劇場公開日 2020年6月19日

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「エンドロールが長過ぎるざんす!」デンジャー・クロース 極限着弾 bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0エンドロールが長過ぎるざんす!

2020年6月19日
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鑑賞方法:映画館

私、ガチのミリヲタです。言っても良いでしょうか?と言うか、言います。

この「ロングタンの戦闘」で命を落とした、南ベトナム解放戦線、ベトナム民主共和国、オーストラリアの人々のご冥福を心からお祈りします。

一番に言いたいのは、それ。

本格戦争映画でした。割と。胸がキュっとなる場面もあり。准将がクソと言う、テンプレ通りの流れもあり。ですが、結局のところ、映画として見てしまうと、つまらなかった。一番の違和感の理由は割愛するけど。

これは国内上映だけで終わらせて欲しかったです。

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6/20 追記

「反戦映画」と言う言葉を使う事自体、止めちゃっても良いと思うほどに、最近の戦争映画には、「強烈な反戦メッセージ」が仕込まれています。同時に、「敵=殲滅すべき悪魔」で「友軍=正義」と言う構図の否定が始まってから久しく。多くの戦争において「私たちこそが悪魔だった」と言う描写を全面に押し出す事も、当たり前になって来ました。要するに、今日日の戦争映画は「当たり前に反戦映画」なんで、「反戦」なんて言葉を、あえて使う必要が無いんだす。

で、言いたい。ベトナム戦争って何だったんよ?

今、この時代において、この映画は「ナシ」です。
オーストラリア国内で、退役軍人の集会ででも上映してくだされ、って言いたくなりました。

ロシア映画のT-34ですら、「あの時代、戦車戦を戦った全ての兵士に捧ぐ」でしたよ、最後のメッセージは。あのロシアが、ナチスの兵士たちにも鎮魂のメッセージを送る時代なんです。
俺、この映画、嫌いです。

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(蛇足)
◇オーストラリア軍は何故ベトナムで戦争しているのか?

オーストラリアは第一次大戦にも参戦しています。詳しい背景は割愛しますが、当時ニューギニアや西サモア、マーシャル諸島等を領有していたドイツは豪州にとって、ライフラインの確保の重要性と言う観点からは仮想敵国。また、国民の8割が英国系移民と言う背景もあり、33万人を派兵し、6万人が戦死しています。栄光の大英帝国一員であるというプライドがあり、英国の対ドイツ宣戦布告で、豪州は「自動参戦」の道へ進みました。

第二次大戦は、大英帝国のアジア支配崩壊の戦争でもありました。日本の圧倒的海軍力により、アジアの英国海軍は壊滅。欧州列強は、アジアから駆逐されるか、日本の敗戦後に起きた独立戦争によって植民地を放棄して行き、それに替わって世界のリーダーになったのは米国。第二次大戦で、自国領土と領海を自力では守り切れないことを、日本軍の攻撃で痛感した豪州は、「米国との軍事同盟締結」と言う、必然の選択をします。

国連やNATOという多国間の枠組みの中では、各国が集団的安全保障体制の下で自国の平和を担保することが一般的。その集団的安全保障体制を機能させるためには、加盟国が国力に応じて相応の軍事力を提供することが求められます。こうした流れの中、ベトナム戦争では、西側諸国が米・仏に追従してベトナムへ兵士を送り込んで行く事になりました。オーストラリア軍も、朝鮮戦争に続いて、最大8,000人を、この無益な戦争に派兵しています。

bloodtrail
kossyさんのコメント
2020年8月2日

bloodさん、毎度です。
このジャングルと言わ木た木々ですけど、どうも熱帯雨林の木じゃないような気がしてなりませんでした。ところどころに植えられた熱帯植物がすごく違和感あって・・・

今度『山猫は眠らない8』を観るために、山猫シリーズを全部見てしまいました。色んな銃が出てくるので、かなりbloodさん向きだと思うのですが・・・

kossy