それに実写のマイキーの言い方も僕はとても好きだ。
コメントありがとうございます🙇♂️
僕が勝手に期待値をむちゃくちゃ上げてしまっていただけなので・・・
もちろんよく纏まってて良作だと思います!
続編が公開されることを楽しみにしています・・というか間宮さんの稀咲がまた観たいです、、笑笑
とても 分かる気がします。確かに 残念な点だと思います。それでも、映画として全体を観ると、よく纏まった作品かなと思ってます。[追加]の件については、全く同感です!映画公開の前に 変に台詞が流行ってしまった為に、本来、それほど重要な違いでもないものが、違和感あるものとして捉えられてしまったのは 本当に残念です。