ハント・フォー・ザ・ワイルダーピープルのレビュー・感想・評価

出だしから不穏な雰囲気がありますが怖い映画という訳ではなく、それなのに最後までその雰囲気が続くという、独自性のある映画でした。

「ジョジョ・ラビット」が大好きなのでタイカ・ワイティティ監督作品をさかのぼって鑑賞。
かなり期待して観たが、求めていた「ジョジョ・ラビット」感は全くなく、正直ちょっと期待外れ。偏屈なおじさんと更生中少年との異質な友情はそれなりに観応えはあったが、ストーリーは単純過ぎだし、特に笑ったり泣いたりするシーンらしきものもなかったため、上映時間101分ですらちょっと長く感じてしまったかな。
でもニュージーランドの大自然は神々しくまさに圧巻だったし、まさかの雪が降ることも初めて知ることができたしで、それなりに楽しく観れる作品ではある。

音楽、風景、会話のテンポ、雰囲気の良い心地良い作品。

特にテーマがあるわけでも言いたい事があるわけでも
ない気がするのだけど、
どうしようもない悪ガキと無口で無愛想なおじいさんの
カップリングが可愛らしくて面白かった。

おばあさんも良い味出してたので、3人の生活をもっと
見たかったので悲しかった。

どう話が展開して行くのか全く分からなかったけど、
思いもしなかった冒険が始まり、
こうなって欲しいと言う結末にたどり着いたので
ホッとしました。

自然の中で成長して行く少年と
少年と一緒にいる事で精神的に成長して行くおじさん。
ありがちなカップリングではあるけど、
二人ともキャラが立っててとても良い映画でした。

息子と観れたのも良かった。

里子に出されて家を転々とさせられてきた少年・リッキー。新しい里親・ベラおばさんが亡くなってしまい、また施設に戻されてしまうと思ったリッキーは逃走を図る。ヘクターおじさんは彼を追いかけるが、なぜかリッキーを誘拐した容疑で警察に追われる。またリッキーの口から出た嘘が、ヘクターを性犯罪に仕立てどこまでも終われるムービー。

最後に良かった、サムニールと子供の息があってる様であってない絶妙さを味わって欲しい。タイカ監督は子供を扱うのが本当に上手。

いまやハリウッドで名を馳せるタイカ・ワイティティ監督による、ハリウッド進出前ニュージーランド時代の作品で、ユーモアとアイロニーをふんだんに詰め込んだ傑作コメディ・ドラマだ。
主人公の問題児を演じる少年の舌を巻くレベルの演技とそれを支えるサム・ニールが素晴らしい（サム・ニールが子どもとの組み合わせで、素晴らしい化学反応を起こすことは『ジュラシック・パーク』で既に証明済み）。児童福祉の仕事に従事する自分としては、内容的にも心臓を鷲掴みにされるような内容で、これが国内で劇場未公開であったことに驚きつつ、もっと広く多くの人の目に触れるべき作品だと確信した。Netflixがしきりにおすすめしてくれなかったら観ることもなかっただろうが、観て損はしないし、腹を抱えながらも目頭が熱くなること請け合いである。

シュールな笑いは常に健在。