「三度目の鑑賞」なぜ君は総理大臣になれないのか 高坂圭さんの映画レビュー(感想・評価)
三度目の鑑賞
選挙に候補者として出馬する人を
僕はまず、基本的に尊敬している。
あんなに大変なことを地を這うような
思いをして、人々に頭を下げ続ける
のはすごいと素直に感じるからだ。
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父と母はずっと政治的活動(当然ひだり)を
してきた人たちだったので、
僕は絶対にそのあたりには近づかないと
決めた。
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国鉄職員だったときも、ものの見事に
巧みに労働組合が崩れ、簡単に言葉に
できないくらいの(このころのことは
ひっそりと書いてますし、これからも書きます)、
悲劇を目の当たりにした。
僕が一切の組織に入らず、一生フリーランスで
生きようと決めたのは、このときだった。
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だから政治からは出来るだけ遠く離れるように
しているが、意識しているからこそ、だとも
いえる(あー、こんな言い方、面倒くさい)。
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ということで、遅くなったが、本作だ。
主人公は東大を出て総務省の官僚にまで
なったのに、世の中を変えたいと純粋な
正義感で民主党、現立憲民主党の衆議院になった
小川純也。
彼を17年間追い続けたドキュメンタリーだ。
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数々の賞を取っている映画だからご存じの方も
多いと思うが、まず主役の小川純也のまっすぐさ、
正直さ、でも政治家としての頼りなさ、弱さ、
優しさというキャラがいい。
そして大島渚監氏の子どもである監督の
大島新のストレートな演出、視点がいい。
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僕は3度目の鑑賞だが、何度見ても面白い。
何度見ても熱くなる。
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個人的には小川さんは国政より、県知事とか
市長とかが向いてる気がするんだけどなー。
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