カオス・ウォーキングのレビュー・感想・評価
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思考や心の声がダダ洩れる“ノイズ”の設定はユニークだが
原作はヤングアダルト向けSF小説のベストセラー連作だそうで、製作陣はきっと「ハンガー・ゲーム」のような世界的大ヒットとシリーズ化を狙っていただろう。約200年後に太陽系外の地球によく似た環境の惑星“ニューワールド(新世界)”に入植した人々の物語。地球から乗ってきた巨大宇宙船は着陸時に大破し、ハイテクや家電のたぐいはおおかた失われてしまったようで、人々は小さな町プレンティスタウンでアメリカの西部開拓時代のような暮らしをしている。
本作のユニークな点は、考えたことが映像と音(声)で他人に漏れてしまう、“ノイズ”と呼ばれる現象が環境の影響によって男たちに生じていること。女性にはノイズは生じないが、トッド(トム・ホランド)が物心ついた頃には女性たちは死に絶えていた(その理由は後で明らかになる)。そこへ、地球から来て墜落した宇宙船の生存者ヴァイオラ(デイジー・リドリー)が現れ、女性を初めて見たトッドは「かわいい」とか「キスしたい」などと思うのだが、これが全部相手にダダ洩れる様子が気まずくて笑いを誘う。
中盤からは、町のリーダーであるプレンティス(マッツ・ミケルセン)から追われる身となったヴァイオラとトッドの逃避行という展開になる。「スパイダーマン」シリーズのホランドと「スター・ウォーズ」シリーズのリドリーという“動ける俳優”2人がせっかく主演しているのに、アクション要素が少ないのはもったいない。
新世界の先住民である種族を悪者と決めつけたり、差別主義的な考え方の独裁者に人々が盲従したりといった、過去や近現代の問題を風刺する社会派のスタンスはわかりやすい。個人の考えがたちまち露見してしまうのも、SNS全盛の昨今に重ねやすいだろう。ただ、面白くなりそうな要素がたくさんあるのにうまくかみ合っておらず、散漫なストーリーになっているのが惜しい。本作は4年前に一度完成していたが、試写の反応があまりに悪く、脚本の書き直しと再撮影を経てようやく今年公開になったと聞く。流れやバランスの悪い筋は、おそらくそうした製作過程の紆余曲折も影響したのだろう。続編製作とシリーズ化は残念ながら厳しそうだ。
難易度の高い状況設定をわかりやすく描写
ダグ・リーマン監督といえば、そこらのフィルムメーカーが映像化に二の足を踏むような難易度の高いストーリー設定を、もっとも簡潔かつ分かりやすいビジュアルで具現化する特殊な能力の持ち主だ。その意味でも本作の「考えたこと、感じたことが周囲の人にダダ漏れになる」という風変わりなSF仕掛けは、もはや彼のために存在するようなもの。言葉で説明しだすとキリがないほどの状況設定を、テンポの良い描写でスムーズに馴染ませられる手腕はさすがである。一方で、これは原作では3部作の一つにあたり、未知なる”新世界”について語りきれていない部分があまりに多い。また、企画の初期段階ではチャーリー・カウフマンが脚本執筆を担っていた(完成版のクレジットからは外れている)ことを思うと、本作はもっと予測不能な方向へ振り切れてよかったのではないかという考えも頭をよぎる。果たしていつの日か我々が続編を目にする機会はやってくるのだろうか。
現在進行系の女性の主権、主張、をSFに落とし込んだ作品
スター・ウォーズでおなじみ、「強い女性の理想像」として知られるデイジー・リドリー。そして主役には、『スパイダーマン』でナヨナヨ系男子のイメージが定着しているトム・ホランド。
初見の印象は、現実社会における男尊女卑、あるいは現在進行形でアップデートされ続ける「強い女性像」を、SFに落とし込んだ“今っぽい”作品だなということです。
作中の世界では、男性だけが「ノイズ」という形で思考を垂れ流し、女性にはそれがない。つまり男性は常に「発信力」を持ち、女性はその影響を受ける側。SNS時代の“声の大きい者が支配する”構図を彷彿とさせます。
主人公が暮らす村は、男性たちが作り上げた“旧世界的”な共同体で、女性は排除され、力を持たない存在として描かれています。
そこに突如現れる、金髪の美しい女性、リドリー演じるヴィオラ。まるでキリストのような、救済者的イメージです。そして彼女と行動を共にするのが、純粋無垢で経験のないトッド(ホランド)であることにも意味がある。キャスティング段階から、「童貞的純粋さ」がこの物語に必要とされていたことが伺えます。
さらに、主人公の育ての親が自らの過ちを悔い、犠牲となる展開や、火によって罰を受ける男性の姿など、宗教的なモチーフも随所に散りばめられています。
物語の終盤では、「新世界」を導くリーダーとして黒人女性が登場。これも近年のハリウッドの“意識的な多様性”を感じる部分です。
スパクルという異星人種の描写も象徴的でした。彼らは“異質なものへの恐れ”の具現化のように見えます。キリスト教圏が抱える、他宗教(イスラム、ネイティブアメリカンなど)や異文化(日本における近隣アジア国)への無意識的な拒絶感が、ここに投影されているようにも感じました。そんな偏見に対し、ヴィオラは「石を投げるな」と、まさにキリスト的な教えを説きます。
そして悪は滅び、天から与えられた救済者によって、新しい世界が創られる──というラスト。ただ、続編を匂わせてはいたものの、実現の可能性は低そうです。
トム・ホランドは、ティーン層には人気があるものの、まだ俳優としての深みはこれから。デイジー・リドリーも今回は物語上、あまり目立った活躍がなく、観ている女性層には物足りなかったかもしれません。
監督のダグ・リーマンといえば『ジャンパー』のようなシンプルなバトルアクションが持ち味ですが、今回は中途半端に叙事詩っぽさを狙った結果、盛り上がりきらない展開に。興行的にもヒットせず、宣伝費を考えると赤字でしょう。続編はなさそうですね。
ノイズがいい仕事してる
低予算ぽい良作
Amazonであと5日で配信終了の文字を見て、見知ったトムホランドの顔がサムネに有ったので気まぐれで見てみました。本作は日本公開は有ったのか?ほぼ聞いた事が有りませんでしたが、まずはトムホランドが出演していた事で見られたのと、ノイズと言う男の煩悩というか、さとられ的な心の声が他人に聞こえると言う、ありきたりと言えばありきたりな設定では有りますが、ノイズを表現するエフェクトがちょうど良い塩梅で、見ていて鬱陶しいノイズにならず、良い映像効果になっていた。先住宇宙人をもう少し使って盛り上げても良いかなと鑑賞中に思うも、見終わった後にあの変な宇宙人を使わず、人対人の話にしておいて大正解だと思った。特に何か心を打たれるような映画では有りませんが、一度見ても損は無い映画だと思います。
男はわかりやすい
サトラレって昔あったよね?
と、ふと思い出してしまった。
またもや人類が新しい住環境を求めて他の惑星に入植するお話。最近3本に1本はこのテーマな気がしてきたな。いよいよ地球アカンのかな!
本作の特色は、そこに冒頭言ったサトラレ属性が加わり、考えてることがみんな筒抜けになる。これをノイズと呼んでいるらしい。
どうも、この惑星に来るとその属性が加わる、しかも男性のみに。
主人公のトッドくんは生粋のこの新しい入植地となった星、通称ニューワールドの生まれ。大人達はどうやら地球からきているらしい。
そしてここには女性が一人もいない。この惑星の先住生命体に女性だけ虐殺された、とトッドは聞かされる。
そんなニューワールドに、一機の宇宙船が不時着する。それは、ニューワールドの様子を偵察に来た第二次ん宇宙船の偵察隊が乗る小型宇宙船だった。そこから唯一生き残った女性乗組員のヴァイオラをトッドは見つける。
出尽くし感のある他の惑星入植ネタにもうひと設定追加しての勝負は、中盤まではなかなか悪くない。プレンティスタウンしか知らないトッドがこの星の様々な秘密に触れて次第に過去何が起こったのかを理解していくと、今までとは全く違った世界が見えてくる。この明らかになるまでのパートまではまずます面白かった。
それだけに終盤が少しダレてしまったかな。途中までの壮大なスケール感が途中でグッとスケールダウンしちゃった感じ。ニューワールドのビジュアルもまあまあ悪くないし、ノイズの使われ方も効果的。女子相手にいろいろ筒抜けになるトッドくんの焦りっぷりよ。自分やったらもう…女性にこの変態!ってドン引きされておしまいやな。
そんなトッドくんを演じるのが、キングオブチェリー俳優のトム・ホランド。こういうチェリー臭漂う役柄では、彼に勝てるハリウッド俳優さんはいないね。お相手のヴァイオラにはレンちゃんことデイジー・リドリー。道理で歩くのも走るのも速いわけよね、フォースの使い手だったとは。勝気な感じだけど心優しい役柄はこちらもピッタリ。
あとはマッツ兄貴だけど、序盤からちっともいい人に見えんのよ…。
設定的には僕は面白いと思った。それだけに、あとはどうクライマックスに向けて盛り上げていくのかだけど、ちょっと最後の戦闘が小ぢんまりしすぎちゃったかな。なんでノイズが発生するの?なんで男性だけなの?とか色々謎はありますが、そこはホラ、大きな心で”そうなんやぁ”と思って観ましょう。
でも、暇つぶしに観るにはなかなか面白いなーって思える映画だと思いますよ。時間返せーとはならないかと。
まあ、普通って感じ
タイトルなし(ネタバレ)
犬注意報❗️
犬が酷い目に遭うので気をつけて。
ノイズはうるさいようで、ほどほどにされてると思った。本当だったらもっとうるさいと思う。
はっきりと言葉にならない感情とかリアクションで終始モヤだらけになりそう。
制御してる可能性もあるけど、主人公のテッドは不得意みたいだから、本当は常になんだろうね。
テッドがいい子だから、心の声ダダ漏れだけど怖くなく、可愛げがある。
サバイバル描写はあまりなく、ほとんど追いかけっこだった。
原作未読なのでわからないが、黒人の配役の仕方が気になる。メインキャラに使ってるけど雑な感じ。
彼女の幻覚見せるとこ騙された。よかった。
男全員サトラレ😥
SF映画の流れ、地球滅亡からの新惑星開拓ものの流れとしては良い感じに思た。
何と言っても一番の見せ所は、自分の気持ちがバレバレなティーンエイジャーの男の子と、宇宙から舞い降りたシンデレラガールとの駆け引き(男にとってはなんて怖い設定w)。
トム・ホランドさんの熱演とデイジー・リドリーさんの素敵な演技で最後まで引っ張ります。
世界観が少しステレオタイプ的なのと、未知の惑星なのに生態系が北米?ぽかったりちょっと粗いが、もう少しお金をかけて科学的な考証ぶち込んで、ミステリーも入れつつ、SF的謎解きも入れて欲しかった。
ニュー・ワールドの秘密
西暦2257年、世界規模の汚染によって、破滅の時を迎えていた地球を後に、宇宙へ旅立った人類。そして、辿り着いた新たな故郷・ニューワールドを舞台とした、SF・アクション・アドベンチャー作品。
出演者は、『スパイダーマン』のトム・ホランドが主演のトッドを務め、ヒロイン役には、こちらも『スター・ウォーズ』の主演・レイ役をデイジー・リトリーが演じ、敵役のプレンティス主首役には、『ファンスティック・ビースト』でもお馴染みのマッツ・ミケルセン、となかなかの豪華俳優陣。また、アクションやSF作品を得意とする、ダグ・リーマンが監督を務めているが、あまり日本では、話題に上がらなかった作品。
ニューワールドでは、男の頭の中で考えたことだけが、ノイズとなって他の者にも伝わってしまう特殊な能力が備わってしまった。その結果、女は息絶えて、男だけの社会となっていた。そこに生きる青年・トッドは、母親も含めて女性を観たことなく育った。
そんなある時、地球からやってきた宇宙船が墜落し、たった一人―の生存者・ヴァイオラと出会う。女性であるヴァイオラは、先に入植していた、男たちの主首にとって、ヴァイオラは自分達の生活を脅かす悪として、命を狙う。それをトッドが助けて、逃避行す中で、トッドのと知らなかった、ニューワールドの忌まわしき過去が明らかになっていく。
体内から発せられる靄の様なノイズが、斬新な映像として描かれているが、SFアドベンチャーとしての壮大さや、アクション・シーンもハラハラ・ドキドキさせるような、緊迫感やスピード感があまり伝わらなかった。豪華キャストとスタッフだったのに、話題性に欠いたのも納得だした。
確かにカオス
スターウォーズ新作の正式発表のニュースを見て
そういえばデイジー・リドリーはどんな映画に出ているのだろうと調べたらコチラがヒット
終始頭の中が他人に見えてしまうってどうなのよ
私は何をいつも考えているだろうか
一つのことを一心に考えている時間などほんの些細な時なのだと気が付きました
いったい人の頭はどのようになっているのだ
ゾーンに入るとかっていう時は頭の中はどうなっているのだろう
仕事が、忙しいけどとても調子良く気持ちものっている時などはなぜか歌を歌ってしまったりしている事がある
そんな時はきっと仕事の事を考えているんだけど勝手に歌を歌っているんじゃないかと思う
気が付いたら歌ってたって感じですからね
瞑想や坐禅で修行を積むと思考をコントロール出来るみたいだ
修行が足りない時は坐禅を組む足の上で猫は寝るらしいけど修行を積んだら猫は足の上を通り過ぎていくらしい
怒りや悲しみもコントロール出来たらと思う
今の世は物理的にも精神的にもうるさすぎるからせめて心の静けさを何とか手に入れたい。
ノイズやかましいw
散歩はしません。宇宙っぽくないです。冒険物語です。
なんだろう、これ。
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